ドキドキ その日の午後、コーヒーブースで…。

輪湖、秀美に、
「…で、秀美ちゃん、いつ引っ越すの…???」

その声に葉子、秀美の顔を見て…。

秀美、
「うん。今週中には引っ越せると思う。」

輪湖、
「うんうんうん。私も手伝うよ。…それにしても、おかあさん。…どんな感じ…???」

口を尖らせて秀美、
「…全く、元気ない。」

葉子、
「逮捕の影響は…???」

その声には秀美、顔を左右に、
「不思議に、全く…。結構、大騒ぎにはなったみたいだけど…。」

輪湖、
「へぇ~~。…いやいや、影響がないというのも…、何とも…不気味なんですけど~~。…で、荷物は…???」

「あん。業者に頼んじゃう。おとうさんも、そうした方がって…。ある意味…、今の状況じゃなきゃ、引っ越しは無理だろうって…。おかあさん、おじさんの事ばかり気になって…。…当然、そんなおかあさんの傍に、とうさん、いなきゃ。とにかく心細いだろうからって…。」

葉子、
「うんうんうん。」

輪湖も、
「だよね~~。…と、そして~~~。一番は…。おぃ。」
葉子を見て輪湖。

葉子、すぐさま輪湖を見て、
「ふん…???」

輪湖、
「あんただよ、選葉子~~。」

その声に葉子、
「へっ…???」
キョトンとして。

輪湖、思わず顔をクシャリとさせて、
「へ…???…じゃないでしょうが~~~。課長~~~。好きなんでしょ。」

いきなり眉を吊り上げての葉子、
「好き…???…誰が~~~。」

「もぅ~~。とぼけないでよ~~。あれこれ、あんなに、こんなに材料が揃って~~。しかも…、課長のフィアンセと瓜二つって…。普通~~。有り得ないでしょ。…それよりなにより、まずもって不思議なのが、蝶っ。なんで私たちまで蝶に導かれる~~~???」

そんな輪湖に秀美、2度頷いて、
「うんうんうん。私には、来ないけど…。」

輪湖、
「あっ。…で、でもさ~~。」
葉子を見て、
「…って言うか、あんな体験までして、何も感じないって言うのが、現実離れ~~。」

葉子、
「ん~~~~。…まっ。とにかく…、蝶の事は…。うんうんうん。またしても…。…と、いう感じ。…でも、あの時の…、課長にその…???…ナンシーさん…???」

輪湖と秀美、
「うんうんうん。」

「背中から、如何にも覆い被さるように…。…まっ。確かに、あんまり顔は分かんなかったけど…。物凄い、愛おしく感じたのは確か。…で、物凄い切ないって感じ…???」

輪湖、カップを持ちながら、腕組みして…。そして頷く、
「うんうんうん。」
けれども、
「えっ…???…葉子、今なんて言った…???…蝶の事は…、うんうんうん。またしても…???…言ったよね。」
秀美を見て、
「ねね、秀美ちゃん…???」

秀美も輪湖を見て、
「うんうんうん。私もそう聞こえた…けど…。」

「あんた。葉子。」
輪湖、
「私に、まだ隠してること、あるでしょ。」

そんな輪湖に葉子、
「あっ。いや…。隠してるって言うか…。別に話す必要も…。…だ~~~って~~。私が生まれる前の話なんだも~~ん。私の記憶には、な・い・の。」

輪湖、いきなり右眉を歪めて、
「葉子の生まれる前…???」
秀美を見て…。

秀美は両眉の先端を吊り上げて、
「うん…???はい…???」

葉子、目であちらこちらを見て…。壁時計を…。
「あっ。ほらほら…。もぅ時間だよ。」

輪湖、
「あん。また誤魔化す~~。」
そして腕時計を見て、
「…って、ホントじゃん。やば。」

虎一郎、熱はあるが、ようやく起きて食事を摂れるように…。
レンジで温めて…。テーブルの上で両手を合わせて、
「いただきます。」
そして、
「…って言うか…。…いやいやいや。課長のあの話…。バレたってか~~。…でもさ~~。有り得ねえだろ。何…???課長の婚約者、葉子と瓜二つって…。ある…???…そういうのって…???」
輪湖から送られてきたラインを見て…。
「…つぅか…。葉子は幽体離脱で蝶…。課長も夢で蝶。一体全体、どうなってんだぁよっ。」
そして虎一郎、
「ただ…。」
そこまで言って、思わず、
「…しっかし…。かかかかか。マジかい。…サブちゃんが…、秀美ちゃん…???…いやいやいやいや。…なんか、凄い事になってねぇかぃ。…秀美ちゃんは…???…どんなんか…???」

輪湖と葉子、
「へっ…???」

カウンターの中で匡子。
「うん。由佳理さん。ヨウちゃんのおかあさん…。今日のお昼過ぎ、ここ、来た。うん。…で、そこ、ヨウちゃんの座っている椅子で食事。」

輪湖、葉子、
「へぇ~~~。」
顔を見合わせて…。

葉子、
「…と、言う事は~~。」
目をクルクル…。

匡子、
「8年振り~~。」

葉子、2度頷いて、
「うんうんうん。そのくらいになるぅ。」

「ヨウちゃん、今までの事、由佳理さんには話してないだろうからって…。話しておいたよ~~。」

その声に葉子、思わず、
「え゛っ!!!」

こんな私です。〜選葉子(すぐりようこ)〜   vol,215.   その日の午後、コーヒーブースで…。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

《PR》

庄司紗千「海をこえて」
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。

アメーバ
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋