娘のハイスクールが始まり、毎週調理実習がある。
何を作るかは先生が決定し、材料は調味料から全て家から持参せねばならない。
一応2人一組で作るようになっており、ペアの子と話し合って互いに何を持っていくかを決める。

私が驚いたのは、何を作るかは決定しているものの、味付けは自由であるということである。
アジア風にしても良いし、こうでなければならないというのではなく、こうしたら美味しいんちゃう?と子供達に考えさせ、工夫させる事が料理の楽しさと発見を養うのだという方針である。

今日はクスクスを作るという事で、昨夜娘から「アジア風にしようと思うねん」と相談された。
ならば、ネギと赤黃ピーマン、冷凍の枝豆などなどを持って行ったら?と提案。
パクチーは好き嫌いがあるので、ペアの子と相談したほうが良いと伝えた。
日本の調理実習と違い、出来上がりの味がカレー味でもメキシコ風でも良いというのが面白いなと思う。
持ち帰り用のタッパーも持参せねばならない。
学校では食べず、家に持ち帰るのである。

さて持って帰ってきたら、味の薄いクスクスだった。
私はポーランド食材スーパーで買っているチキン味のスパイスとオリーブオイル、ゴマ油を足し、娘にネギを足すように指示。
改めて食べてみた娘が「ウマイ!!」と言った。
「アレはあれで食べれん事無かったけど、こうやって足したら美味しくなるやろ?」と娘に伝えた。
せっかく学校でチャレンジさせてくれているのであるから、ついでに教えたら上達していくかなと思った。

夕飯時、中華カレーと共にクスクスを食べた。
娘に「材料を持って来ない子もいる?」と聞いてみた。
娘は「決まって同じ子がいる」と答えた。
「材料を忘れた子、持って来ない子は調理実習には参加出来ない。教室の後ろで見てるだけ」だと言った。
そうなんや。

翌日、私は同僚で5年前にこのハイスクールを卒業した子に聞いてみた。
同僚は「そうや、めちゃくちゃ厳しいねん。材料を持って来ない子は見学」と言った。
やはり、そうなんや‥
私は「家庭の事情、つまりは金銭的理由で材料が揃えられない子もいるやろ?例えば給食が無料の子。それは学校が把握してるはずやし、学校が材料をくれるんやろ?」と聞いた。
同僚は首を振り「学校が提供するのは無料の給食だけ。調理実習の材料は別。金銭的に無理なら、それまで」と言った。
私は「でも、いつも同じ子にならへん?クラスメイトは、あの子は貧困家庭だと分かるやんか‥」と聞いた。
同僚は「皆知ってる。あえてバカにもしないし、その子もただ自分の境遇を受け入れて見学を続けるだけ」だと言った。

福祉が充実し過ぎているイギリスで、私には意外過ぎた。
同僚は「持って来ないのはクラスで一人か2人。その子達の為に調理実習を禁じるのは持って来れる生徒に不公平やし、でも11歳からそういう状況を体験するのはキツイよな、確かに」と言った。
クスクスを食べながら、私は衝撃を改めて感じた。
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Source: イギリス毒舌日記