ドキドキ けれども輪湖、
「でもさ~~。葉子って、とにかく、記憶力、凄いでしょ。凄い頭、良いから~~。ねぇ~~、匡子さ~~ん。」

匡子、腕組みしながら微笑んで、2、3回、頷いて、
「うんうんうん。」

葉子、
「いやいやいや。記憶力とか、その…頭が良いって、特に芸能界、関係ないし。」

「あ~~るじゃ~~ん。セリフ覚えとか~~。」
「いやいやいやいや。絶対に、ダメ。私は無理。無理です。はい、この話はここで終了~~。」

匡子、
「ぷっ。」

輪湖、葉子に、
「え~~~ぇ~~。」

斯くして…輪湖の芸能界のお誘いには…、年齢も年齢。
そして…、憧れが…ないとは言い切れない。…ではあるが…、

無理に今の仕事を辞めてまでも進む気持ちはない。

そして、一番が、友達の葉子と別れたくない。以上…。

「え――――――っ!!!…じゃ、結局、断ったんだ~~、そのスカウトの人に~~???」
お昼の社員食堂で葉子、弁当を食べながら輪湖に…。

輪湖、
「うん。まぁ、スカウトしてくれたて人に、ほんとは会って直接、伝えたかったんだけど…。中々向うさん、予定、取れないみたいで…。で…、電話で…。」

葉子、
「ふ~~ん。」

「でも、まぁ~~。スッキリした~~。かかかかか、葉子と別れないで済む~~。」
「な~~におバカな事言ってるのよ~~。私なんて、そんな、そんな…。全然、レベル違うし~~。」

「そんな事ないよ~~。とにかく美人。しかも、ハーフよ、ハーフ。どう見たって、日本人離れした顔とセンスだよ~~。モデルにだってなれるって、私、思うけど…。」
「それを言うんなら、輪湖だって~~。匡子さんも言ってたし~~。うんうんうん。」

「まっ、いずれにしても、私は、葉子がいないとダメだからっさ。」

そんな声に葉子、思わず口を搾らせて、
「はいはい。」

いきなり輪湖のスマホにメール。輪湖、
「へっ…???何々…???」
画面にはURLが…。
輪湖、すぐさま指をトン。

画面にはいきなりワインレッドの車。すぐさま輪湖、葉子にもその画面を見せて。

そして聞こえてくる声、
「お~~い。輪湖、葉子~~。今、俺は、ヨコタフェリックスの試乗会に来てま~~す。何と、あの、大門拓斗の握手会とサイン会も同時に開催中~~。凄い人気~~。ヒャッホ~~。」

すぐさま輪湖、
「はぁあ~~~~ぁあ~~???」

葉子、
「あの人間は、仕事しないで、何をやってる…???」

その声に輪湖、顔を傾げて、
「さ…ぁ…???」

「…と、言うか…、それが…、仕事…なの…???…営業推進部…。分からない。」

そして午後の休憩時間。

休憩ブースでコーヒーを飲んでいる葉子と輪湖に、戸倉尚子(とくらなおこ)。
財務企画部では、情報通。…と、言うより百貨店内でも、かなり、あちらこちらに顔は広い。
「ねね、ヨウちゃん、輪湖。」

ふたりとも、
「うん…???」

「6月に、新しい子、ここに入ってくるかも…。」

その声に輪湖も葉子も、
「えっ…???ほんと…???」

「うんうん。課長と部長が、何やら、そういう話、してたの聞いたの。」

輪湖、
「へぇ~~。…と言う事は~。蔵前(くらまえ)さんの後任…か…???」
そこまで言って、
「えっ…???…って言うか…。うそ。うそうそうそ。次期課長クラスの蔵前さん…って、言われて…、寿退社。その後任って…。そんな凄い人…が…???」

そんな輪湖に尚子、
「うんうんうん。だってさぁ~~。その新しい人って、専務取締役が直々の抜擢って言う話だから…。相当だよ~~。」

輪湖も葉子も、すぐさま、
「へぇ~~~。」

そして輪湖、
「な~~んだか…、気になる~~。ふふふふ。」

葉子も、
「うんうんうん。」
そして葉子、
「あっ、尚子さん。…で、赤ちゃん、どんな感じ…???」

実は、この戸倉尚子、新婚なのである。しかも、授かり婚。
披露宴後、半年には出産。可愛い女の子を授かっている。
そして、何を隠そう、この戸倉尚子、財務企画部内外でもかなりの情報通。職歴10年。
それだけ…、ある意味、百貨店内では顔が広い。

尚子、ニッコリとした笑顔で、ポケットからスマホを出して、
「見る見る…???」

葉子に輪湖、
「うんうんうんうん。」

その頃…、羽田空港国際線旅客ターミナル到着ロビーから出て来るひとりの男性…。
スマホを耳に、何かしら話ながら…。そしてそのスマホをポケットに…。

尚子のスマホの待ち受け画面を見て葉子と輪湖、
「わ~~お。かっわいい~~。」

尚子、待ち受けからアルバムに指をトン。

こんな私です。~選葉子(すぐりようこ)~vol,008.   斯くして…輪湖の芸能界のお誘いには…。

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庄司紗千「海をこえて」
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋