ドキドキ 自分の名前を呼ばれて目が覚める理沙。
「あ~~、おかあさ~~ん。」

和奏、ニッコリと、
「今日は、早かったのね~~。」
買い物かごを持ってキッチンに和奏。

「あ~~。うん。智樹さん、なんだかこれから予定が出来ちゃったみたいで…。途中で誰かと電話してたから~。」

和奏、両手を洗いながら、
「ふん。そっ。」

「かか。私、寝ちゃってたか。」
「すやすやとね~~。」

「さてと。勉強しなきゃ。」

夕食を瑞樹家、4人で…。

そして夜の8時。勉強中の理沙、スマホに着メロ。杏美からである。

理沙、
「はい。私~~。」

スマホから杏美の声。
「理沙~~。あんた、兄貴になんかした…???」

その声に理沙、いきなり両眉の先を吊り上げて、
「へっ…???なになになに…???…いやいやいやいやいや。全然、全然。何もしてないよ~~。なになになに、どうしたの~~???」

「もしか…して…。まだ、あんたら、電話番号やラインの交換、して…ないよね…。」

その声に理沙、
「あ、あ~~うん。うんうんうん。まだ…。智樹さんからもまだ、交換しよって言ってこないから、私からも…、無理には…。歳…上…だから…。」

杏美、ベッドの上で胡坐を掻いて、
「あのね、理沙。うっう、ううん。」
咳払いをして。

スマホから理沙、
「う…、うん。」

「もぅ…。兄貴と会うの…、…って言うか~~。付き合うの…。やめちゃいな。」

途端に理沙の声、
「えっ…???え~~~~???…どういう事よ~~。なになになに、何があったの~~???」
いきなり口から出た大声。
理沙、目を右左に、頭の中で、
「…やばっ。」
いきなりト~~ンを下げて、
「何が、どうしたの…???」

するとスマホの向こう、杏美、返事がない。

数秒、沈黙。

「なになに、アズ~~。」
「実は…さ。…さっき、兄貴から私に…電話あったんだよね。」

理沙、
「うん。うんうんうん。」

「…でぇ~。兄貴の言葉。そのまんま。杏美~。多分、理沙さんとは、無理かな~~って。」

理沙、その声にいきなり、
「え~~~~???なんで~~???」

「いやいやいやいや。私だって言ったよ、兄貴に。なんでよって~~。頭の中では、ふざけんなって思ってたんだから~~。」

「う~~~ん。どうしてよ~~。なんで…。」
だんだん悲しくなってくる理沙。泣きそうな声で…。

杏美、
「でぇ~~。なんで…か…???」

「う~~~ん。」

「そしたらさ。」
そこまで言って急に杏美、
「ぷっ。」
いきなり噴き出して、
「かっかかかかかかか。こういう事、あるんだね~~~。かかかかか。」

理沙、スマホから、
「な~~に~~???」

「だから~~。理沙。あんた、兄貴になんかしてない…???」

その声に理沙、困ったように、
「だから~~。何もしてないってば~~。」
「ほんと…???」

いきなり理沙、大きな声で、
「ほんと。怒るよ~~。」

そしてまた、数秒、沈黙。

理沙、杏美に、
「何よ…???」

すると杏美、
「あのね…。私は、理沙と兄貴が会って、何を話したかは…、知らない。」

「うん。だよね。」
「でもさ。兄貴の話では…。あんた、理沙。デートしてんのに、あんたが話す事、将輝君の事、ばっか。」

「え゛っ!!!」
いきなり理沙、目を真ん丸く。
「え゛っ!!!えぇぇぇぇぇぇぇぇっ。うそ。うそうそうそうそうそ。」

「かっかかかかか。理沙。あんた…、やっちまったんだよ~~。…なんで、デートでの話が、相手の事じゃなくって、相手の知らない子の事ばっか、話すかな~~。」

理沙、悲しそうな感情がそのまま顔に、
「え~~~~~ぇ~~。」
いきなり机の上にうずくまるように、
「え~~~~。」
悲鳴のように…。

スマホからは、
「もぅ…ちょっとは、会いたいけど…。…でも、会っても、同じだろうなぁ~~って~。兄貴~~。あそこまであの子の事、言われたら、俺も…、ちょっと…。どうしたらいいか…。」

理沙、
「あ~~~ん、もぅ~~~。だ~~って、話す事…。」

その声に杏美、
「はいはいはい。だから、私ら、散々言ってるでしょうが~~。かかかか。あんたには将輝君しか、いないんだから~~。」

「え~~~~え~~。やだよ~~~。」

すると杏美、
「くらっ。わがまま言ってんじゃねぇ。誰の御蔭で、そこまで行ったと思ってんのよ。…ったくもぅ~~。」
そして杏美、また、
「かかかかか。逆にこっちは嬉しいけどね~~。ニシシシシ。」
そして杏美、
「すっぱりと…、諦めな。兄貴の事。まっ、確かに、私から見ても、かなりイケメンには入る。あれで、なんで他の女性から何もないのか…、不思議~~。」

グシュリとした感じの理沙、机の上に右頬を当てたまま、力なく、
「だよね~~。」
左手で持ったままのスマホに話し掛ける。

信じて…良かった。   vol.234.   スマホから杏美の声。「理沙~~。あんた、兄貴になんかした…???」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋