ドキドキ その、弓狩からスカウトと言う言葉を聞いた瞬間、将輝、
「うそ…。スカウト…???…えっ…???…俺…???スカウトって…。」
将輝、いきなり表情が明るくガラリと変わる。そして、
「馨~~。」

馨、将輝の顔を見て、
「うん。」

弓狩、そんなふたりを見てニッコリと。そして露口を見て…。
露口も笑顔で…。

廊下を走るふたりの姿。そして、職員室のドアをガラリと、
「失礼します。」

いきなりドアの方を向く教師たち。何処からともなく、
「なんだ…???」
の声。

その教師たちの中、ひとりの女性教師目指して歩くふたりの姿。

それぞれの教師たち、
「3年の菅田と神野…???」

そして将輝と馨、ひとりの女性教師の前に。
「先生。」

ふたりを見て妃菜、
「あ、はい。…どしたの…???ふたりとも…???」

吉永妃菜、こちらも前年度までは2年C組で将輝と馨の担任。
そして3年になっても、組替えもなく、教師もそのままとなっていた。

馨、
「先生は知ってたんですか…???」

妃菜、
「はっ…???何を…???」

「俺たちふたり、バスケット実業団チームの尾神電工さんが欲しがっている事。」

その声に妃菜、
「はっ???…何のこと…???どういう…???」

その後、廊下をつかつかと歩くひとりの女性の姿、
目指すはある一室である。ドアをノックして、
「失礼します。」
そして、
「弓狩監督っ!!!」

数分後、
「それにしても、酷いじゃありませんか~~。」
妃菜、弓狩を前に。

そんな妃菜を目の前に、弓狩、丁寧に頭を下げて、
「申し訳ありません。学長には、話を通していたんですが…。」

その声に妃菜、
「学長ではありません~。校長先生です。…いや、学校長…。」
そして妃菜、
「もぅ~~。それならそうと、担任の私にも、一言~~。そうでなくとも、あのふたりの成績~~。物凄い頭、抱えてるんですから~~。」
妃菜、両脇に手を。

その姿に弓狩、困ったような笑顔で、
「面目もない次第で…。」
平謝り。

「でも…。」
妃菜、弓狩に丁寧に頭を下げて、
「弓狩監督、ありがとうございます。バスケット実業団チームの尾神電工さん。まさか、あのふたりをスカウトなんて…。監督が…。」

弓狩、困ったように笑いながら、
「いえいえ。私は単に、バスケバカのようなだけです。ただ、今回は、そのバスケバカに、プラスアルファが加わったような状態になりましたが…。かかかかか。」

その声に妃菜、
「…プラスアルファ…???」

「えぇ…。そのせいで、バスケがまた、面白くなってきた。新しい原石を…、見つけましてね~~。かかかかか。」
「あたらしい…原石…???」

「うそ――――――――っ!!!」
流美である。

そして丈師も、
「おぃおぃおぃおぃ。マジかよ、え~~~~っ!!!!かかかかかか。きゃ~~~っはっはっはっ。」

麗亜は口に両手を、そして目に涙を溢れさせて、
「お兄ちゃん、凄~~~~。かかかかか。将輝に抱き付く。」

丈師、
「…んで、おま、向うさんに返事は…???」

将輝、
「あ、あ~~。俺の口からは、よろしくお願いしますっては…、言っておいた。…けど、流美姉ぇにもとうさんにもこれから話をしてって…。」

流美、
「うんうんうんうん。義兄さん。」

丈師、そんな流美を見て、ニッコリと、
「おぅよ。」

麗亜、いきなりスマホを…。
「はは。早速。」

そんな麗亜に将輝、
「あ~~っと、麗亜。」

麗亜、
「ふん…???」

「理沙だろ。」

麗亜、目をキョトンとして、
「うん。」

そんな将輝に流美、
「ふふ、理沙…、ねぇ~~。」

既に流美と丈師は、麗亜から聞いて、
将輝も理沙も呼び捨てでお互いに名前を言い合っている事を知らされていた。

将輝、
「あいつには俺から。あいつだって、あいつ自身から俺に来たんだから。」

そんな兄に麗亜、
「あっ、そっか~~。」
そして、
「うん。」

丈師、
「そっか~~。おまえと馨君。実業団チームの尾神電工さんが~~。ありがたい限りだ~~。」

そして、その週の内に将輝も馨も、両親からの承諾をそのまま弓狩に。
そしてその知らせは弓狩から尾神電工の露口の下に。
但し、入社は通常通り、来春4月。他の応募者同様に試験も行われば面接もあるとの事。
けれども、現時点でふたりの受け入れ態勢は決定事項であるとした。
そして、何よりも今後もバスケの練習を欠かさずとの事。

…けれども…。土曜日、いつも通りに和奏、車を運転して…。
助手席で将輝、今日はやたらと口数が多い。

そんな感じの将輝に和奏、
「はは、どうしたの~~将輝く~~ん。なんかあった~~???…顔が、綻んでいるって言うか…???」

その声に将輝、
「えっ…???そぅ…すか…???…い、いや…。ははは。なんでも…???」

後ろで理沙、スマホの画面に、
「な~~んだかね~~。」

そう言いながらもニッコリと。

信じて…良かった。   vol.229.   馨、「先生は知ってたんですか…???」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋