ドキドキ 和奏、そんな栞奈の声に、
「泳がせてみるって…、お姉ぇ。刑事ドラマじゃないんだから…。」

栞奈、冷蔵庫からヨーグルトを取り出し、
「かかかかか。そっか。だよね~~。」
蓋を開けて、スプーンで一口。
「まっ、そのまま、様子…見てみたら~~。将輝君の性格からすると~~。」
そしてまた一口。栞奈、椅子に座って。そしてスプーンを持った右手でひらひらと、
「無理無理。ないないない。あの子に理沙以外は絶対に無理だし、ないし。」

その声に今度は理沙、カチンと。
「なんで~~。なんでよ、お姉ぇ~~。」

すぐさま栞奈、
「かかかかか。喧嘩するほど仲がいい~~ってね~~。私は断言するよ~~。理沙も、将輝君以外は無理だ~~って~~。」
栞奈立ち上がり、そのままキッチンに。
そしてヨーグルトの容器を水で濯いで、ゴミのダッシュボックスにポン。
そして…、ふたりに後ろ向きになって、
「私は、そう~信じてるから。」
すぐさま、
「と~~。」
振り返って、テーブルからバッグを。
「夕飯まで、じゃね~~。」
栞奈はそのまま階段を…。

和奏、さっきまでの気分とはガラリと違って、
「ふん。ふんふんふん。かかかか。そういう事か~~。さっすが~~、お姉ぇ。」
その瞬間、和奏、
「へっ…???さっきお姉ぇ、私は好きな人は絶対に手放さないって…、言わなかった…???」
理沙に。

理沙、冷めたココアを呑んで、
「温っ。」
そして母を見て、
「へっ…???」
そして今度は、両眉の先端を吊り上げて、
「い゛…???」
顔を傾げて…。

和奏、
「もしかして…。お姉ぇ…。好きな人…???」

理沙、ゆ~~っくりと顔を右左に傾けながら、
「わたしは~~。知らない…かな~~~。」

自転車を漕いでいる将輝のスマホにライン。
将輝、顔をグンニャリとさせながら、
「またかよ~~。」

そして信号待ちで…、バッグの中からスマホを…。

すると、
「練習終わった~~???…またあとで、ラインするね~~。…って、なんだよ。」

実はこの日、柚花、結婚した従姉の新居に家族一同、招かれたのであった。
当然、西條夫婦も同席であり、この日は洋食カフェレストラン「クレマチス」も休業。
2階建ての一戸建てを、結婚を機にリフォーム。
柚花の従姉の旦那様が勤務している上司から、二束三文で譲り受けた物件。
その旦那様は都内の某建築設計事務所に勤務している。
一級建築士である。

再び将輝、信号の青に。

そして自転車を、
「めんどくせぇな~~。」
けれどもその時、一瞬過った涼香の顔。そして、頭の中で、
「…こっちもこっち。…あっちもあっち。どうなってんだよ~~。俺が何か、悪い事、したか~~???…分かんねえよ~~。」

こちら、瑞樹家では、早速、理沙が杏美と電話。

杏美、
「…で…???…ででででで…???」

理沙、口をグンニャリとさせながら、
「…で、お姉ぇがさ。……。」

話を聞きながら杏美、
「キャッハハハハハハ。さっすが~~。栞奈さん。分かってる~~。」

瞬間、理沙、
「い~~~???…なんでよ~~???」

「いやいやいや。だ~~ってよ~~。」

そしてその話は、その日のうちに、杏美からバレー部の仲間に、知れ渡る事となる。

その後、夕食前には、それぞれから理沙のスマホにピコン。ピコンピコン。
そして理沙、結局は、机の上に、上半身をダラリと。
「結局は…、そうなる訳ね。あ~~。」

僅か、数十秒…。いきなり上半身を起こして、
「あ~~~。」
思わず髪をグシャグシャにして、
「もぅ~~~。なんで…???」

そしてまた数十秒…。
「…えっ…???…これって…???…将輝も…???…も…???」
そして、また紙をグシャグシャにして、
「もぅ~~。悩んでる場合じゃないっ。…って。」

そして2月の某日。丈師と流美、そして麗亜がある場所に。
櫻美園(おうびえん)女子の合格発表である。

けれども…。残念ながら、麗亜の受験番号は…。

流美、麗亜を抱き締めて、
「うんうんうん。でも、麗亜、頑張ったよ。」

薄っすらと麗亜の目には涙が…。
「おとうさん。お姉ちゃん。」

丈師も麗亜の頭を撫でながら…、
「おし。名城、行くか。」

流美、
「うん。」

そして…。

理沙のスマホに着メロ。
「おっと~~。はは、麗亜ちゃん。」
そして理沙、スマホを持ってスワイプ。

瞬間、
「理沙お姉さん、名城、受かった~~~~。」

理沙、いきなり目をパチクリ、そして、
「え~~~!!!キャ~~ッハハハハ~~。おめでとう~~。」

信じて…良かった。   vol.207.   「無理無理。ないないない。あの子に理沙以外は絶対に無理だし、ないし。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋