ドキドキ その…、「俺の…教え子だ。大学時代の…。」の、弓狩の声に、

将輝と理沙。そして一樹と和奏、蒼介、丈師も、
「……。」

小野倉、
「弓狩監督は私の恩師。都築大学時代の…。…けど、俺…、練習の時に、バカやっちゃって…。」
そして小野倉、自分の左膝を左手でポンポンと。
「左膝、故障させちゃって。バスケ、出来ない体に。」

その話に一同集中。

弓狩、
「左膝の前十字靭帯断裂。」
ポツリと。

小野倉、頭を掻いて、
「練習中に、ジャンプして、その着地に失敗しちゃって…。その時、左膝が信じられないくらいにグンニャリと…、曲がっちゃって。」

理沙、いきなり口に両手を当てて、
「うそ…。」

将輝と馨は、深いため息、
「ん~~~。」

小野倉、
「完璧に致命的…。すぐ救急車で…。」

静まり返るその場。涼香、目をパチクリと…。

小野倉、続ける。
「…で、医者の話は…。もぅバスケは…。」
そう言って、首を横に…。

将輝と馨、息を呑む。

「…で、監督が俺のところに見舞いに来て、いきなり、バスケの監督は辞める。申し訳なかった、小野倉って…。」

一同、弓狩に視線を…。

けれども小野倉、
「…でも、俺、監督に、冗談じゃないっすよ。監督、何も悪くないじゃないっすか~~。俺が勝手に、なんでもない着地、失敗して。それなのに、なんで監督、辞めなきゃなんないんすか~~。…でも、監督、あの時、俺に何も言わずに、病室出てって。それっきり…。」
そして小野倉、
「それからっすね~~。怪我、しっかりと治して、リハビリやって。…結果的には、大学、1年、留年しちゃいましたけど…。かかか、それからは俺、実業団でバスケ続ける目標、諦めて、今度は怪我したスポーツ選手について勉強し始めて…。」

涼香、
「そっか~~。監督が、大学時代に…。あれって…、小野倉さん。」

小野倉、
「…ん、まぁ~~。若い頃にねぇ~~。…で、それから監督に連絡したんだけど…、繋がんなくって。」

涼香、
「私も、その話は…、知ってますが、その頃って監督…???どこに…???」

その声に弓狩、
「…ん…???まぁ…。なんだ…。あの頃…、私は…。」
そして、
「日本に…いなかった。」

その瞬間、全員、目を見開いて…。

弓狩、
「まぁ~~。私と小野倉の話はさておき。理沙君、今日も、ありがとうな。試合、見に来てくれて。」

理沙、いきなり自分に振られて、
「あっ。あ~~。はい。」
そして理沙、ニッコリと、
「でも監督、私、試合、全部、見ちゃいますから。」

弓狩、そんな理沙に、笑顔で、
「おぅ。」
そして、小野倉に、
「小野倉も、ありがとうな。まさか、おまえさんまで来ているとは…。」

その声に小野倉、
「あぁ~~、いえ。将輝君に、ウィンターカップの事は、前々から聞いてて。ラインでも連絡し合ってたんです。」

弓狩、
「ほぅ~~~。」

「それに、もぅ~、今年も年末。仕事も、休みですからね~~。決勝まで。そして優勝、期待してますよ~~。」
小野倉、弓狩を見て。

そんな小野倉に弓狩、
「おぃおぃ。俺を見るより、そっちだろ、その若者ふたりに。」

「かか。そうでした~~。」

そして、高校バスケ、ウィンターカップ。
何とか準々決勝までは漕ぎ着けたが、その後が接戦の接戦で、僅か、1点差で惜敗。
相手は、こちらも鴻上の好敵手、今までも複数の試合経験のある兵庫の凌慶(りょうけい)高校。
何故かチーム編成がお互い似ている。
しかも、3年同士が試合中にしっかりと切磋琢磨し合っている。

理沙、そんな試合を見て弓狩に、
「凄~~い、なんだか、感じが鴻上と似てる~~。」

弓狩、そんな理沙に、
「おやおや。理沙君、凄いね~~。そんな風に…???」

理沙、
「あっ、はい。部活、見てるし、それに、恵さんから動画も私のパソコンに送ってもらって。」

弓狩、
「そうでしたか~~。」

試合後、体育館の玄関で…。

杏美達、将輝と馨に、
「負けちゃったね~~。」

けれども和奏、ふたりに、
「うん。良く頑張った、お疲れ~~。」

みんなも、
「うんうん。そうだよ、頑張ったよ。」

麗亜、将輝に、
「お兄ちゃん。」

そして試合の結果は、麗亜から父親の丈師に、そして流美に…。

和奏、
「さて。いよいよ、年末だね~~。」

弓狩、和奏と蒼介に、
「瑞樹さん、今年は、ありがとうございました。」

その声に蒼介と和奏、
「あ~~、いえいえ。」
「私どもこそ、ありがとうございました。来年も、よろしくお願いします。」

信じて…良かった。   vol.159   「俺の…教え子だ。大学時代の…。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋