坂崎、
「理沙さん、どんなかな〜〜って、思って。ふふふ。」
室越も和奏を見てお辞儀をして、
「ども、ご無沙汰しております。」
和奏、ふたりに丁寧にお辞儀をして、
「ありがとうございます。」
坂崎、
「八倉先生から聞いてる〜〜。オンラインでも頑張ってるし、それにスポーツセンター、凄いね〜〜。」
理沙、
「はい。」
室越、右手を上げて、
「ちょっと失礼。」
そして一樹の下に。
坂崎、部員たちの動きを見て、
「うんうん。頑張ってる〜〜。いいね〜〜。理沙さんも、スポーツセンターに。そして…???鴻上高校のバスケ部…???」
理沙、
「あっ、はい。…それに〜〜。スポーツセンターの方は、元々、鴻上高校の監督から紹介されて。弓狩監督って言うんですけど。」
坂崎、
「うんうん。前に聞いたときある。…けど、凄いよね〜〜。人の繋がりって…。」
「えぇ〜〜。ありがたい限りです。家族共々、周りの温かさに甘えさせて頂いて。なんとかここまで…。」
和奏。
その声に坂崎、ニコリと、
「いえいえ、瑞樹さん、うんうん、どんどん甘えて。甘えられるだけ、ありがたいじゃないですか〜〜。頼るときは頼る。いつか、それが、自分にも還ってくるんですから〜〜。その時は、もぅ〜〜。人は、持ちつ持たれつ。そうやって成り立っていく人の繋がり、私は好きですよ〜〜。」
和奏、坂崎に微笑みながら、
「今回の事で、こんなにも大勢の人たちに出会えるなんて、主人共々、感謝です。」
「うんうん。」
室越は一樹の傍で、なにやら話しながら手振り身振りで…。
そして時には何度も頷いたり、眼鏡を外してハンカチでレンズを拭いたりと…。
それを見ている理沙、
「かっかかかか。教頭先生、おっかし〜〜。」
和奏、
「でも、バレー部もとうとう動画を…。」
坂崎、
「え~~。これも生徒たちの熱心な…。」
「頑張ってますよね~~。」
和奏にニッコリと坂崎。
そして20分後に学校の玄関に。坂崎、室越が丁寧にお辞儀を…。
和奏と理沙は車の中。一樹は右手を振って。
理沙、窓を開けて、
「校長先生、教頭先生、先生。じゃ。」
一樹、
「おっ、とにかく頑張れ。」
そして一樹、
「あっ、ただ、おま、あまり無理すんじゃ。」
その声に理沙、
「かかか。分かってる~~。」
車はゆっくりと走り出す。
和奏、
「さてと。期末…、結果は如何に…???…けど、大変だったよね~~。将輝君と馨君の家庭教師に、自分も勉強で~~。」
その声に理沙、
「ふん。…けど、信じらんない。試験中に、家では、夜、寝ちゃってたんだよ~~。あいつ~~。しかも、期末が始まった途端に、連絡も何もない。みんな心配してんのにさ~~。」
運転しながら和奏、
「えへ~~~???…試験勉強せずに~~。」
「…か、どうかは、分かんないけどさ~~。麻都香の話じゃ、夜中に起きて勉強してんじゃないかって。」
その声に和奏、
「あ~~、あ~~、そのやり方か~~。うんうんうん。夜勉強して寝ちゃうより、朝方起きて勉強した方が効率がいい。な~~んて事もあるしね~~。」
「私は無理。」
和奏、笑いながら、
「はははは。ん~~、お姉ぇの受験勉強も…、朝は…、なかったかな~~。子供の頃から朝は苦手だったしね~~。」
理沙、いきなり、
「そんなの今だったそうじゃん。」
「かかかか、ごもっとも。家族で一番、朝、遅いもんね~~。」
2日後の午前の授業から…。
「はい。じゃあ、期末の結果ねぇ~~。」
午後の授業まで残す2科目の結果が生徒たちの下に。
そして3日後の午後。英語の授業でも期末の成績が…。
名前が呼ばれる度に生徒たち、様々な表情。
そして馨。教室の前で用紙を受け取って。
席に戻るなり、フィンガースナップ。
そして将輝。英語教師の前に。
英語教師の橋田智子(はしだともこ)。
「菅田君、あなた~~。最近、何かやってる~~???」
その声に将輝、
「えっ…???」
すると英語教師、
「ふ~~ん。そぉ~~。ふん、分かった。ありがと。はい。」
そして、
「ふん。頑張ったね。」
将輝、
「えっ…???」
そして教師から用紙を受け取って、点数を…。
見た瞬間、将輝自身、目を見開いて、
「うそ…。」
いきなり歌舞伎の見得のような顔をして、鼻から息を。
そして次には右肘をガッシリと曲げて握り拳を。小さな声で、
「ッシャーッ。」
信じて…良かった。 vol.150. 「理沙さん、どんなかな〜〜って、思って。ふふふ。」
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庄司紗千「おふろ月夜」
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋