その声に理沙の部屋にいた栞奈も、
「へっ…???とうさん…???」
すぐさまリビングに。
リビングのメンバー、いきなりおどおどして、
「お邪魔してま~~す。」
メンバー、理沙の父にお辞儀をしながら…。
蒼介、そんなメンバーを見て頭を撫でながら、
「あ~~、そのまま、そのまま、続けて続けて。」
蒼介、理沙に、
「作成中の書類のデーター、取りに来ただけだから。」
そして蒼介、メンバーに右手を上げて振り向き2階に。
麻理絵、
「わ~~。びっくりした~~。」
理沙、
「かかかか。おとうさんがこんな時間に帰ってくる事、ないからね~~。」
栞奈、
「忘れ物かなぁ~。」
そしてまた2階から降りて来て蒼介、
「じゃ、行ってくるね~~。」
そして、馨に、
「馨君。」
馨、
「あっ、はい。」
蒼介に顔を上げて…。
「ガンバ。」
馨、ニッコリと、
「あっ、はい。」
蒼介、
「おっと。将輝君…???」
理沙に。
栞奈、
「理沙の部屋~~。」
「あっ、な~~る。」
そして蒼介、理沙の部屋の中の将輝に、
「将輝君、ガンバ。」
その声に杏美と芙美、雅美も、
「わっ、びっくりした~~。」
将輝、後ろに振り向いて、
「あっ、あ~~。はい。ありがとうございます。」
杏美、
「かかかか。おじちゃ~~ん。」
蒼介、
「みんな、よろしく~~。」
その声に杏美たち、
「は~~い。」
そして蒼介、またリビングに、
「んじゃ。」
理沙と栞奈、
「うん。行ってらっしゃ~~い。」
その夜、弓狩、テレビ画面で動画を見ながら、耳にはスマホ。
「えぇ~~。そうなんです。もしかしたら将来、お願いする事になるかもしれません。その時はよろしくお願いします。」
その声にスマホの向こう、
「何仰る、監督の事です。是非協力させて頂きますよ。はい。何やら、楽しみですな~~。」
弓狩、頭を2、3回頷かせて、
「ありがとうございます。」
翌日、テーブルに就いた理沙に蒼介、
「おはよう理沙。」
理沙、
「おはよう~。」
「交通事故捜査係長の久我さんが、娘さんによろしくって。」
その声に理沙、
「へっ…???」
瞬間、両目をキョロキョロと、
「あ~~。うん。事故の件。うん。良かった。ありがと、おとうさん。」
蒼介、
「それにしても、凄い大所帯になったよな~~。家庭教師~~。え~~???」
その声に栞奈の食事の準備をしている和奏も、
「うんうん。私もび~~っくり~~。バレー部のみんなよね~理沙~~。」
理沙、
「うん。アズとマリ~が、部活で話したら、そんならみんなで行っちゃえって、かかかか。アズからライン来た時には、私だってびっくり。かかかか。まっ、あれだけいたら、将輝君も馨君も、太刀打ちできないもんね~~。麻都香なんてもぅ~~。ビシバシ。」
「確か。」
蒼介、
「お父さんが、都議会議員の笠松龍平(かさまつりゅうへい)の議員秘書。」
和奏、
「凄いのね~~。」
理沙、
「で~~。麻都香自体、学年トップで一流大学目指してる~~。」
蒼介、
「へぇ~~。でも、そんな…、一流大学目指している子が、他所の子の家庭教師、やってていいのかな~~。」
理沙、父のその声に、頭を傾げて、
「ん~~。…でも、自分から進んでって言うくらいだから、いいんじゃない。それに。」
理沙、いきなりニッコリと。
「みんな、なんだかんだ言っては、チームワークいいから。困っている人いると、ほっとけないし。」
和奏、
「その辺は、正に先生の教え子たちよね~~。」
理沙、テーブルに食事を運びながらの母を見て、
「いっき…???」
「ふん。先生、面倒見良いから。」
そんな母に理沙、舌をチロリと、
「確かにね~~。」
階段とドタバタと。栞奈、
「おはよ~~。」
また新しい一日が始まる。
土曜日には理沙、スポーツセンターに。
小野倉、
「いやいや理沙君、上達早いね~~。シュートも入る確率上ってきたんじゃないっすか~~???」
和奏に。
和奏、その声に、
「ありがとうございます。」
小野倉、
「もしかして、これも将輝君のお蔭…???」
将輝、いきなり首を振り、そして左手も振り、
「いやいや。そんな事、ないですよ。俺なんか…。」
和奏、
「な~~に仰います~~。将輝君いなかったら、理沙、ここまでは…とても、とても。」
小野倉、間髪入れずに、
「そういう事。…に、しましょう。かかかか。」
そして、日曜日には…。
信じて…良かった。 vol.141. 「将輝君、ガンバ。」
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庄司紗千 「雫音〜shizukune〜」
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。