ドキドキ 夜勤明けの流美、非番の丈師に、
「義兄さん、お昼、何にする~~???」

台所のテーブルでコーヒーを飲みながら新聞を見ている丈師、
「あ~~。あっ、俺は…。ラーメンでいいや…。」

「麗亜は…っと~~???」

その声に丈師、
「あ~~。流美ちゃん、麗亜も俺と同じ、ラーメンでいい。おま、明けで、もう寝ちゃえ。」

その声に流美、
「…とは言っても~、買い物してきて、もう…お昼過ぎてるし…。食べてから寝ても、それまで…。」

その声に廊下を松葉杖で麗亜、
「何…???お昼~~???」

「うん。お父さん、お昼、ラーメンでいいって、麗亜も…???」

麗亜、
「うん。私もそれでいいよ~~。」

「オッケ~~。」

麗亜、
「おとうさん、昨日、瑞樹さんの家、行ってきた~~。」

丈師、流美を見て…。
「瑞樹さん…???」

流美、
「ほら、病院で同じ病棟の…。」

「あっ、あ~~。麗亜や将輝と、友達になったって…。女の子…???…将輝がその子に車椅子バスケ…、教えたって…。」

麗亜、
「うんうん。」

「…で、それが…???」
また流美を見て丈師。

「瑞樹さん。娘さんの理沙さんが車椅子バスケ、これから目指すって、お庭にバスケットリンクとコート、作っちゃったの。それを見に、将輝と麗亜連れて、昨日、お邪魔したの。」

丈師、
「へぇ~~~え~~。車椅子でバスケ。それでバスケットリンクとコートを庭に~~。」
顔を僅かに右左に振るわせて、
「凄ぇな。」

麗亜、
「でね、でね。お兄ちゃんに理沙お姉さんのお父さん、バスケってリンクとコート、使ってくれって。いつでも来てくれていいよって。」

その声に丈師、
「はっ…???…いくらなんでも、そりゃ、失礼だろ。」

流美、水の入った鍋をコンロで沸かしながら、
「私もそれ、言ったんだけど~~。瑞樹さん、バスケットリンクとコートが寂しがっているからって…。」

「寂しがってる…???」
コーヒーを一口啜り丈師。

「つまりは…。ん~~。こんな事、言うのも失礼なんだけど~~。バスケをしたことのないひとばかりだから、昨日の将輝のシュートを見て、本格的に使ってくれる人が…良いみたい。」
「へぇ~~。…ってか、将輝、あいつ、そんなにバスケ、凄ぇのか…???」

その声に流美も麗亜も、
「はっ…???」
顔を般若のようにして…。

麗亜、大口開けて、
「おとうさん、お兄ちゃんのバスケ、知らな過ぎ~~。」

流美も、
「うんうん。うんうん。」
今度は流美、腕組みまでして…。

そのふたりに丈師、目をキョトンと。
「おほほほほ。こりゃ、スマン。」

「…って言うか、鴻上のバスケが都内でも、優勝と準優勝をしている。くらいしか…知らないけど…。私も…。…でも、それだけ強いんだから、将輝、相当なんじゃ…。」

麗亜、膨れっ面をして、
「鴻上のポイントガード~~。」

丈師、
「ポイントガード…???」
顔を振り振り、
「知らん…。なんだ、それ…???」

「バスケの司令塔~~。」

「司令塔~~???」
丈師、顔を上げて目をパチクリと…、
「…って事は~~。つまりは…、指揮官…って、事か…???」

麗亜、そんな父に、
「指揮官…???」

流美、途端に、
「かかかか。義兄さん、すぐに消防に結べ付けるし…。おっと。」
振り返り、沸騰した鍋の蓋を…。
「けどさ~~、麗亜~~。お兄ちゃん、理沙さんの家、分かったのかな~~。私、土日なんて簡単に休めないし~~。本人は本人で、大丈夫って、言ってるけど~~。」

麗亜、
「ふ~~ん、私には…ちょっと…、分かんない…。」

「へっ…???流美ちゃん、送ってってくれるんじゃ…???」

乾麺を鍋の中に入れながら、
「いやいやいや。土日、勤務、休めないよ~~。そんな…簡単に~~。」

目を右左に丈師、
「あっ。そっか~~。だよな~~。俺たち…シフト組~~。」
すると丈師、
「…って事は…、あいつ…、チャリで…???」

流美、
「うん。そう言ってたね~~。」
そして流美、顔を傾げて、
「でも…、瑞樹さんの家…、その前まで、ここにあれがある。…なんか…、知ってたような…。」

麗亜、
「あ~~~。うんうんうん。昨日、行った時も、コンビニとか、ガソリンスタンドとか~~。うんうんうん。」

丈師、
「ふ~~~ん。」
丈師のスマホに着信。
「はい、菅田~~。……。ん~~???…おぅ~~。はいはい。うんうん。それ、俺が持ってるわ。後でそっち、送っとく~~。は~~い、んじゃ、お疲れ~~。」

流美、丈師の前に、
「はい。」

「おぅ~~。サンキュ~。」

「麗亜~~。は~~い。」

麗亜、
「いっただっきま~~す。」

信じて…良かった。   vol.088.   夜勤明けの流美、非番の丈師に…。

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋