理沙、
「早っ!!!凄っ!!!」
一樹、
「しっかし…、凄。わっ。またスリーポイント。」
蒼介も、
「え〜〜〜???…あの体勢で、シュート…。それも決まるし…。凄いね〜〜。さすが、やるもんだ将輝君。」
弓狩、
「おやおや。菅田将輝君、ご存じで〜〜。」
「え〜〜。あ〜〜。はい〜〜。娘が、入院中に、いろいろとお世話に。」
「そうですか〜〜。うんうんうん。」
涼香、母親らしき女性に、
「あ、あの…、将輝君とは…???」
和奏、
「あ、え〜〜。」
そして車椅子の理沙を見て、
「この子が病院に入院中に、車椅子バスケを教えてくれたのが…将輝君なんです。」
涼香、その声に、
「わお。そうだったんですか〜〜。」
「えぇ〜〜。」
顔を右左に動かして身を乗り出して見ている理沙。自然に両手まで動かして。
そしてパス回しに両手を叩いて。そしてセンターのダンクシュートには右手拳を、
「凄い。」
そして馨のスリーポイントに、
「ナイス。」
そして将輝の早さとドリブル裁きに、
「す〜〜〜〜〜。」
和奏、理沙に、
「理沙…???理沙…???」
理沙の顔を…。
目を潤ませている理沙。しかも笑顔で…。
和奏、体を戻して理沙の両肩に両手を、
「良かったね〜〜。」
理沙、目尻から涙が…。
「凄い、凄~~い。」
数分後、ホイッスル。部員たちがぞろぞろと監督の方に。
涼香と恵、タオルとボトルを…。
部員たち、初めて見る4人に、お辞儀をして、
「こんにちは〜〜〜。」
蒼介、
「いやいやいや。礼儀正しい〜〜。」
和奏も、その声に、
「うんうんうん。」
一樹、
「いいねぇ〜〜。」
弓狩、椅子から立ち上がり、
「みなさんにご紹介します。」
そして、車椅子の女子を。
「名城高校の瑞樹理沙さんです。」
部員全員、
「こんにちは〜〜。」
その元気な声に理沙、ペコリと頭を…。
「こんにちは。」
将輝はにやけて。
そして馨は、理沙に、軽く敬礼。
理沙、
「わは。」
弓狩、
「瑞樹さん、今、車椅子状態なんですけど…。バスケに興味があり、是非、鴻上のバスケを見学したいと…。いつも通り、後半ハーフ、よろしくお願いしますよ〜〜。」
その声に部員全員、
「はいっ!!!」
蒼介、小さな声で、
「凄ぇ〜〜。」
メンバーと一緒の将輝。
馨、そんな将輝に、
「おぃ。何、かっこつけてんだよ。彼女、行って来いよ。」
その声に将輝、
「えっ!!!何言ってんだよ。なんで俺…???」
「お前が言い出したんだろうが〜〜。ほら、行くぞ。」
「おぃおぃおぃ。」
そしてふたり、理沙の下に…。
馨、
「よっ、こんちは。」
理沙、そんな馨に、
「うん。こんにちは、元気…???」
「おぅ。」
理沙、蒼介と和奏に、
「この人が…将輝君の友達の、神野馨君。」
馨、
「うそ。俺の名前…???」
「もちろん、背が高くて印象あったもん。」
その声に馨、照れながらも頭を撫でて、
「あっ、かかかかか…。ははは。」
将輝、
「おまえこそ、何、照れてんだい。」
蒼介、
「将輝君。」
「あ、はい。」
「誘ってくれて、ありがとう。」
和奏、
「うんうんうん。将輝君がいなかったら、理沙…まだ何も…、全然。ふふ。」
涼香、
「へぇ〜〜、将輝〜〜。それに馨〜〜、瑞樹さんと仲…良いんだ〜〜。」
その声に馨、
「あっ、俺は…、彼女の両親とはまだ一度も…。今日が初めてで…。でも…、将輝の方は…。」
一樹も、
「将輝君。ありがとうな。」
涼香、
「へっ…???…先生も将輝の事。」
「え〜〜。もちろん。病院で会って〜〜。とにかく将輝君、医師や看護師からも人気あったから。」
涼香、瞬間、
「う〜〜〜っそ。この…、人見知りで、口下手な…。」
そこまで言って、慌てて涼香、口に両手を…。
馨、
「かかかかか。マネージャー。」
和奏、将輝を見て。
そして理沙も…、僅かに唇を歪める。
将輝、涼香に、
「俺って…。そんなに…、人見知りっすか…。…で、口下手…???」
涼香、そんな将輝に顔の前で両手を合わせて、
「ごめん。本〜〜当〜〜に、ごめん。」
一樹、
「かかかか。いや…。…でも、そういう将輝君の性格…。僕ぁ〜〜好きだけどな〜〜。一生懸命に、誰かのために考えてくれる。…なぁ〜〜、瑞樹〜〜。」
その声に理沙、少し頭を傾げながらも、
「…ん〜〜〜。でも…。ありがと。学校に誘ってくれて…。」
「俺じゃねぇ。麗亜が思いついたんだ。」
理沙、思わず下唇をビロンと、
「そうでした。」
信じて…良かった。 vol.060. 理沙、「早っ!!!凄っ!!!」
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋