ドキドキ 「ねぇ~~。霧島君」
侑里。

「ほんと…、あなた…、誰か、いいなぁ~~って、思える人って…、いないの…???」

その声に凛久、
「そんな、簡単な…。」

「だ~~って、このまんまじゃあ。」

そんな侑里の声に、瞬間、凛久、頭に過った顔。
けれども、すぐに、頭の中で、
「…いやいや。」
ホンの2、3秒…。

侑里、
「霧島君…???」

凛久、
「あっ。いや~~。」

「何…???何よ…???…今の沈黙~~???」

「あ…、いや…。」
凛久、頭の中で、
「…まさか…ねぇ~~。」
頭を過ったひとりの女性の顔…。

瞬間、侑里、
「ぷっ。」

その声に凛久、
「えっ…???」
スマホの向こうで…、
「あ、あ~~、ごめん。ちょっとね、一瞬、物凄~い、変な事…、頭に浮かんじゃった。かかかか。」

「えっ…???」
「あ~~。ううん。気にしないで、私が勝手に…思い浮かんだ事だから…。」

「えっ…???」
目をキョロキョロと凛久、
「なんか…、やたら…、気に…なるんだけど…。」

「あはははは~~。まっ、とにかく…戻ってらっしゃい。それから…。」
侑里、途端に身体をシャキンと…。後ろを多喜が通ったのである。
「んん…。…とにかく、戻ったら、聞かせてあげる。」

凛久、
「ん~~。はい。…分かりました。」
腕時計を見て。
「あと…、30分位で…。」

「うんうん。分かった。」
通話を切る。

凛久、角を曲がって、地下鉄の入り口に…。

「ぶっ。」
凛久、侑里の話しを聞いた途端に、飲んだコーヒーを噴出す…一歩手前。
身体を前によろけるように…。咄嗟に口を左手で拭うように…。
そして左手を振りながら、
「いやいやいや。それは…、ちょっと…。無理が…。」

侑里、腕組みをしながら、
「ふん。……だよね~~。」
けれども、
「でもさ…。ん~~、考えて…、みたんだ…けど…。ある意味…。ドラマにもあるじゃん。彼女の振り…。」

凛久、思わず笑って、
「いやいやいや。…ま、そりゃ、あるかも知れないけど…。んじゃ、逆に、その…、彼女の振り…って…、誰を…???…そんな…簡単に特定の人…なんて…。」

侑里、唇を絞って…。
「ん~~。それ…、なんだよね~~。」
右人差し指の爪で顎を撫でながら…。
「ウチの…編集者…。ん~~~。…な、訳…ないか…。そんな事したら…、元も子もないわ。ん~~。」
右目を歪めながら侑里。下唇をビロンと。
そして左手親指と人差し指で鼻先を撫でながら…。

すると、いきなり…フィンガースナップ。
「あっ。ねね、エクレールの人。…なんてのは…どぅ…???…今、結構…付き合い、あるし…。」

瞬間、凛久、鼓動が…、ドキン。
「えっ…。」

その途端、侑里、思わず、
「ねね、霧島君。いるじゃん、いるじゃん。ほら。エクレールに。かかかかか。うんうんうん。いるいるいる。成宮茉祐子~~。」

すぐさま凛久、目を真ん丸く…。

「ねね、彼女なんて…どうよ…???」

凛久、まだ、目を真ん丸く…、
「い…いや…。成宮…茉祐子…さん…???いや~~。」
「インタビューでも、感じ良かったし。それに…、エトランゼでも、ふたりに可愛がられているしぃ。…しかも…、何と言っても、あの…、成宮薫子の娘。うん。中々どうして~~。説得力…あるんじゃない…。」

凛久、一度目を瞑り、
「いやいやいや。…あの…、説得力って…。」

侑里、そんな凛久に、
「だ~~って、それしかないでしょ。誰かに…、とにかく…恋人…、彼女の…振りをしてもらうしか…。編集部の女じゃ…、後々まずいし…。」

凛久、口を尖らせて、
「…でも、茉祐子さんに…。」
そして、自分を指差して、
「僕…が…???…彼女に…、直接…???」

その声に、途端に侑里、目をパチクリとさせて…、しばし、フリーズ。
目をキョロキョロと…。
「…だ~~よね~~。ふん。」

僅かに沈黙して。
「分かった。うん。」
両手をパンと。
「ヨシ。乗りかかった船。…って言うか…。」
凛久にニッコリと、顔を傾げて、
「言い出しっぺが…、私だ…もんねぇ…。」

「えっ…???」
「仕方がないっ。…人肌脱ぐか。」

凛久、勢いよく出た侑里に、
「えっ。え~~~…。」

薫子と茉祐子~その愛~   vol.140.   「ねぇ~~。霧島君」侑里。

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋