子供のスイミングスクールでは年に1度の夏前になると、水着ではなく自宅から持ってきた(洗濯済みの)私服を着て水深2メートルの水に入り、溺れた時の為の訓練を体験させ学ぶ日がある。
海を想定し波を作り、そこを水中メガネ無しで泳いでたどり着くなど、年1ではあるが、これをどの級になってもやる。

昨日は娘のクラスで再びそれがあった。
先々週、その訓練があったばかりであったが、先週は一時間1600メートルを一度も止まらず泳ぎ続けるという遠泳があり、今週は臨時で追加された。
理由は先日の日曜日に、カーライルの川で16歳の少年が溺れて行方不明となり、遺体で発見されたニュースが流れたからである。

この訓練を担当するのは元ライフガードを長らくやっていた先生で、今は娘のコーチでもある。
必ず先生が言うのは、川や海において、たとえ目の前で人が溺れていても、大人の体型になっていないあなた達が絶対に飛び込んで助けに行ってはいけない、という事である。
その上で助ける練習、助けられる練習をする。

溺れている人はパニックになるから、助けに来た人にしがみついて来る。それは共に溺れしまうから、溺れている人には絶対に自分の体を掴ませない事、ぐったりしている相手を仰向けにさせ、顎だけを持って運び泳ぎ続ける練習があった。
子供達はペアを組み、これを50メートルづつ泳がせコツを掴ませる練習の中で、先生が実際に体験した話などしながら、私は思わず聞き入ってしまった。
しかしこれはあくまで波や流れの無い水の中で有効であると念を押した。

また人を助けるならば、長いものを差し出し、それを掴ませて引き寄せるだけ、あくまで絶対に直接飛び込んで助けてはいけないという事も再び話されていた。

以前私の上司に1級船舶を持っている女性がおり、その方から資格を取る際にあった水の中の訓練の話を聞いたことがあり、溺れている人を助けると自分の体に乗っかかってくるから、自分も一緒に沈んでしまい、とても苦しい練習だったと聞いた事がある。

川や海は底の流れや温度、深さが想定できないだけに、実際には落ち着いた行動は恐らく取れないと思う。
しかし先生が言うように、知らないより知っておくべきで、知るなら体験して体に覚えがあれば、万が一にも我が身を助けられるかも知れない、これは見ていて私も本当に勉強になる。

今回のカーライルでの水難事故により、ラジオのニュースで警察が、とにかく川の中に入らないで!足首を冷やす程度なら良くても、膝まで浸かればそこから溺れしまうに充分な危険を含むのが自然の川だからと呼びかけている。
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Source: イギリス毒舌日記