ドキドキ 薫子、一颯のその声に、
「いやいやいや。六条さん。無理無理無理。」
困った笑いに、右手を顔の前で左右に振りながら…。

一颯、
「どうして~~。」

薫子、
「いや。どうしてって…言われても~~。一年に何日…日本にいると思う…???」

一颯、そんな薫子の声に、
「えっ…???そうなの…、そんなに…???」

「凡そ、年に2回…程度かな~~。」

「うそ…。」
姫乃も一緒に。

「それに~~。一番が~~。」
「なになに…???」

「あの子…、顔出し…NGなの。まぁ~~。雑誌の記事に載るのは…完全OKだけど~~。…って言うか、その方が仕事に結びつくから…。」

急に腕組みして一颯、
「ん~~。」

「そもそも、恭弥のビジネスの媒体が…、雑誌だから~~。」
そして一拍置いて、
「…と、申しておりました~~。ご本人が…。」

一颯、
「えっ、そうなの…???」

薫子、
「ふん。だって、私が料理番組に出てるの…録画で観たとき~~。姉さんはこうやって、テレビで料理…。人気だって言われてるよね~~。俺は…無理だな~~。カメラ一本。これしか…ないよね~~。」

一颯、
「ふ~~ん。そうなんだぁ~~。けどさ~~、恭弥君って、どれくらいの雑誌社と契約…してんのかな~~。」

薫子、大笑いして、
「かかかかか。それ…私に訊く~~???日本だけじゃないのよ~~。マルチリンガルだし~~。」

姫乃、その声に、
「わっ。その人って、マルチリンガルなんですか~~???」

薫子、
「ふん。…確か…、3か国語は…話せるって言ってた。職業柄ねぇ~~。」

姫乃、
「凄~~い。」

一颯、
「なんだか…勿体ねぇなぁ~~。」

姫乃、
「ふん…???なんでですか、六条さん…???」

一颯、立ったままで、右手を右頬に当てて、
「いやいやいや。彼の写真見たら、凄いよ。芸術的だよ~~。」

薫子、
「へっ…???六条さん…???」

「あ~~。いやいやいや。実はね、俺…、恭弥君と初めて会って…。ほら、優希弥先輩の葬儀の時。いろいろと話して、それ以来、彼の写真が載っている雑誌、買ってるんだよ。雑誌、キャラバン。」
「へっ…???そうなの…???知らなかった~~。」

「うん。キャラバンって、その方面ではかなり人気の雑誌だから…。」

姫乃、
「ふ~~ん。」
そして後ろを振り向いて、
「あ~~~。それ…こっち~~。そっちじゃない、そっちじゃない。」

一颯、
「そっか~~。じゃ…ダメか~~。」

薫子、
「はい。申し訳ございません。」
一颯に丁重にお辞儀をして。

一颯、
「あっと。恭弥君、今回、いつまで…???」

「2週間って言ってましたけど…。」

「ふんふんふん。2週間。オッケ~~。ありがと。」
そして一颯、
「うん。はい。今日もよろしく~~。」

薫子、
「はぁ~~い。」

姫乃、動き回りながら、そして薫子の顔を見て、
「ふ~~ん。薫子先生にも…弟さん…いたんだ~~。…恭弥さん。……。…ってか…、苗字…なに…???…成宮恭弥…???いやいやいや…、違う…。…えっ…???薫子先生の…旧姓って…、何て言う…???」
目をキョロキョロとさせながら、
「あ~~ん。」
がっくりとさせて姫乃、
「あたし…、それすら知らない…。」

そんな姫乃を見て、他のADたち、健匠と一緒に、
「何…やってんだろ…、白鳥さん。」

一颯も、
「ん~~???何やってんだ…姫乃~~???」

恭弥、リビングでパソコンを使いながら…、
「ふ~~~。一息…入れようか…。」
自分でコーヒーを淹れて。
「ふん。久しぶりの日本。いいねぇ~~。」
そしてリビングから応接室。薫子の使っている、フィットネスバイク。
「しっかし…、姉さん…、頑張るねぇ~~。」
そして、傍にある籠の中に一冊のパンフレット。それを取り出して、
「ふ~~ん。フィットネス・ホディジム、トライアル・スクエア……。」
そしてペラペラと捲って、
「ほぅ~~。なんとも充実しているような…。ふんふんふん。」

「霧島く~~ん、はいこれ~~。」
侑里。

資料を受け取って凛久、
「サンキュウで~~す。」

「何、今日は、これからジム…???」
「えぇ~~。少し、汗掻いてきます~~。」

侑里、
「かかかか。や~~るね~~。私もやろうかな…、成宮先生も通ってるみたいだし…。」

「あっ。でも、先生は午後からだし…。」
「あっ、そっか~~。午後からじゃ、私らは…会えないねぇ…。」

「へぃへぃ。…って言うか、成宮先生…目当て…???」


   

薫子と茉祐子~その愛~   vol.33.   薫子、「いやいやいや。六条さん。無理無理無理。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋