ドキドキ 「かなりの…若い人…、でさ…。」
靴を脱ぎながらの倫洋。

パンプスを脱いで倫洋を超えながら夕美子、
「若いよ、彼…。」

倫洋、
「えっ…???」

「高梨和弘君、倫と同い年だよ、彼。ニックネーム、ワコウちゃん。」
リビングのテーブルにバッグを置いて、
「さて。ごっ飯~~。」

ゆっくりとリビングに歩み寄って、
「うん、洋造さん、ワコウって言ってた。」

「ふん。彼…物凄い料理上手なんだわ。」
「うん。友もびっくりしてた。」

「でしょう~~。」
髪を後ろにまとめながら、そのままキッチンに立っての夕美子。

少し黙ったままの倫洋。
そして、
「姉ちゃん。」
いきなり。

夕美子、
「ん~~???」

そしてまた黙り込む倫洋。

夕美子、
「何???どしたのよ…???」

「友紀…、もう知ってんだよ。」

その声に夕美子、
「ええ…???何…を…???」

倫洋、
「洋造さんが言ってた。あの若い人、姉ちゃんの彼氏だって。」

その声を聞いて夕美子、いきなりドキン。
一瞬、体の動きが止まったかと思ったら、また動き、
「な…、な~にバカ言ってんのよ~~。」

「なんで、言ってくんない訳…???」
「いや…、なんでって…。だって…、ただの…。」

倫洋、
「ただの…、なんだよ。」

夕美子、頭の中で…、
「…ったく…、おじちゃん…。あんのヤツ~~…。」

「朝のジョギングで…、いつも…一緒なんだって…???」

その声で夕美子、またビクン。
「うそ。」
そしてまた頭の中で、
「…そこまで言うか…。」
今度は冷蔵庫を開けて、
「…う、うん。いつだったか、朝…、途中でバッタリ会ってね…。それからは…。」
少し間を空けて、
「でも…、ひとりで走っているよりは…。」

椅子の背もたれに右手を置いて倫洋、
「姉ちゃん。」

夕美子、
「何々、何々。」
少し慌てながら。

「友紀が~~。」
「友…紀…ちゃんが…???何…???」

「その…ワコウって…人に…。」

夕美子、
「……。」

「お姉さんの夕美子さんを、よろしくって…。」

その言葉に夕美子、
「えっ…???」

椅子を引いて座りながら倫洋、
「…ったく~~。びっくりするじゃんかよ~~。いきなり目の前で、姉ちゃんのこれ。…な~んて小指出されりゃ。」

少し赤くなっての夕美子。野菜を水で洗いながら、
「……。」

「友紀、喜んでた。」

夕美子、
「……。」

「いいんじゃないのぉ~~。姉ちゃんも好きなら、俺…、応援するけど…。」
そう言いながら冷蔵庫の扉を開けてビールを出す倫洋。

「倫…。」
「いや…、だって…、友紀が、そう思ってんだから…、俺…反対する訳…ねぇだろ…。あいつ、怒ると、俺…、敵わねえから…。」

その言葉を聞いて夕美子、
「ぷっ。」

「いい人…みたい…だった。自分から…。」
そのままにっこりと黙り込む倫洋。

夕美子、
「…ん…???何よ…???」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋