週末は大雨で、朝の高速道路は前が水しぶきで見えない程の雨だった。
私は1日仕事で、こんな日は暇やろと期待していたが、どえらい混みようであった。
昼前、全身レインコートを着た子供が両親と祖父母とやってきた。
店内に入るなり、そのずぶ濡れのレインコートのままベロア生地のソファに寝そべった。
私の横にいた副店長が「最悪や…何で人が後から座るかもしれないソファを濡らして4人の大人は何も言わん?」と愚痴った。
そう言うアンタも休憩室のテーブルに靴置くやん…大便ベッタリ残したままトイレ出るやん…使ったカップ4日5日放置するやん…
雨の日は最悪である。
イギリス人の中には大人であれ老人であれ若者であれ、一定数必ず履いてきた靴、ずぶ濡れのカバン、ずぶ濡れの犬をソファに乗せる。
もうこれは必ずいる。
その日も水滴滴る犬が座っていた。
毛足の長いコッカースパニエルだけに余計である。
そこが汚れる、濡れる、お店のもの、皆のもの…という認識は全く無い。
不思議なのは、うちの副店長はじめ一部のスタッフは自分もスタッフルームではやるが、客のは許せないということ、反対にやらない人は絶対にやらない。
土足文化だからしゃーないか…と理解してきたが、土足文化とこれは本当に一緒なのか…
自分の犬を家のソファに座らせるのは飼い主の勝手であるが、私はソファが爪で傷付くのも嫌、犬独特の獣臭が付くのも毛が付くのも嫌なので義母がそうしていたように、犬がソファに座る事は許さない。
イギリスに住み、私が今までテーブルやキッチンカウンターという食物を置く場に履いてきた靴を置いた人は数人で、うち二人は夫の一番上と真ん中の兄の嫁で共にオーストラリア人、後は職場のスタッフである。
友人や子供の友達の家に行き来してきたが、一度も見たことはない。
椅子やソファと靴はもしかしたら、土足文化の人には同じ部類なのかもしれない…か…?全然ちゃうけど…
地面に接地する靴、ソファに接地する衣類の尻部分…
汚れたら捨てて新しいのを買ったらエエ…
そういう事か…
結局わからんまま今に至り、不愉快にそれを見ながらやり過ごすだけである。
Source: イギリス毒舌日記