ドキドキ 海江田、腕組みして、
「う〜〜ん。」
そして、
「まっ。…なってしまった以上…、仕方…ないかぁ〜〜。」
匡子を見て。

匡子も、バツが悪そうに…。
「まっ。うん…。…だよね〜〜。」
そして匡子、輪湖と秀美、そして葉子を見て、
「実はね…。」

輪湖も秀美も葉子も目をパチクリと…。
「実は…、サブちゃん、秀美ちゃん、好きなんだよ。」

いきなり佐武郎、顔を真っ赤にさせて…。
同じく秀美もビクン。

輪湖、その時、
「わっ。あは…。あははははは。葉子〜〜。」

葉子も、ようやく、
「あっ。うんうんうんうん。確かに。輪湖、言ってた〜〜。…もしかして…、サブちゃん、秀美ちゃんをって…。」

匡子、目を真ん丸に、
「へっ…???」

海江田、
「おぃおぃおぃ。何だって〜〜???」

匡子、
「…って、輪湖、あんた…???」

輪湖、
「うん。確か、最初に秀美ちゃん、ここに連れて来た時だから…、あの時からかな…。サブちゃんの秀美ちゃんを見る目が…、凄い。」

匡子、
「へぇ〜〜。あんた、気付いてたんだ〜〜。」

輪湖口をへの字にして、
「ま、まぁ〜〜。確かに…。…でも、秀美ちゃんは…海江田…課長…。…だから…、サブちゃんの事は、こころに…。」

美知佳、いきなりニッコリと、
「うんうんうん。いいんじゃない…。ねぇ〜〜。」
匡子を見て。

匡子、松樹を見てニッコリと…。

その時、輪湖のスマホにラインの着電。輪湖、
「おっと…。」
画面を見ると虎一郎。輪湖、一言、
「何…、コイチ…???」

葉子もスマホを…。すると、
「ヤバ…。こんな時間…。」

デジタルはもう少しで夜の23時。

秀美も、スマホを…。
「あっ。ほんとだ…。私も…。」

匡子、そんなふたりに、
「はは。うん。だね〜〜。」

輪湖、ラインを見ながら、
「はいはい。一件落着しました〜〜。」

海江田、
「何…???コイチっちゃん、横領の件…???」

輪湖、
「あっ。はい。都沢主任から電話があったそうで…。」

「そっか〜〜。うんうんうん。おやすみ〜〜。」

3人揃って、
「おやすみなさ〜〜い。」

そして玄関に…。

そして…。その2日後…。

テーブルのスマホに着メロ。午前中、9時前…。
「あっ。はい。匡子さ〜〜ん。おはよ。」
スマホから聞こえる声、
「はい、おはよ〜〜。ねね、由佳理さん。ヨウちゃんから何か、聞いてる…???…って言うか〜〜。ヨウちゃんの事だから、おかあさんの由佳理さんには何も…。」

その声に由佳理、口を尖らせて、
「ふん…???…うん。何も…。」

「や〜〜っぱりね〜〜。」

由佳理、スマホ越しに、
「どしたのよ〜〜。」
ニッコリとさせて…。

スマホの向こうの匡子、
「ん〜〜。この時点で…、私が…言うと…。」

「…って言って…。でも、もぅ、引っ込められないし…。言い掛けてしまった…以上は…。」

その声に匡子、
「かかかかか。な…な〜〜んだよね〜〜。ふ〜〜ん。」

由佳理、またニッコリとさせて、
「な〜〜によ、一体。」

匡子、空になったティーカップの淵を指でなぞりながら…、
「実はね〜〜。」

カフェ匡子のドアが開く。
「こんにちは〜〜。」

その声に、
「ひゃ〜〜〜。来た〜〜〜。」
匡子。

「はっははは〜〜。実に…、何と…。8年振り…。」
由佳理。

カウンターから飛び出しての匡子、由佳理をしっかりとハグ。
「はははは。元気、元気〜〜。」

由佳理も、
「うんうんうん。元気、元気〜〜。元気が取り得〜〜。」

由佳理の肩を抱きながらの匡子。佐武郎に、
「選由佳理さん。ヨウちゃんのおかあさん。」
そして、由佳理に、
「料理人のサブちゃん。掛井佐武郎君。」

由佳理、
「こんにちは〜〜。初めまして〜〜。」

佐武郎ニッコリと…。

匡子、由佳理を葉子が座る椅子に。
「どうぞ。」

由佳理、
「ありがとう〜〜。」
そして店内をぐるりと見回して、
「全然変わってな〜〜い。あの頃のまま〜〜。凄〜〜い、懐かしい〜〜。」

匡子カウンターの中に…。

「丁度、1時間前まで、その隣の椅子には獏が座ってたの。」

由佳理、自分の右の椅子を見て、
「あん。匡子さんの甥っ子さん。」

「そっ。…そして、由佳理さんが座ってる。その椅子には、毎度、ご贔屓に〜〜。ヨウちゃんが座ってるぅ〜〜。」

由佳理、顔を下に、そして椅子の感触を…。
「へっ…???…そうなんだ〜〜。ここに〜〜。」

匡子、由佳理に、おしぼりとグラスに水を…。

由佳理、
「ありがと。いや〜〜〜。何度も言うけど…、ほ〜〜んと、懐かしい〜〜。いい匂いだ〜〜。」

店内。客はお昼過ぎ…、まばら…。

匡子、由佳理に、
「ちょっと待っててね〜〜。今、コーヒー。」

「うん。サンキュ。」
「忙しいでしょう〜〜。」

そんな声に由佳理、ニッコリと、
「お蔭様で…。」

「旦那様も…。」
「そちらも…。はは。お蔭様で…。」

フライパンを使っている佐武郎に匡子、
「旦那様、ベストセラー作家。」

その声に佐武郎、ニッコリと、頷く。

由佳理、料理を作っているその匂いに、
「あは。いい匂〜〜い。」

こんな私です。〜選葉子(すぐりようこ)〜   vol,213.   「実は…、サブちゃん、秀美ちゃん、好きなんだよ。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋