ドキドキ 匡子、
「それは、確かに。有り得るかも~~。こんなにそっくり…。…と、言うか、そのまんまだもん。」

「ごめ~~ん。私にも、その画像、もう一回、いい…???」
美知佳。

葉子、
「あっ。はいはいはい。…って、課長…???」

既にスマホは海江田の前を通り過ぎて。
「…って言うか、もぅ、僕を通り越しちゃってるし…。」

「すみません。」

輪湖、
「…でね。はい、葉子。」

葉子、
「あっ、うん。…社長室に行って、小田島専務が横領の犯人って、社長と部長に報せたかったんだけど…、私の姿も見えなければ声も聞こえない。」

海江田、葉子を見て、
「えっ…???…その時点で小田島専務が犯人って分かったんだ。」

葉子、コクリと。

輪湖、
「葉子が幽体離脱してから、行った人のところが~。人事部部長。」

海江田、
「…と言う事は、二宮部長。」

輪湖、
「で~~。次には取締役~~。誰だっけ…、葉子…???」

葉子、ポツリと、
「門浦智輝。」

海江田、頷いて、
「あ~~。いるいる~~。ちょっと…癖…強いって噂。」

輪湖と葉子、共に、
「会ったこともない。」

海江田、口をへの字にして、
「…でしょうね~~。」

美知佳は美知佳で、
「私なんて、チンプンカンプン。」
両手でパァ。

輪湖、
「そして、そこも素通りして、お次が~~。」

葉子、
「伊丹常務。」

美知佳、
「はは。やっと知っている人、出て来た。」

海江田、美知佳にニッコリと、
「伊丹要。信頼ありますからね~~。」

「うんうんうん。」

葉子、
「私も好き。」

輪湖、
「あん。私も~~。」

秀美は、
「まだ…、会ったことない。」

輪湖、そんな秀美に、
「まっ。確かに。専務や常務なんて、まず、会う事、そんなにないから。」

海江田、
「…でも、結局は…。当然だけど…、伊丹常務も…、スル~~。」

葉子、
「えぇ。はい。そして、小田島専務。」
そして葉子、
「課長…、専務室、入った事、あります…???」

その声に海江田、
「いやいやいや。全然。…誤解されても困るけど…。あんまり仕事上で、関わる事は…ないよね~~。うん。」

「専務室。机の上にはパソコンが3台。常務室には1台だけ。」

海江田、
「おや。」

「…で、小田島専務、その3台のパソコンを懸命に…。」
「ふんふん。」

「いろんなデーターや、それに表がランダムに2台のパソコンから…。グラフもあったような…。」

美知佳、
「へぇ~~。」

葉子、前を真っすぐ見て、
「でも、一番右端のパソコンを専務が覗いたとき。」

海江田、
「うん。」

「私が自分で調べていた横領のページが…。…そうしたら、専務、さも嬉しそうに…。…で、その瞬間、蝶の羽から金粉が…。」

海江田と美知佳、
「へぇ~~ぇえ~。」

葉子、
「紛れもない。事実。そして次に向かった場所が社長室。」

海江田、
「でも、選さんの姿と声は、社長たちには、見えない。聞こえない。」

「…です。」
「…で…???…それから、選さん。…体が元に戻ったと。」

その声に葉子…。

けれども先に輪湖、
「さにあらず。」

次に葉子、
「いいえ。」
そして葉子、
「次に向かった先は…。」

海江田、
「ふん。」

「営業推進部。」

海江田、口を開けて、
「はっ…???」

葉子、
「私も、どうして…、営業…???…と、思ったんですけど…。体が何かに引き寄せられているような…、そんな感じ…。…そしたら、いきなり目の前に…。」

いきなり海江田、口を尖らせて…。
美知佳もキョトンとして…。

葉子、海江田の顔をチラリと…。
「課長が…いたんです。」

匡子、思わず、
「来~た~~~。」

「そしたら…。」
葉子、
「私…、自分の体が…、私じゃなくって…、ほぼ…、その時の私は…、その…、アメリカ人…。」

匡子、思わず鼓動が高鳴る。
美知佳は黙って聞いている。

「課長の背中に回って…。課長を背中から抱くように…。」
葉子、
「英語で…。I’m Nancy…って…。」
瞬間、葉子、
「…でも。私、何が何だか分かんなくって…。その時は、どうしてか、私が蝶になってて…。そのワンピースを来た人は…、アメリカ人…。顔はあんまり良く見えなかったけど…。」

静まり返るその場。

「…で、それからは…、いきなり、私のパソコン…。私の席にパタン。我に返ったと…。」

匡子、目を真ん丸に。
海江田と美知佳、両方、口を尖らせながら…。

美知佳、
「なんとも…、不可思議だよね~~。」

匡子、その声に2回、頷く。
秀美は秀美で唇を搾って…。

輪湖、そんな秀美を見て、頭の中で、
「…秀美ちゃん。」

匡子、両手をテーブルに。そして、
「そっか~~。…と、なればだ。」

いきなり輪湖も秀美も、葉子も、匡子に顔を…。

獏、
「はっ…???」

「話すっきゃないでしょ。あんたも、夢の話。」

4人、共に、
「夢の話…???」

匡子、ニヒルな顔で、
「見たんだって~~。インフルじゃないけど…。蝶が出てくる夢~~。」

4人の目が海江田に集中~。

こんな私です。〜選葉子(すぐりようこ)〜   vol,209.   「ごめ~~ん。私にも、その画像、もう一回、いい…???」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋