ドキドキ そして…。その数10分後には、美知佳も笑顔で店を後に。
「また寄らせて頂きます~~。」との声を残して…。

美知佳が店を出て数分後。獏に匡子、
「いやいやいや。なんか…、凄い人~~。何…、ヨウちゃんを見て、オーラ…。かかかか、凄~~。」
そして匡子、
「しかも…、獏ちゃん。かかかか。」

そんな匡子を見て獏、口を尖らせて、
「な…、なんだよ。」

匡子、笑いが止まらない感じで、
「くくくく。ヨウちゃんの事、あんたの彼女…って…。」

その声に食器を洗っている佐武郎も、何気にニコニコと。

獏、そんな匡子に、
「うるさいよ、匡姉ぇ。」
思わず口をへの字にして。

それでも匡子、腕組みして、
「…でも。まぁ~~。今度の…、扶桑、システム企画部。…と、言う事は~~。課長から部長に…。ほほ。昇格って…。」
 

「ふん。まぁ…。そういう…事だよね。」

「それにしても…。」
匡子。

獏、
「うん…???」

匡子顔を左右に僅かに傾げながらも、
「いや…。中々どうして…。彼女…。松樹さん…。美知佳さん。奇麗な人だよね~~。声も奇麗だし。」

その声に獏、
「ふん。確かに。」

「それに。」
何かを確信したような顔で匡子。

そんな匡子を見て獏、
「それに…???」

「ふん。」
匡子、
「なんか…、こぅ~~。スパ~~ンと、スイカを気持ち良く割ったような感じで、奇麗な声に、容赦なく言葉を声にするっていうの…???…しかも…。嫌みも何もない。一見、ずけずけと個人の心の中に入り込んできそうな感じで…。…でも、そうじゃない。しっかりと、相手の本筋を見通して言葉にしちゃっているような…。そんな感じ…???」

そんな匡子の話を聞きながらの獏、両眉の先を吊り上げて、
「何を言いたい…???…何かに、見惚れているようだけど…。」

匡子、そんな獏に、ニコニコしながら、
「カ~~ッコイイ~~。」
そして匡子、いきなり獏の近くまで顔を下ろして、
「ねね。もしかして…。今まで私、あんな素敵な女性に遭ったの、初めてかも知んない。凄いよ彼女。ズバズバ言うけど、しっかりと言ってること、確信突いてるから、文句言えないって感じ。」

そんな匡子を見ての獏、口をへの字にして、グラスを口に、
「そんなモンですかね~~。」

匡子、また体を真っすぐに、
「ウチの常連に欲しい~~。」

脇で佐武郎が数回頷く。

獏、グラスを置いて、
「1年だけの東京滞在と、仰ってましたけど…。」

その声に匡子、クシャリとさせて、
「あ~~んもぅ~~。」

獏、何気に、呆れた顔で、
「な~~んだかな~~。」

「…でも…。…うん。さて…。秀美ちゃん、どうなる…???」

瞬間、獏、
「あっ。」
目をパチクリと傍らの自分のスマホを見て、
「やば。選さん。電話番号、交換してないや。」

その声に匡子、
「はぁ~~~ぁあ…???…あんだけ対策室やらで毎回会ってて~~???…何やってる~~???」

獏、
「いや…。対策室のタブレットには、全員の情報、入っては、いるんだけど~~。」
そして、
「か~~~。迂闊~~。回収されちゃってるもんな~~。」
頭を掻いて。
「俺としたことが~~。何とも、抜けてた~~。」

すると匡子、
「ふふん。」
ドヤ顔で。
「由佳理さんに、聞いとこうか。」

「由佳理さん…???…もしかして…、選さんのおかあさんの…???」

匡子頭をコクリと。

いきなり獏、
「冗談でしょ。そんな事したら、選さんのおかあさんに…。」

すぐさま匡子、
「あ~~ら。そんなの、私の知ったこっちゃ~~ないんですけど~~。」

「…たく~~。」
目を上下左右に。
「まっ。コイッちゃんから何か、連絡入んだろ。」

「おやおやおや~~。そんな、のんびりと~~???」

その頃、電車の中での葉子と輪湖。

葉子、気付いたように、
「あっ。あんな事言っておきながら…。私…、課長の電話番号、知らない。」

そんな葉子に輪湖、
「はぁ~~あ~~???…あんなしょっちゅう、会ってるのに~~???」

「…って言うか、そういう輪湖は…???…知ってるの…???」

その声に輪湖、思わず赤面になって、
「あっ。…いや…。」
そして、
「…って言うか、私の場合、そんな…。課長に連絡するって言うの…。全くないし。どっちにしても、課長、匡子さんの店、来るから。」

葉子もその声に、
「そぅ…なんだよね~~。まっ。しっかたないかぁ~~。個人情報入ってるタブレットは既に回収されて手元になし。…けど~~。コイチが、いるかぁ~~。」

輪湖、笑いながら、
「かかかかか。やっぱ、そっち…???」

「うん。他にいないもん。大事な使いっぱしり。」
「だ~~よね~~。」

こちらは駅から出てテクテクと、虎一郎、いきなり、
「クション。」
そして、そのくしゃみを自分で驚いて、
「おぉ~~。なんだ~~???」

こんな私です。~選葉子(すぐりようこ)~   vol,180.   「くくくく。ヨウちゃんの事、あんたの彼女…って…。」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

《PR》

庄司紗千「3センチの中央線」
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。

アメーバ
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋