ドキドキ 秀美、料理を僅かに残したままで、そのまま顔を下に向けて…。
何やらうずくまるように…。

輪湖、そんな秀美の肩に右手を、
「な~~にぃ~~。どうした、どうした~???…秀美ちゃん。」

そんな秀美を見て葉子も、
「……???」
頭を僅かに右に傾げて…。

獏も何やら、
「ふん…???」

匡子も、少し困ったような顔で秀美を…。
佐武郎もそのままフリーズ。

秀美、僅かに膨れたような顔で…。けれどもすぐに泣きたいような顔になって、
「わ…、私…。…友達いっぱい欲しいんです。好きな人、いっぱい…、欲しいんです。」

その声にいきなり6人が、
「……。」

いきなり輪湖、秀美に、
「えっ…???」

葉子は目をパチクリと…。

虎一郎も同じく、そして、
「えっ…???」

佐武郎、口を窄めて。匡子は、
「うん…???」

獏はまたもや、
「ふん。…って言うか、一体どうしたの…???…友達って…。」
虎一郎、輪湖、葉子を見て、
「選さん、館城さん、いると…、思うけど…。」

そのまま秀美を見る輪湖と葉子。

輪湖、海江田の声に、
「うんうんうん。私も葉子もいるし~~。それに尚子さんだって~~。」

慰めるように秀美を見る葉子。そして…、ポツリと。
「何か…、あったのかな~~。」
前を向いて。そして、サワーを一口。
「輪湖も課長も言うように、私たち、友達って思ってるけど…。」
そしてグラスを両の手で持ちながら…。

秀美、下を向いたままで…。
「…私…。……。…変わりたいんです。」

その一言にみな、
「うん…???」

そして、それぞれの口から、
「…かわりたい…???」

そんなそれぞれの声に秀美、コクリと顔だけ…。

輪湖、秀美を見て、
「どう…いう…、訳…かな…???」

葉子は葉子で、僅かに顔をコクリと、
「ふん。…変わりたい…。」

輪湖、
「秀美…ちゃん…???」

海江田も、
「う~~ん…???」

そして秀美、僅かの沈黙の後に…。
「…わ…、私…。家に帰りたくないんです。」

瞬間、海江田、
「おっと…。」

いきなり虎一郎、
「何々…???家に帰りたくないって…。どういう事…???」

輪湖は僅かに両眉の端を吊り上げて、
「う~~ん…???」

秀美、顔を下に向いたまま、
「おか…あさんと…。一緒に…、いたくない。」

虎一郎、思わず、
「おっと。」

輪湖は目をパチクリと。葉子はそのままの顔で目だけを左右に。

海江田、
「ん~~ん…???」

匡子、
「あら。」

困ったような顔で輪湖、
「あっ。いや…。秀美ちゃん…。家に帰りたくないって…。それに…、おかあさんと一緒にいたくないって…。…えっ…???」

葉子、またサワーを一口飲んで、
「秀美ちゃんには、秀美ちゃんなりの悩みが…、あるみたいね~~。」

その声に輪湖、葉子を見て、
「葉子~~。」

秀美は下を向いたまま。

海江田、納得したような顔で、
「ふん。」

葉子、秀美には顔を向けないで、
「話してみたら…。」

その声に匡子、僅かに微笑んで…。

葉子、
「何やら…、訳アリのようだけど…。」
そして、
「話したら、気持ち…、スッキリに…、なるんじゃないかしら…。」

瞬間、海江田、
「うんうん。」
頷いて。
「どうしちゃったの。さっきとは丸で…。」

輪湖、秀美を見て、
「秀美ちゃん…???」
優しく…。

すると秀美、
「おかあさん…。…大っ嫌い。」

瞬間、それぞれ、沈黙。

そして輪湖、困ったように、
「えっ…。」

匡子、
「おやおや。」

海江田、
「おっと~~。」

葉子、
「ふん。何か…あった。」

輪湖、
「秀美ちゃん。うん。葉子も言ったけど…。…話してみたら…。」

その声に秀美、小さく頷く。そして…。僅かに沈黙の後…。
「性格が、凄い派手な人。」
下を向いたままで…。

輪湖と葉子、その声に、
「性格が…派手…。」

秀美、頭をコクリと。
「そして…。」
小さな声で、
「気性が…荒い。…しかも…、頑固。金遣い荒い。…でも、頭は良い。…でも…、気難しくって…。その割にはせっかち。それでいて…、短気。嫌いなものは何がどうであれ嫌い。」

そこまで聞いて輪湖と葉子。輪湖、
「うそ。」

葉子も、僅かに右眉を歪めて、
「マジで…。」

輪湖、葉子を見て、
「葉子…。」

葉子も輪湖の声に、
「うんうんうん。」

瞬間、海江田、
「えぇ…???…何が…どう…???」

輪湖と葉子、共に、
「好き嫌いが激しい。そして、好きなものははっきり好きと言うけど嫌いなものは徹底して嫌い。」
そしてお互いに、
「うん。」

秀美、ようやく顔を起して、輪湖と葉子を交互に見て、
「えっ…???…輪湖先輩…???…葉子先輩…???」

すぐさま輪湖、
「ぷっ。」
と…。

そして葉子も、目を真ん丸に、
「ふん。」

輪湖、
「かかかかか。」

そんな輪湖の笑いに葉子も、
「そういう事か。」

いきなり虎一郎と匡子、同時に、
「いやいやいや。どういう事よ。」

海江田も腕組みをして、
「ん~~~???」

こんな私です。~選葉子(すぐりようこ)~   vol,173.   「私たち、友達って思ってるけど…。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋