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1月からの社労士事務指定講習に向けて、試験で使ったテキストや図書館でそれっぽい本を借りてきて、勉強しているところです。
バイトのない日に、1日1.5時間ぐらい。

2023年度版 みんなが欲しかった! 社労士の教科書 [ TAC株式会社(社会保険労務士講座) ]

労働基準法の実務相談〈令和4年度〉 [ 全国社会保険労務士会連合会 ]


せっかく専門知識を身に付けたので、知識還元や自分自身の理解増進の意味で、たまには関連記事でも。

身近な問題をQ&A形式にして、2つほどピックアップしてみました。

残業すれば残業代が払われますが、深夜に及んで日付をまたいだ場合の取り扱いはどうなるの?

前提知識として、時給(換算したもの)に対して、残業したら25%増し、休日出勤したら35%増しの給与(割増賃金)が払われます。

残業や休日出勤の定義は、あくまでも法律に定められたものに対して。

法律上、労働時間は1日8時間まで、1週間40時間までと決まっています。
また、1週間に1日の休日が必要です。
これを超えた場合に時間外労働(残業)、休日出勤となり、割増賃金が必要。

例えば、所定労働時間が6時間の人が1時間残業しても、週40時間に収まっていれば時間外労働ではない。
同じく、土日休みの人が、土曜日だけ働いても、週1日の休日が確保されていれば、休日出勤ではない。
割増賃金の支払いはありません。

ちなみに、残業と休日出勤は併用しません。
休日に仕事をすれば、それはあくまでも休日出勤。
休日に何時間働こうが、35%増しの給与が支払われるのみ。
25%+35%=60%増にはなりません。

一方で、残業や休日出勤と深夜の25%増は併用します。
夜10時~5時までの間に残業すれば、25%+25%=50%増。
休日出勤なら、35%+25%=60%増。

これを踏まえて回答。

残業で8時間を超えた時点から、25%増しの給与。
続けて働いていれば、日付が変わってもリセットされることはなく、25%増しの給与が継続します。

リセットされるのは、所定の勤務開始時間。
仮にずーっと働いていれば、所定の勤務開始時間までは残業が続いているとして25%増しの給与、そこからは通常の給与です。

ただし、またいだ日が休日だった場合は、日付が変わった時点で休日出勤扱い。
25%増から35%増に切り替わります。

加えて、深夜時間帯(夜10時~5時まで)は25%が加算されます。

就業規則と慣行(実際の職場のルール)が違う場合は、どちらが優先されるの?

慣行(実際の職場のルール)がどのような効力を持つのか?

学説では、慣行が反復・継続によって労働契約の内容になっていると認められる場合は、労働契約としての効力が認められるとしています。

労働契約とは、個々の労働者と使用者が結んだ契約。
就業規則とのパワーバランスで言うと、就業規則>労働契約です。

具体的には、就業規則で定める基準に達しない労働契約は、その部分については無効。
無効となった部分は、就業規則で定める基準に引き上げられます。

逆に、就業規則よりも有利な条件の労働契約は有効です。

これを元に、就業規則と慣行が違う2パターンを考えます。

①就業規則よりも労働者に不利な慣行になっている場合

例えば、就業規則上の昼休みは60分なのに、実際は皆が45分しか取っていない場合。
仮にこれが継続・反復して、労働契約としての効力が認められても、就業規則に達しない労働契約なので無効です。

②就業規則よりも労働者に有利な慣行になっている場合

例えば、就業規則上の昼休みは45分なのに、実際は皆が60分取っている場合。
この場合は、慣行が就業規則より有利な労働契約として認められる余地はあります。

しかし裁判例では、「慣行が労働契約として認められるためには、当事者双方、特にその事項についての決定権限を有する会社側管理者が、その慣行を規範として意識してそれに従ってきたことを要する」としています。

例えば、小さな会社で社長以下が全員同じフロアにいて、長年社員が60分昼休みを取っているのを知っていて、上層部も認めていた場合でしょうか。
これまでルーズな課長だったので何も言わなかったが、別の厳しい課長が来て問題視したような場合は、慣行=労働契約として対抗はできないように思われます。
実際は、なあなあになって労働者に有利な場合でも、就業規則をひっくり返すところまではハードルが高そうです。
Source: Time is money  キムのお金日記