ドキドキ 蔵井氏、
「裏の顔…???」

途端に陣屋、通に探りを入れるように、
「…って、どういう事よ~~。」

紫はサワーを飲みながら顔を傾げる。

通、腕組みをして、
「さ~~て、どぅすっかな~~。高く付くぜこりゃ~~。かっ、かっ、かっ、かっ。」

そんな通の態度に陣屋、いきなり両手を付いて、
「あっ、そっ。んじゃもぅ私、帰るわ。愛生ちゃん、私のお代、この唐変木から巻き上げて頂戴。…で、もぅ~~、この店なんかくるもんか。ごち…。」

咄嗟に通、態度を変えて陣屋に左手を振り振り、
「いやいやいやいや、ちょっと姉御~~。」

思わず紫、
「ぷっ。」

蔵井氏も、そんな通を見て、
「ほ~~ら、怒られた~~。」

通、今までの態度とはガラリと変わり、目の前で両手を合わせて、
「ごめん。ごめん。ごめんごめんごめ~~。」

以前、通と陣屋が喧嘩して、陣屋が店から出て行った2日目辺りから客足がやたらと退いた。

様子を見に来た蔵井氏が、閑散としている店内を見て、
「通さん、姉御に謝ったらどぅ~~???姉御、片っ端から電話しまくってる。あの店には行くな。偏屈爺の味、落ちたよ。脳梗塞で、舌がやられた。料理なんて食えたもんじゃない。」

途端に通、
「うっそ――――――っ!!!」

「とにもかくにも、姉御の顔は、とんでもなく、広いですから。しかも、方々にここ、宣伝しまくっているのも姉御だし~~。」

口をねじ曲げながらの通。

蔵井氏、
「まっ、お客様は神様です。って事で…。」

その声に通、顔を顰めながらも、
「分かったわよ~~。」
そして、
「愛生、電話~~。」

「はいはいはいはい。」
通の前に、通のスマホを…。

通、そして、指でトン。3回のコールで相手が出る。
いきなり通、体をクネクネさせながら、
「お願い。帰って来て頂戴~~ぃ。姉御がいないと、おら、寂しいだ~~。」

いきなり蔵井氏、飲んでた水を、カウンター目掛けて、
「ぶ―――――っ!!!」

すぐさま通話は切れる。

通、
「あら、切れちゃった???…変ねぇ~~。」
そして、再び、指でトン。すると、また2回のコールで、すると通、
「…ん…???…何よこれ…???…お客様のお掛けになりました電話番号は、現在、電波の通り難い…。」
通、スマホを耳から外して、
「変ねぇ~~。今度は、電波が…。あっ、切れた。」

蔵井氏、そんな通に、
「もぅ~~~。何やってんだか。」
そして、
「愛生ちゃ~~ん、生ひとつ~~。」

愛生、その声にニッコリと、
「は~~い。」

通、また再び、電話しようと…。

そんな通に蔵井氏、
「何度電話しても、同じ。姉御だって分かってますよ~~。」

その2日後、店にはまた客足が戻り、店に来た陣屋に通は平謝り。

陣屋、
「どぅ…???…私を怒らせるとどうなるか…???後が怖いんだから~~。ふん。」

その件があって以来、通は陣屋と何かしら話しが食い違い、
陣屋の態度がガラリと変わると、自分の方から引き下がるようになったのだ。

紫、サワーを飲みながらそんな話しを蔵井氏から聞いて、
「うっそ――――っ!!!…そんな事があったんだ~~???」

陣屋、立ったままで、カウンターに右手でバン。そして通に、
「分かってんの~~。んもぅ~~。」

通、両手を前に頭を下げて、
「へへぇ~~。」

蔵井氏、目を空に…。
「確か~~、紫が、産休を取っていた時かな~~。」

紫、つまみを食べて2度程頷いて、
「ふ~~ん。」

蔵井氏、
「…で…???…話しを元に戻すと…。」

「あっ、そうそう。宮越弁護士。」
紫。

「ふ~~~ん~~~、その人、弁護士だったんだ~~。」
蔵井氏、
「…けど…、通さん、裏…の…、顔って…???」

陣屋、椅子に座り、半分ほど残っていたビールを…。
「愛生ちゃ~~ん、生ね~~。」

愛生、ニッコリと、
「は~~い。」

通、遠くを見るように…。
「確か…、2年程前っか。カウンターに座ってさ~~。2人で話してたわよ~~。やたらと投資の話しに熱が籠もってたね~~。」

その話しに、陣屋も紫も、
「投資の話し…???」

通、頷いて、
「うん。てっきり、どっかの投資家かなって…思ったんだけとねぇ~~。」

「…って…、弁護士だったら、襟にバッジ付けてるでしょうが~~。」
愛生からグラスを受け取っての陣屋。

紫も蔵井氏もその声に頷いて…。

けれども通、顔を振り、
「いんや~~。バッジなんか付けてなかったけど…。…ってさ、そんな…、弁護士…。っつぅてもさ、何処に行くにも襟にバッジを付けている訳じゃないよ。」

その話しに、3人共に顔を見合わて…。

陣屋、口を尖らせて、
「えっ、うそ…???」

こんな私です。~選葉子(すぐりようこ)~   vol,091.   蔵井氏、「裏の顔…???」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋