ドキドキ そんな、頭を深々と下げている尚登に葉子、目をパチクリとさせて、
「あ、あの…。阿刀田常務…。」

尚登、その声に、僅かに頭を上げて、目を真ん丸に、
「あっ。…はい。」

そんな葉子を見る面々。

葉子、続ける。
「すみませんけど…。…多分…、私が思うに…、阿刀田常務。…もしかして…。大学、卒業と同時に、この…、横浜トランキルマンヘブンズホテルに…、入社…、されたのでは…???」

その声に尚登、まだ…、僅かに体を前のめりに…。
そして美琴と杏樹の顔を見ながらも…、葉子の顔を見て…。
「あ。…あ、はい。その通り…ですけど…。」

瞬間、海江田と紫、葉子を見て、
「おっと。」
「凄っ。葉子…。どうして分かったの…???」

都沢、
「わお。」

葉子、続ける。
「その頃…。多分ですけど、鶴来社長も、天春会長や天春社長の恩義に、この土地と建物で、ホテル経営を始める決意をした。その時…、人材を探している時に、ホテルマンとしての就職先を手当たり次第、探していた阿刀田常務と出会った。」

その話に、尚登、口をポカ~~ンと。
「あ、あ~~~。」

机の方の美琴も、目をパチクリとさせて口を尖らせて…。

葉子、鶴来社長に顔を…。
「鶴来社長。」

そんな葉子を見る海江田。そして紫も都沢も…。

美琴、頷いて、
「えっ、え~~。正にその通り。…でも…。」
全員を見回して、
「その事は…。阿刀田常務と、私しか…。久留巳専務には…。」

尚登、杏樹を見て…。

杏樹、そんな尚登に首を振り、
「いえいえ。知りませんでした、えぇ。」

尚登、杏樹に、
「ほんと…???」

葉子、また…、
「因みに、阿刀田常務。」

尚登、
「あっ。はい。」

葉子、阿刀田を真っすぐ見て、
「因みに…ですけど…。ホテルキャッスルチャイナの社長の名前、ご存じですか…???」

いきなり海江田、
「ビンゴ。」

その声に紫、
「えっ…???…ビンゴって…???」

都沢も紫を見て、海江田を見て、
「えっ…???」

尚登、そんな葉子の問いに、思わず左手で、首の後ろを撫でて、
「い、いや…。あのぉ~~。…ホテルキャッスルチャイナ…。中国の…、ホテルだって事は…知っているんですけど…。…え~~~え…???」
尚登、頭を傾げながら…。そして杏樹に、
「杏樹さんは…、知ってます…???」

杏樹、そんな尚登の声に、目を真ん丸に、
「え…???…えぇ…。当ホテルに、M&Aを仕掛けてきたホテルですから…。組織の事は…、ある程度は…???…って…???尚登さん…???」

尚登、そんな杏樹に。そして目の前のメンバーに、また、深々と頭を下げて、
「申し訳ない。全然、分かりません。」

瞬間、海江田、
「来~た~~~~。」

紫、都沢、
「はっ…???」
海江田を見て。

美琴、その雰囲気に、
「ふ~~~ん。」

思わず杏樹、
「えっ…???」

葉子、すかさず、
「分かりました。阿刀田常務。ありがとうございます。」

瞬間、尚登、
「えっ…???」

海江田、
「疑いが…、晴れました~~。」

その声に紫も都沢も、海江田を見て、
「えっ…???」
「どういう事っすか、課長…???」

海江田、葉子をチラリと見て、またタブレットに目を…。
「つまりは…。阿刀田常務、この横浜トランキルマンヘブンズホテルに入社してからその後、ホテルキャッスルチャイナとは、一切、関わっていないって事。…ましてや、M&Aなんて…、何の事やら…。」
そこまで言って、海江田、葉子に左手を…。
「選さん、どうぞ。」

瞬間、葉子、
「へっ…???…私ですか…???」

「いや。だって…。」

葉子、一瞬、目をパチクリと…。
「えっ…???…あ、はい。」
葉子、姿勢を正して…。そして阿刀田を見て、
「常務。もう一度確認ですけど…。ホテルキャッスルチャイナの社長のお名前は…???…そして、所在地は…???」

尚登、顔を右左に、
「いえいえ。知りません。」
そして全員を見て、
「上海…と、ばかり…。」

都沢、いきなり、
「ぷっ。」

葉子、続ける。
「では、今回のM&A、雑誌の記事の大元、ご存じでしょうか…。そして、その記者の名前は…???」

尚登、杏樹を見て、
「確か…、週刊…文脈…???」

その声に杏樹、ニッコリと頷いて…。

けれども尚登、また頭を傾げて、
「記者…???…え~~~???」

海江田、ゆっくりと頷いて、
「そういう…事ですね~~。」

尚登、また、
「すみま…せん。」

そんな阿刀田に、背中を向けたままで、
「いえいえ。阿刀田常務、心配いりません。」

葉子、
「阿刀田常務は、この件には一切、関わっていないようです。ホテルキャッスルチャイナの社長の名前も知らない。所在地は北京。」

尚登、
「えっ…???…上海じゃ、なかったんですか…???」

顔をグシャリとさせての杏樹、
「常務~~。」

こんな私です。~選葉子(すぐりようこ)~   vol,086.   「私が思うに…、阿刀田常務。…もしかして…。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋