ドキドキ そんな獏の表情に、思わず葉子と輪湖、顔を見合わせて…。
葉子は口に左手を。輪湖はニッコリと。

そして輪湖、
「うそ。海江田課長って、そんな表情…。」

獏、一瞬、
「いやいやいや。いや。そりゃ、僕だって、残念な…。」
そして葉子を見て、
「ねぇ〜〜。するでしょう〜〜。佐賀美君。虎一郎君。」
そして隣の泰明にも、
「なぁ〜〜。」

泰明、照れながらも、
「あ、はい。」
そして獏、腕組みして、
「へぇ〜〜。財務企画に新しい人〜〜。どんな人なんだろうね〜〜。…って、事は〜〜。6月の中途採用…かぁ〜〜。」

虎一郎、
「あっ、課長、小田島専務筋の人みたいですよ。」

その声に輪湖、食べながら顔をコクリと。

獏、
「小田島専務筋…。へぇ〜〜。」

匡子、
「専務さん。」

獏、
「うん。まぁ、昔からの人らしいけど…。」

葉子と輪湖、その、「昔からの人らしいけど…。」に、思わず海江田の顔を…。

輪湖、
「海江田課長…、その…、昔からの人って…???」

葉子はその声に海江田を見て目をパチクリと…。

獏、
「あ〜〜。うん。以前、扶桑って〜〜。今の社長になってから大掛かりな人員整理、行ったんだ。…僕も、その頃に、入社したんだけど…。それでも、それ以上に…。だから…、この前、こっちに戻ってきて、役職者のリストが…。かなり変わったって思って。」

獏の隣の泰明も、
「うんうんうん。確か…、そうですね〜〜。結構…入れ替え…ありますもんね〜〜。」

「まっ。でも…、その影響で、10年ひと昔前の…、扶桑と、今とでは、かなり…、変わったんじゃ…ないかな〜〜。」

匡子、
「へぇ〜〜。そうなんだ〜〜。」

葉子もその話に唇を窄ませて、僅かに2、3度軽く頷く。

輪湖はその話に、
「へぇ~~。そうだったんだ~~。全然知らなかった~~。」

「今の社長になってから、随分と変わったからね~~。…けど…、もぅ…そんなには…、このままの状態で、また、新しい何かが生まれてくれば、御の字かな…???…とは、思うけどね~~。」
そこまで話して獏、
「あっ。でも、その新人って…、どんな感じの人…???」
葉子と輪湖に…。
「小田島専務筋の人って言うと、なんとも、気になるけど…。」

輪湖、
「えっ…???…海江田課長、そうなんですか…???」

その声に獏、輪湖を見て、
「えっ…???…そうなんですかって…。…何が…???」

瞬間、輪湖、少し恥ずかしそうに、
「あっ、いや…。やっぱり…、凄い、会社の上層部の人と、何かしら、縁のある…。」

間髪入れずに獏、
「そりゃあ、そうでしょう。何たって、専務と言えば、ある意味、社長の右腕的存在の~~。」
少し声に張のある感じの声で…。

瞬間、虎一郎、輪湖、葉子、
「えっ…???」
3人、共に、獏を見る。

そんな3人を獏も見て、
「えっ…???」

匡子、思わず目をパチクリと…。

獏、
「あ…。い、いや…。」
思わず頭を掻いて、
「あ、はははは。はは、ま、まぁ…。うん。」
そして両目で、右左、上下。
「あ、いや~~。すんません。思わず、管理職振り、しちゃいました。」

その瞬間、輪湖、
「ぷっ。」
そして料理をスプーンに。

葉子も、僅かに微笑んで…。

その時獏、そんな葉子の微笑みに、頭の中で、
「…ん…???…この人…。笑顔…。」

佐武郎が獏と泰明の前に。

すると泰明、
「えっ…???」
そして隣の海江田を見て、
「あ、あの…、課長…???…まだ、僕たち、何も…。」

そんな泰明に獏、
「あっ、あ~~。うん。…なんだ…けど~~。」
目の前に出された料理を見て獏、
「う~~ん、な~~るほど~~。」

僅かに自分のものと泰明の料理とは違いがある。

獏、
「とにかく、食べてみよう。」

匡子も、
「どうぞ、召し上がれ~~。」

葉子と輪湖、そんな海江田と都沢を見て…。

獏と泰明、一口ずつ。

瞬間、獏、
「うん。かかかか。」

泰明、
「わ~~お。はははは。」
そして、
「えっ…???え~~~???」
そして隣の海江田を見て、
「課長~~。」

獏も、そんな泰明を見て、
「なぁ~~。」

「はい。」

海江田の隣で葉子、目を丸く、口を一文字に。

匡子、ニッコリと、
「どんなもんだい。」

瞬間、虎一郎と輪湖、そんな匡子を見て、
「あ、あは~~。匡子さんのそういう声、なんだか可愛い~~。」

瞬間、匡子、
「へ…???…あら、やだ、思わず声に出ちゃった。かかかか。通ちゃんの声、移っちゃったかな~~。」

その声に虎一郎と輪湖、
「うんうんうん。通さん、そんな感じの話し方、するもんね~~。」

そんな声に獏、
「とおる…さん…???」

匡子、獏を見て、
「あん。高村家~~。」

「あ~~。うんうんうん。高村おじねぇ~~。」

獏、腕組みして、「へぇ〜〜。財務企画に新しい人〜〜。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋