先日、子供連れの夫婦が来た。
歳の頃は30代後半だろうか。
返品したいと買った商品を持ちレジに来たら、商品は新品状態ではなかったから、私は「使用されてますね」と言った。

嫁の方が「私の母が買ってきて、サイズが小さかったけど着せた。けど、小さいから、やはり返品したい」と言った。
私は「使用された商品は返品出来ない」と言ったが、「私が言っている言葉は分かる?私が買ったんじゃなく、私の母が買ったのよ」と言ってきた。
私は「わかってますよ、さっきおっしゃいましたから」と返した。

一緒にいた旦那が私に「ああ‥使用したら返品出来ないんですね」と聞いた。
私は「そうです。ご自分が買われた物でないならば、特に着る前に試してからタグを外して着るなり返品するなりをして頂きたかった。そうでなければ、私達も返品商品を売り場には再び出せず、リサイクルとして工場に送り、マイナスになるだけです。今後は必ず試してから外で着用して下さい」と言った。

その瞬間、嫁が旦那の顔を見上げ「意味がわからないわ、何て?この人は何と言ったの?何と言ってるの?」と言った。
旦那は嫁に両手のひらを見せ「俺は分かってるから話の腰を折るな」と嫁を静止しようとした。
私は「すいません、私の英語が十分でなくて分かりませんか?」と嫌味を含み聞いた。
嫁は私の顔は一切見ずに、「全然分からない、本当に信じられないほど」
と言った。
その後も私が旦那に話をすると、目の前で嫁は旦那に「彼女は何て?」「彼女は何を言っているの?」と連呼した。

私は旦那に向かい「イギリス人スタッフを呼んできたほうが良いですか?私は構いません。こんなふうに言われるのは初めてでは無いですから」と言った。
旦那は「申し訳ない。僕には全て伝わっています」と言った。

旦那は嫁に苛立ちを隠せない様子であったから、私はそれを見て「今回は交換という形ならお受けします。大きいサイズを持っていって下さい。但し、この交換商品に関しては再び返品交換は受けられませんとレシートに書かせて頂きますが、宜しいですか?」と旦那に向かい言った。
すかさず嫁は「そうなの?申し訳ない、有難う。あなたに感謝するわ、本当に。次回は必ず気をつけます」と言った。

私は「あら、その会話は理解されたのですね」と一貫して旦那の目を見て言った。
私は旦那に恥をかかせたかったのである。
そうしなければ、私の怒りが収束しなかった。
無理難題を言い、あげく言葉が分からないと言う嫁から恥をかかされれば良いと思った。
そうでなければ、必ずまた来る。
少なくとも嫁より話は分かると思ったからである。
嫁は満面の笑みを浮かべ、旦那は真顔で私に「申し訳無い」と言って帰って行った。
あれがヒトの親である。

日曜、娘の誕生日ケーキを焼いた。
ビスコフが好きな娘の為、腹立つ客など忘れて焼いた。
しっとりしたスポンジケーキは、結局自分で約しかない。
何故にしっとりしたスポンジケーキが売られていないのか‥
ただただイギリス人の好みが合わないと感じる私。

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Source: イギリス毒舌日記