義母が生きていた頃の話。
まだ私がイギリスに来て間もない頃、16歳から互いを知る義父母の友人夫婦が遊びに来ていた際に、カミラの話に何故かなった。
夕食時で、義母はいつものウォッカ、友人はワインをまあまあ飲んでいた。

義母は「ダイアナは跡継ぎを産む為だけの存在としてのみ選ばれたようなもん。あの二人の不貞行為が許されるなら、国民の不貞行為も堂々とやってエエよ、と言うようなもん」と言った。
しかし、友人は「そうかしら?私はカミラが大好き。ダイアナは自分が跡継ぎを産むために若い女だった自分が選ばれたのは知っていての結婚だった。時期国王になるような人に何人もの女がいないはずが無い。誰だってわかるはず。カミラは自分の気持ちに正直に生きた。だから好き」と言った。
私は日本から来たばかりで、カミラを好きだというイギリス人もいるのかと知った。

自分に正直に生きる姿ねぇ‥と人それぞれなんだと思っていたら、数日して義母から「あの夫婦はね、W不倫の果に互いの伴侶と子供を置いて駆け落ちして一緒になったんよ」と教えられた。
サラリと衝撃‥
この夫婦のご主人の方はステージ5の癌だった奥さんと息子を置いて駆け落ち、奥様の方は夫と息子二人を置いて駆け落ちし、しばらく行方をくらましていたが、癌の奥さんが亡くなり葬儀に二人で来た事をキッカケにわだかまりのある表面上の和解をした。
更に驚くのは、癌の奥さんを捨てたご主人は癌の専門医である。

和解したとは言え、それぞれの子供達は自分を捨てた親を許せず絶縁している者もいるし、家や車を買いたい時だけ金を取りに来る息子もいると、亡き義母から聞いた。
そら、そうやわな‥
多感な時期の自分を捨てて、再婚するからと結婚式に我が子を招き、今までどおり親子で仲良くしましょう!と言われても‥

今二人は歳を取り、ご主人の方は何度か倒れたりしたが、息子達は一度も駆けつけて来なかった。
「親に対して薄情な息子達だ」と奥様が怒っていると亡き義母から聞いた。
一度は捨てた我が子に慕ってもらいたいと、どの面下げて言うとんねん‥と、袖を通さず肩に羽織ったジャケット姿で遠くを見ながら味わうように煙草を吸う義母の姿を、カミラを見る度思い出す。
人気ブログランキングへ
Source: イギリス毒舌日記