邑、和奏に、
「もぅ、年末で、スポーツセンターも年末年始。」
その声に和奏、数回頷いて、
「うんうんうん。な~~るほど~~。」
弓狩、女子たちに、
「みんな、今回は、将輝と馨、本当に、お世話になった。私からもお礼させていただく。」
杏美たちに深々と頭を下げて。
涼香も同様に、
「ありがとうございました。」
そのふたりの姿に女子たち、いきなり目を真ん丸く、そしてみな両手を前にひらひらさせて、
「いえいえいえいえいえいえ。そんな。」
「やめてください。」
「私たち、そんなつもりじゃ。」
「理沙の友達が…。」
その光景を見て和奏、ニッコリと、
「みんな、凄いよ。はは。」
杏美、
「もぅ~~、おばちゃんまで~~。」
その声に和奏、首を振り、
「ううん。みんな~~。監督と涼香さんの気持ち、しっかりと受け止めてあげて~~。しっかりと受け止めてあげることも。人としては大切な事よ~~。」
蒼介、
「かかかか。正しく。」
和奏、
「将輝君のおとうさんなんて、何回も。」
その声に丈師、
「あっ、いや…。」
頭を撫でて。
流美、麗亜と顔を見合わせて思わず、
「ぷっ。」
「人を育てる意味でも、人の、そういう姿勢と言うのは大事。ある意味、交流を深めていくことになるのよ~~。ねっ、みんな。」
杏美達、思わず静まり返り…。
…けれども数秒後、麻都香、ニッコリと、
「はい。」
そして杏美達も、笑顔で、
「うんうんうん。」
弓狩、和奏に、ニッコリと、
「さすがですね、瑞樹さん。」
涼香、
「うんうん。ほんと、ほんと。私のおかあさんにもなって欲しい~~。はは。」
和奏、そんな涼香に、
「よろしかったら、いつでも~~。ははは。」
小野倉と邑、不思議そうな面持ちで、
「あの…???…何か…、ありました…???」
蒼介が話し出す。
「いえね。実は…。」
鴻上の部員たちは未だ鴻上の学生や関係者たちと…。
そして会場の方では時折歓声が…。
蒼介の話に恥ずかしげにも将輝と馨。
そしてこちらも恥ずかし気に杏美たち。
その内に、杏美達、そして流美も…。
杏美、理沙に、
「ねね、理沙、この人ってさ~。」
その声に理沙、杏美に顔を上げて、
「へっ…???うん…???はは。」
杏美、そんな理沙の反応に、
「へっ…???うそ。」
すると杏美、右隣の麻理絵に、そして左隣の芙美に。
すると女子たち、いきなり顔を見合わせて、
「キャ―――――――ッ!!!」
その声にいきなり一樹、
「おっと~~~。」
すると女子たち、するすると邑の周りを。
「すみませ~~ん。一緒に写真、いいですか~~???」
その光景に涼香、
「えっ…???…やっぱり…???」
男子陣は、いきなり顔を小刻みに…、
「???」
和奏、瞬間、
「ふふふ。」
すると杏美、
「いっき~~。私のスマホで写真撮って~~。」
そんな女子たちに邑も、笑顔で、
「ははは。」
そして麻理絵も、
「次、私の~~。」
それぞれが、
「次、私~~。」
一樹、
「いやいやいや。はいはい。…って、どうなってんだぃ。」
蒼介、丈師に、
「どうやら、横峯さん、芸能人の薬師丸ひろ子に似ているそうなんです。」
その声に丈師、
「薬師丸ひろ子…???誰ですかそれ…???」
いきなり流美、丈師の右肘を突っついて、
「義兄さん、もぅ~~。知らないの~~???」
一樹、次から次へと渡されるそれぞれのスマホを交代交代に、
「はい。行くよ~~。」
そして一樹、
「あっ。かかかか、どうせだ。将輝君、馨君、一緒に入っちゃえ。監督も。」
思わずその場がしっかりと撮影ムードに。
何と、その撮影ムードが10数分に…。
女子たち、自分のスマホでそれぞれ写真を確認し合い、邑に、
「ありがとうございました~~。」
邑もニッコリと、
「どういたしまして~~。ふふふ。」
小野倉、
「凄い盛り上がりですよね~~。」
涼香、
「だ~~って、ほんと、薬師丸ひろ子、そっくりなんだも~~ん。」
小野倉、将輝と馨に、
「しっかし、それにしても将輝君、凄いね~~。ゲーム、しっかりと拝見させて頂いた。」
そして馨を見ても小野倉、
「そして君。うんうん。」
弓狩も、そんな小野倉を見て微笑む。
涼香、弓狩に、
「監督、こちらの、小野倉さんとは…???」
その声に弓狩、
「ん~~~???はははは。」
そして小野倉も微笑み…、
「僕の…恩師ですよ。」
涼香、
「へっ…???…恩師…???」
弓狩、
「俺の…教え子だ。大学時代の…。」
和奏、ニッコリと、「みんな、凄いよ。はは。」
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庄司紗千「おふろ月夜」
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。