ドキドキ 瑞樹家の帰り道。

将輝、杏美に、
「へぇ~~。そうなんだ~~。モニターで~~。」

杏美、
「うん。やっとだよ~~。今まではもぅ~~、スポ根的な練習しかやってこなかったから~~。」

馨、
「んじゃ、これからは少し、角度を変えての練習、出来るってねぇ~~。」

将輝と馨、それぞれ自転車を押しながら。
杏美はそんなふたりの間に挟まって歩くように。

そして杏美、
「あ、ここ、ここ、椎名の家。」

馨、
「へぇ~~。あっ、そっか。確かに、ここ、来るとき、通った。うんうん。」

将輝、じっと家を見て。

そんな将輝を見て杏美、少し右目を瞑って、
「あっちゃ~~。」
そして将輝に、
「ごめん。」

将輝、そんな杏美に、
「へっ…???」

「また…、椎名の事…、思い出させちゃった…???」

馨、すぐさま、
「あ…。」

けれども将輝、そんな杏美に、
「あっ。いやいや。」
右手を振って。
「全然、全然。」
そして、
「…って言うか…。まっ、確かに、あん時は、かなり…、落ち込んでたけど…。」

馨、
「こいつ、2週間部活、出て来なかった。あんなにバスケ、バスケ、だったのに。」

杏美、
「え゛~~~ぇ。そうなんだ~~。」

「流美姉ぇから、言われて…。」
将輝。

杏美、口を尖らせて、
「流美さんって…、おばさんの…???」

将輝、その声に、
「うん。」
そして頭を掻いて、
「看護婦だから。何いつまでウジウジしてんの。って…。あんたは、好きな人以上に、それ以上に大事な人、なくしてんの。それは私も義兄さんも、麗亜も一緒。それでも今、元気に生きてんでしょう。」

杏美、
「好きな人以上に、それ以上に大事な人…???」

馨、
「将輝、おかあさん、いないから…。将輝がまだ小学生のとき病気で亡くなってるから…。」

すぐさま杏美、
「あっ、あ~~~。そうだったんだ~~。…じゃあ…、将輝君と麗亜ちゃんは…、それからずっと、おとうさんと一緒…。」
杏美、将輝を見て、馨を見て…。

誰からともなく、歩き始める。

馨、
「いや…。将輝んち、おかあさんが亡くなって、それから…、おばさん…、引っ越して来たんだよな。」

将輝、首をコクリと、
「う、うん。」

「ほら、将輝のおとうさん、消防の…。」

杏美、
「あ、あ~~。うんうん。」

「だから…、一日、家にいないときも…。だから…、おばさん。まっ、おばさんも看護婦で…。でも、おとながふたりいた方がって…。子供の面倒、なんとか…。…で、一緒に…。」

杏美、
「へぇ~~、そうだったんだ~~。」

その時、杏美、
「あっ、私、こっちだから~~。んじゃ。」

将輝、馨も、
「あ、うん。」

杏美、ふたりから離れながら、
「将輝君、理沙の事、お願いね~~。」

将輝、その声に、
「えっ…???」

杏美、
「あっ、それから、馨君の好きな子って…???」

その声には馨、いきなりバッグを杏美に向かって…。

杏美、いきなり両手を合わせて、
「かかかか。ごめ~~ん。じゃね~~。」
そして杏美、スキップしながら。

将輝と馨も、ここにきてようやくヘルメットを。

馨、
「おし。帰るか。」

将輝、
「あぁ…。」

「うそ―――――――っ!!!…理沙お姉さんちでバーベキュー~~~!!!!」
麗亜。
「あ~~~ん、私も行きたかった~~。」

将輝、
「いやいやいや。仕方ねぇだろ。俺たちだって、まさか、そんな風になるなんて~~。夢中でバスケやってたら、昼前になって、いきなりおじさんから手伝えって言われて。何かと思ったら、バーベキューの道具…。そんなこんなでおばさん、買い出しから帰ってきて、テキパキと…。」

その時、玄関のドアが開いて、
「ただいま~~。」

麗亜、
「あ、お姉ちゃん。」

流美、キッチンに…。
「あら、将輝、帰ってた~~。」

麗亜、
「お兄ちゃん、理沙お姉さんちで、バーベキュー食べて来たって~~。」

その声に流美、
「うっそっ!!!凄~~い。」

瑞樹家では…。

栞奈、
「へぇ~~~。馨君、好きな子、いるんだ~~。」
腕組みしながら、リビングのソファにどっぷりと…。そしてにやけた顔で、
「ふふ。ちょっとは…、気になるよね~~。どんな子か…。…けど、将輝君にも驚いた。莉音の妹の椎名とは…。」
そして栞奈、
「ねっ、理沙~~。」

理沙、何かしら考え事をしているような…。
「理沙~~???」

そんな理沙を見て蒼介、
「ん~~???」

栞奈、
「理沙っ…。」

理沙、いきなり、
「へっ…???」
顔を右左に、
「あ…、何…???」

信じて…良かった。   vol.098.   瑞樹家の帰り道。

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※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋