その声に蒼介、馨に、
「へぇ~~。馨君のお父さんは、何やってる人…???」
馨、瞬間、
「えっ…???」
いきなり目をパチクリ、そして右左に…。そして将輝に右肘で突っついて…。
将輝、
「ん~~???…いいんじゃねぇ…。」
馨、
「そ…、そか。」
馨、蒼介を見て、
「警…察…官…。刑事…、やってます。」
いきなり理沙と杏美、蒼介も、
「!!!!!」
蒼介、
「おっと~~~。凄ぇじゃん。何…???馨君のお父さん、刑事なんだぁ~~。」
理沙、杏美、顔を見合わせて、
「凄~~。」
蒼介、ふたりを見て、
「何…???じゃ、将輝君のお父さんは消防士で、馨君のお父さんは刑事。」
そして蒼介、
「わぁ~~。凄いじゃん、ふたりとも、お父さ~~ん。」
杏美、
「…で~~。理沙のお父さんは、検事、事務官ってね~~。」
今度は将輝と馨、
「えっ!!!おじさん…、検事…???」
いきなり蒼介を注目。
瞬間、蒼介、
「いや…。ゲホッ。ゲホ、ゲホッ。おし。火が起きた~~。お~~し。」
そして蒼介、立ち上がって、
「何。僕…???検事じゃなくって、事務官。検事の助手的存在。まぁ~~。僕のひいおじいちゃんは、検事、やってたみたいだけど~~。まっ、家系が…そっちの方で…。それで、僕も、一人っ子だったから…。」
将輝、いきなり、
「凄ぇ~~~~。なぁ。」
そして馨を見て…。
馨も、
「うんうん。」
将輝、チラリと理沙の顔を…。
理沙、おもわず口を噤んで目をパチクリと。そして顔を傾げる。そして、
「凄い、火が起きた~~。」
杏美、理沙に、
「また、バーベキュー、出来んじゃん。」
理沙、そんな杏美に、
「うん。」
「前はね~~。私もお邪魔してたけど…。」
杏美、理沙の傍で腰を低くして。
蒼介、そんな杏美に、
「何~~。アズちゃん、バーベキューの時、来ればいいのに~~。」
杏美、そんな蒼介に右手を振って、
「いやいやいや。いくら何でも、検察庁と法律事務所の方々と一緒にバーベキューには…、無理でしょう~~。」
将輝と馨、
「えっ…???」
「はいはいはい。準備、出来た~~~。こっちはOKよ~~。」
和奏。スリッパ履きで庭に、栞奈と一緒。
杏美、
「あ~~。私、手伝います~~。」
和奏、
「あ~~。ありがと。じゃ、まだそこに残ってるの、お願~~い。」
将輝と馨、
「あっ、じゃ、俺たちも。」
蒼介、そんなふたりに、
「いいから。君らは。今日は、お客さんだから。」
その声に将輝も馨も、
「えっ…???」
賑やかに始まるバーベキュー。テーブルには野菜、そしてお肉に…。
ホットプレートも用意され、そこでも肉や野菜を…。
蒼介がバーベキューコンロ。そして和奏がホットプレート。
将輝と馨、
「凄い。」
「うんうんうん。手慣れてる~~。」
栞奈、
「かかかか。年に数回はやってるからね~~。」
将輝、
「凄ぇや。」
そして数分後には…。
蒼介、
「ほぃ。そろそろ肉、行くぞ~~。まずは男子から~~。かかかかか。」
将輝、馨、
「うわ~~。」
「旨そう~~。」
和奏、
「遠慮しないでね~~。」
蒼介、
「はい、アズちゃ~~ん。」
杏美、
「ありがとうございます。」
将輝、馨、
「いただきま~~す。」
蒼介、
「ほぃ。そして理沙~~。」
理沙、
「おっと。うん。」
和奏、
「いっぱい食べてね~~。」
将輝、
「あち…。」
馨、
「かかかか。うんうん、んめぇ~~。」
蒼介、
「はははは。」
そして蒼介、
「理沙~~。」
理沙、
「うん…???」
「かかかか、おまえには…、感謝しなきゃあなぁ~~。」
その声に理沙、
「へっ…???」
和奏、そんな蒼介を見てニッコリと。
「おまえが将輝君と馨くん、連れて来てくれた。」
瞬間、将輝、馨、口を噤んで、目を見開いて顔を見合わせる。
杏美も同じく。
「とうさんは、土台、賑やかな事には大歓迎。それと、困難でも、前を向いて進むってぇのも、嬉しい。そして気持ちがいい。おまえが今、やろうとしている事だ。だから、とうさんは嬉しい。将輝君と馨君にありがとうだ。」
将輝、途端に、
「あっ、いや…。おじさん、そんな…。俺たち…。なぁ。」
馨を見て…。
馨も。頷いて、
「うんうん。そうですよ。そんな…俺たち。俺たちの方が、嬉しいし、楽しいのに。」
蒼介、
「はは。」
照れるように笑って、そして頭を撫でて、
「かか。だ~~な。思わず、口に出ちまった。かかかか。」
理沙、
「おとうさん…。」
和奏、
「はいはい。どんどん食べて~~。」
信じて…良かった。 vol.094. 「馨君のお父さんは、何やってる人…???」
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庄司紗千「おふろ月夜」
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。