ドキドキ 「早く復帰しないと、体…鈍っちゃうぞ~~。」
麻理絵の左肩を抱くように真城芙美(ましろふみ)。

そんな芙美の声に部員と生徒たち、頷いて、
「うんうん。」

一樹、腕組みしながら、
「しっかし…、大変だったなぁ~~。瑞樹~~。」
と、言った瞬間に、理沙の両親を見て、
「あっ、すみません。」
チョコンと頭を下げる。

その時、理沙、一旦唇を尖らせて…。そして次に、
「猫。」

右でベッドに腰を下ろしていた杏美が、
「へっ…???…猫…???」

「うん。」
理沙。

その時、杏美、目だけ天井を…。
「あ、あ~~。…そういえば…、あの時、理沙の手を…猫、舐めてた。」

その声にみな、杏美に視線を…。

麻理絵と一樹、
「猫…???」

和奏も、
「猫…。」

そして栞奈と蒼介の顔を見て…。

理沙、
「うん。猫。」
理沙、みんなの顔を見て、心も安定したのか…。
「あのとき…、アズと別れてさ。」

杏美、コクリと…。

「ホンの10数秒だよ。左脇からいきなり猫が…、私に飛び掛かってきて…。…そしたらいきなり体勢崩して…。…その時、いきなり、ドン。」

瞬間、みな、
「……。」

理沙、
「それから…は~~。記憶…、ないんだけど…。」

杏美、
「うんうん。あの時、後ろからガシャンて、音。そして急ブレーキ。そしたら私の横を車が…。…で、可笑しいなって、思って、後ろに自転車で…。…で、丁字路に…。そしたら理沙が…。」

その事を聞いて一樹、理沙の両親を…。
そんな教師の八倉を見る和奏と蒼介。

和奏、蒼介を見て、
「おとうさん。」

一樹と和奏、同時に、
「水森、おま…。」
「あの…、アズちゃん…。」

一樹、
「あっ。」

和奏、
「その…、車って…???」

杏美、
「あ、あ~~。うん。白い…車…。あれって…。ワゴン車って…言うの…???」
理沙の母を見て、顔を左上に、
「せんせ…???」

一樹、腕組みをして、
「ん~~。」

10日後の日曜日。昼前。

廊下を栞奈、車椅子を押しながら…。
「~~ったく、あんたって子は~~。かかか。」

そんな姉の方を向いて理沙、
「へへへへ。」

「…とは言え…。まっ、いつまでも、おとなしくベッドで寝てる訳…、ないっか~~。」

その声にまた理沙、
「ニッシッシッシッシ。」

理沙が入院して一週間、検査も順調に…。食事も順調。入浴も看護師の介助にて…。
そうすると…、理沙、居ても立っても居られなくなり、
和奏と栞奈に車椅子をねだったのだった。
そしてふたりが角浦にお願いした結果、その願いが叶ったのだった…。

栞奈、
「まっ、とにかく…、車椅子に乗れるまでになったんだから…、かかか、結果オーライだ~~ね。」

そんな姉の声に理沙、
「うん。」

エレベーターを降りて1階に…。そしてまた車椅子を押しながら…。
すると…。ふたりの目の前に…。車椅子に乗った女の子。そして、その車椅子を押す男性。
一瞬、その女の子と男性を見て、理沙も栞奈も目をパチクリ。

車椅子が止まる。

目の前に現れた車椅子の女性。そしてその車椅子を押す女性を見て女の子と男性も…。
車椅子の女の子は目をパチクリ。

そして車椅子を押している男性は、笑顔で、
「こんちわ~~。」

その声に車椅子の女の子も、笑顔でニッコリと、
「こんにちは。」

相手の方から声を掛けられ、思わず、栞奈、
「こんにちは~~。」

すると、理沙も、頭をコクリと、
「こんにちは~~。」

4人…共に、通路をすれ違い、通り過ぎる。

そして…。理沙、
「あっ、お姉ぇ、あった、あった。」

栞奈、その声に、
「うん。ここ。」

エレベーターの手前まで…。さきほどの女の子と男性…。

「へぇ~~。あぁいう人たちも…、いるんだねぇ…。初めて見た、この病院で…。」
車椅子の女の子。

「ね~~はは…。」
車椅子を押している男性。

信じて…良かった。   vol.005.   理沙、一旦唇を尖らせて…。そして次に、「猫。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋