茉祐子、その薫子の声に、居たたまれなくなり、
「私…、ごちそう…。」
その時、薫子、
「茉祐子。」
恭弥も薫子とほぼ同時に、
「茉祐子ちゃん。…俺と、結婚してくれないか。」
瞬間、薫子、恭弥を見て、
「へっ…???」
茉祐子、その恭弥の声にドキン。
「えっ…???」
「俺…。今、31。この先、どんな風になるかは…まだ、分かんない、今まで…、まぁ…、フリーで…って言うか、いろんなとこと契約して、海外飛び回って…。…実際、今、東京って、どうなっているのか…、分からない。教えて…くれない…???……。そして…、茉祐子ちゃん、これからは…、俺の傍で…。一緒に…いてくれない…???」
恭弥、頭を掻きながら…。
「かかか。飯食いながら、こんな事…言うのも…、変だけど…。」
そんな恭弥を見て薫子。一旦フリーズした顔を、すぐに解らせて…、
「ぷっ。…ふふ。」
椅子から少し離れた場所で、恭弥に背中を向けたままで、
顔だけ恭弥に向けて立ち尽くしている茉祐子。
ご飯茶碗を置いて、左手で頬杖。右手は箸を持ったままで…、薫子。
「茉祐子~~。どうするぅ~~???」
ニッコリと…。
茉祐子、そんな薫子の声に…。いきなり口を尖らせて…。
少しだけ、頬を膨らませ、恭弥に、
「仕っ方…ないなぁ~~。」
そして下を向いて、腰に両手を当てて。右足、スリッパの先で床をなぞり、
「恭弥さんに…、言われたら…。私…、断り切れないよ。…うん。」
その声に薫子、
「茉~祐子~~。」
茉祐子、今度は顔を上げて、
「うん。私、恭弥さんと結婚する。」
薫子、ニッコリと…。
恭弥、
「オッシャ。」
茉祐子、そしてまた席に就いて、
「いっただっきま~~す。」
薫子、
「おぅ。」
そして…、瞬く間に、その事は、その日の夜に、そして翌朝に、そして…数日掛けて…。
その誰も彼もが…、
「えっ!!!うそ…???…え゛――――――――っ!!!!」
そして、次に出てくる声が、
「えぇ…???恭弥さんと…???…なんで…???」
「…って…、血…繋がってなかったけ…???」
「…って…、恭弥さんって…誰…???」
この声は…侑里である。
そして、ただひとり、手を叩いて、
「かかかかかか。や~~るもんだ。そう来たか。うんうんうん。いやいやいや。お似合いじゃん~~。うんうんうん。」
一颯である。
美珊も、満面の笑顔で、
「へぇ~~~え~~。そう言う事になってたんだ~~。うんうんうん。いいんじゃな~~い~~。恭弥さん、素敵だもん。プロのカメラマン。」
愛耶乃は、
「いやいやいや、ビ~~ックリ~~。名前は…聞いたこと…あるけど…。うんうん。プロのカメラマンって…。けど…。」
迅は、
「ふ~~ん。なんて経緯だよ~~。」
そして、エトランゼでは、茉祐子を抱き締めて喜んだルーシーとダニエル。
ルーシー、茉祐子のオデコに長~~いキス。
ダニエルは茉祐子を抱き上げて喜ぶ始末。
「ラブリ~~。マユコ~~。カ~~ッカカカカ。」
千晶、腕組みして、
「驚いたの何の…、マユが、何言ってるのか、一瞬、分かんなかったから…。正に、何が、どうして、どうなった…???だよ。かかかか。」
勇吾は、
「まさかねぇ~~。薫子さんと霧島さんも驚いたけど…。今度は茉祐子と恭弥さんって…。有り得なすぎだろ。…土台、恭弥さんが日本にいること自体…、知らないっつぅの~~。」
「えっ…???…って言うか、勇吾、恭弥さんって…、知ってるの…???」
和歌葉が勇吾に。
その瞬間、勇吾、
「ぶっ!!!」
そして両目で右左…。
「し、し、知る訳ねぇだろ。…い、いや…。茉祐子が…ほら…。恭弥さんって…言うから。さ。あの…。その…、なんだよ。」
「な~~んか、朝から変なんだよね~~、勇吾~~。何かあったぁ~~???」
今度は巴。
そんな女子には膨れっ面の勇吾。
「はいはい。まずはマユのゴールインに乾杯しよっ。」
千晶。
巴も和歌葉も、
「うんうんうん。そうだねぇ~~。」
「勇吾の隣でしょぼくれている。約1名…いるけど…。」
瑛輔の事である。
千晶、
「まま、瑛輔、仕方ないよ。相手が相手だもん、マユの旦那様になる人。プロのカメラマンだよ。海外でも通用する~~。」
その声に瑛輔、むっつりとした顔で、
「ぜ…、全然…、気にしてないっすよ。」
「瑛輔にも、素敵な彼女、見~~つかるって~~。」
巴を流し目で見てニッコリと…、千晶。
巴、勇吾と瑛輔には気づかれないように、
「な~~によ~~。」
和歌葉、千晶と茉祐子に、
「ふふ。」
薫子と茉祐子~その愛~ vol.251. 「これからは…、俺の傍で…。」
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※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋