ドキドキ 凛久、
「へぇ~~、そうだったんだ~~。」

七星、
「ん~~。でも…、その時、私…、席、外してたから…。…で…、でも、その後、羽田さんからは…何にも…。」
そしてニッコリと笑って、
「ふふん。何だったんだろ。」

ウェイトレスがふたりの席にメニューを…。
「ごゆっくりとどうぞ…。」
そう言って席を離れる。

七星、目の前のメロンソーダ―を見て、両手を合わせて、
「いただきます。」

凛久、そんな七星に微笑んで…。

そしてストローで一口、
「あはっ。おいし。…ふぅ。」
そして七星、一息突いて…。

すると自然にも、ふたり同時に、
「あの…。」

凛久、
「あ。」

七星、少し恐縮した様子で、
「あは…。」

そして凛久に右手を差し出して、顔だけ少し前にチョコンと…。
「霧島さん…から…、どうぞ…。ふふん。」

凛久、その声に、
「あ、あ~~。いや…、元木さんから…、どうぞ…。」

瞬間、七星、
「ふふん。…でも、霧島さんから…。」
ニッコリと…。

けれども凛久、
「いえいえ。」

数秒の沈黙。すると七星、
「ん~~。じゃ、私の方から…。」

凛久、コクリと…。

七星、自然に、両手をお腹の前で丁寧に…。
そして、凛久に、
「霧島さん…、今日は誘ってくれて。ありがとうございます。」
頭を静かに揺らしながら丁寧に凛久にお辞儀をするように。

凛久、そんな七星に、
「いえいえいえ。とんでもない、私の方が、元木さん、長い期間…待たせてしまって…。」

七星、
「ふふん。うん。」
笑顔を絶やさず…。そして、
「はい。待ちました。へへ。」

凛久、
「えっ…???」

「私って…。」
「えぇ…。」

そして、七星、今度は凛久にまた頭を下げて、
「ごめんなさい。私…、男性の方と一緒に、ふたりだけで…、こんな風に…。は、初めてなんです。」

その声に凛久、思わず、目をパチクリ。

七星、
「…だから…。…だから…。あんまり…、私の事で…、無理しないでください。」

いきなり凛久、
「へっ…???」

七星、続ける。
「あ…、あの…。私…ダメなんです。男性の人と、こんな風に…お洒落なお店で、ふたりだけでお話するって…、言うの…。全然…出来ないんです。」

「え…???」

「私…、全然、人とお付き合って言うのが、苦手で…。だから…もぅ…、大概…自宅で、ひとりで…。でも、ひとりで出来ることはとにかく何でも…。…だから…。」
一気に話す七星。けれども少し頭を傾げて、
「…だから…って、言うのも…変なんですけど…。ともだちも…。いなくって…。…だから、いつもひとりで…。家で…。」

凛久、思わず、口を尖らせて…。

「…だから…、社長から、霧島さん…紹介されてから…。もぅ…、何をどうしていいのか…、毎日、ドキドキしっぱなしで…。…叔母からも、そして社長からも、霧島さんなら大丈夫って…、言われて…。…でも…。」

凛久、ただただキョトンとしながら…。

「…でも、でもでも…。そんな叔母と社長から、言われる度に、胸が苦しくなって…。」
そして一息入れて、
「…だから、霧島さん。…あんまり私の事で、無理しないでください。」

凛久、
「も…元木…さん…。」

「全然、私なんか、霧島さんと釣り合う訳ないんです。霧島さんには迷惑かけるって…。ず~~っと、そればっかり…気になってたんです。…だから…。」
そしてまた一息。
「…だから…。…ある意味…、霧島さんからは…、電話来るな。電話来るなって…。そればっかり…。…でも、もし電話来たら…どうしよ、どうしよって…。…で、自然に涙…出てきて…。毎日、スマホ…、夜は…枕元に…。」

凛久、
「も…元木…さん。」

七星、
「だから…、霧島さん、無理しないでください。霧島さんには、きっと、素敵な女性いるっ。」

「えっ…???」

「私なんか…。」
その瞬間、いきなり七星、体が前に…、パタリと…。
その瞬間、メロンソーダの入ったグラスが倒れてテーブル上で転がり床に、
「ガチャン。」

凛久、
「元木さんっ!!!」

七星、テーブルの上で…。

その音で駆け寄るウェイトレス。
「お客様っ!!!」

薫子と茉祐子~その愛~   vol.152.   「霧島さん…、今日は誘ってくれて。ありがとうございます。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋