ドキドキ 凛久、そんな茉祐子の声に、
「おや。これは、これは、嬉しいですね~~。」
階段を上りながら…。

茉祐子、
「…だって…、そんな感じ…するんだもん。」

凛久、
「いやいやいや。逆に…、ねぇ~~。中々…、男子編集者と一緒だと…。そんなお洒落な店…、入れませんて…。」

口を噤んだように、そんな顔で茉祐子。

「却って、そういうお店に、男子編集者と行ってみなさい。周りの女性客から、むさっ苦しいような顔で見られますから。」

その声を聞いて茉祐子、
「あっ。そう…か~~。」

凛久、
「まっ、全部の女性客って…訳でも…ありませんけど…。」
にこやかに笑いながら凛久。
「だから…。」

茉祐子、前を向いて話す凛久の横顔を見て、
「……。」

「なんだか…、相良チーフから連れて行ってもらった、エトランゼ。物凄い新鮮さがあって…。」
真っすぐ前を向いて話す凛久。
「しかも…、なんだか…自然に溶け込めるっていうか…。」

前を向いて、そんな風に話す凛久を見ながら、自然に笑顔になる茉祐子。

「気持ちがゆったりとなれる…場所って言うのかな~~。そんな感じ…???」
茉祐子を見て凛久。そしてにっこりと。

茉祐子もニコニコと、
「うん。うんうんうん。そうそう。私、ルーシーとダニエル、大好き。」

凛久、
「ですよね~~。」
そしてまた前を向いて…。
「…だから…。なんでか…、体…、ここで、馴染ませようって…。」

茉祐子、途端にキョトンとして、
「馴染ませ…よう…???」

凛久、
「うん。僕の場合、こういう環境って…、初めてなんだよね~~。」

茉祐子、
「あぁ~~。」

右から視線に入る電車。開いたドアから出てくる乗客。
口を閉ざす凛久。そして自分の前に茉祐子を…。

吊革に捕まりながらの2人。
次の駅、降りる客は数人、けれども乗り込んで来る客の流れで、混み合う電車内。
茉祐子の体が傍の男性にぶつかる。茉祐子、その男性に、詫びのお辞儀をして…。
凛久、必然的に茉祐子の右側の吊革に右手を…。左手でも吊革に捕まって。

茉祐子、自然に凛久の顔を見て、
「……。」
安心したように、にっこりと。

凛久、そんな茉祐子を見て、軽く、右目でウィンク。そしてニッコリと。
凛久、茉祐子に囁くように、
「さすがに…、この時間帯は…、混むよね~~。」

そんな声に茉祐子、両眉を上下に…。途端に僅かに揺れる電車。
その拍子に、今度は茉祐子の隣の男性が他の客に押されて茉祐子の体を押す。
その弾みで自然に凛久の胸に支えられるような体勢になる茉祐子。

凛久、
「おっと。」

今度は茉祐子に詫びるように頭をコクリとする男性。

茉祐子、小さな声で凛久に、
「ご、ごめんなさい。」

自然に茉祐子を抱くような体勢になった凛久、首を振り、
「……。」
にっこりと。
「大丈夫。うん。」

数本の駅、通過…。混みあっていた電車内が…。けれどもまだ…座席は…。

凛久、ポツリと…、
「新しい…出会い。」

その声に茉祐子、
「へっ…???」
そのまま凛久の体に寄せていた茉祐子。
体を動かせるスペースに気付いて、凛久から離れる。

凛久、再び、
「新しい出会い。いいですね~~。」

茉祐子、
「霧島…さん。」

「今までとは…、また…別の…、意味での仕事ができそう。」

凛久をじっと見つめながら茉祐子、また、
「霧島…さん…???」

「いい仕事、できそう…ですよ。」

茉祐子、そんな凛久を見て、
「うん。はい。」
少し、顔を赤らませて…。

凛久、
「そっか~~。是枝さん…、彼女…出来ましたか~~。」

茉祐子、その声に、
「はい…???」

「じゃ、茉祐子ちゃんも…、早く…、誰かいい人。」

茉祐子、その瞬間、凛久の右脇腹に、左手拳で、ぐりぐりと、
「もぅ~~。霧島さんも~~。」

凛久、痛そうな顔をして、
「かかかかか。だって、茉祐子ちゃん、奇麗だから~~。」

茉祐子、ますます顔を赤らませて、そして口を尖らせて…。
更には顔をムニュッと凛久に突き出して。

凛久、
「はっははははは。うんうん。いい顔、してる。」

電車のスピードが緩やかに。
「おっと、着きましたかぁ~~。」

口を尖らせて茉祐子、
「うん。」

薫子と茉祐子~その愛~   vol.99.  茉祐子、「…だって…、そんな感じ…するんだもん。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋