ドキドキ そして金曜日。
凛久、美弥から指定された店に。

ウェイターが、
「いらっしゃいませ。」

凛久、
「あのぉ~~。小暮と言う…。」

「先ほどからお待ちでございます。」
そしてウェイターが先導して…。

殆ど、テーブル席は埋まっている。
そして、そんなテーブル席から美弥が座っているテーブル席を見つけて…。

ウェイター、
「こちらになります。…どうぞ、ごゆっくり…。」

凛久、美弥を見て、にっこりと顔を少し傾げて。けれども…、
「…ん…???」

美弥の右隣に…、ひとりの女性。

美弥、
「いらっしゃい。」

凛久、ウェイターに、手で合図を…。

ウェイター、頭を下げてテーブルから離れる。

凛久、美弥に頭をペコリと…、
「…遅く…なりました。」

美弥、隣の女性に手を差し伸べて、
「こちら…。総務の元木七星(もときななほ)さん。総務で、課長。」

七星、目の前の男性に頭をペコリと。
「総務の元木七星です。」

美弥、
「凛久とは…、初めてよね。」

七星、
「えぇ…。」

未だ椅子に座らずにいる凛久に美弥、
「な~に突っ立ってるのよ~~。はいはい。座った、座った。」

凛久、その声に、
「あぁ…。はい。」
そして椅子を引いて…。

美弥、
「じゃ、始めましょうか…。凛久…ワインでいい…???」

凛久、
「あぁ…あっ、はい。」
必然に美弥と…、その…七星と言う女性を交互に…。

「七星さんは、鳳出版、立ち上げのときからの…社員だから…。もぅ…5年…???」

七星、
「はい。…そうなりますね。」

「古野上総務部長から紹介されて…、ウチに…。ねっ。」
「あっ、はい。」

「凛久は、今まで、フリーでやってたの…。最初の出版社が~~。」
凛久を見て、
「あれ…。なんて言う出版社だっけ…???」

凛久、ぼそりと、
「大館出版。」

七星、
「あ~~。はい。知ってます。その出版社。…でも、今は…もぅ…、なくなっちゃいましたよね~~。」

美弥、
「そこの編集部で、上司と喧嘩して。辞めて。それからは…、フリーで…。」

「へぇ~~。そうだったんですか~~。」
「…で、フリーでやってて、ある時、いきなり凛久の担当記事がヒット。」

その話に凛久、
「いいよ、その話は~~。」

美弥、「いいじゃな~~い。だって、あの記事が切っ掛けで、私、凛久、まだ…、やってたんだ~~って、思ったんだも~~ん。…この子、やれるって…。」

その声に七星、にっこりと。
「私も…、その記事…、読ませていただきました。」

凛久、途端に、
「はっ…???」
そして美弥を見て。

美弥、
「当然でしょ。あの記事で、どれだけの女性たち、感動したか。それに、あの記事で、完全に表舞台に一気に祀り上げられた。今やファッション界でも、その名前は知れ渡っているし。」

七星、
「…ですよね~~。篠田真理(しのだまり)。ブランドネームを見ただけで若い子たちから物凄い人気。」

その声に凛久、ただただ、顔を頷かせて…。

美弥、
「何よ、その…何度も頷く様な…。」

凛久、
「…って言うか…。」
七星という女性に、少し申し訳なさそうに頭を掻いて、
「申し訳…ないけど…。ファッションには…僕…あんまり…、ははは。…疎くて…。」

その声にいきなり七星が目を真ん丸く、
「うそっ!!!…そんな…。疎い人が…あんな記事…書けるなんて…。」
思わず隣の美弥を見て、
「社長~~。凄~~い、霧島さ~~ん。」

その声に美弥、顔をにこやかに…、
「ふん。」

七星、凛久に向かって、
「霧島さん、凄い感性されているんですね~~。」
そして数秒。
「あっ。そっか~~。だから、成宮先生のあの特集。それと…化粧品の…。…私、両方読ませてもらったんですけど…。」
顔を左右に小さく振り。
「さすがとしか…言えなかったもの…。」
両眉を上下に。

そんな七星を見て美弥、
「ふふん。」

既に3人の手元にはグラスに注がれたワインが…。

美弥、グラスを持って。

七星、
「はい。」
にっこりと、

ふたり同時に、
「かんぱ~~い。」

ワンテンポ出遅れての凛久が、ワイングラスを持って、さりげなくふたりにかざす。
「かんぱい。」

薫子と茉祐子~その愛~   vol.85.   そして金曜日。凛久、美弥から指定された店に。

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋