ドキドキ 4歳の女の子は歩きながら。そしてベビーカーの中には2歳の女の子。
そのベビーカーを押しながら侑里。
隣には4歳の女の子の母親、侑里のママ友である和由比子(かずゆいこ)、
母親の手を繋いでの育美(いくみ)。

侑里、そして由比子の次の目的は化粧品コーナーである。

コーナーの角を曲がって、由比子、ベビーカーの中を覗くように、
「悠美(ゆうみ)ちゃん、おとなしいね~~。」
にっこりと。

侑里、
「ほ~~んと。ウチじゃ、考えれない。ふふ。」
そして侑里、
「美里(みさと)~~、あんまり走らないでよ~~。ころんじゃうよ~~。」

化粧品コーナーに入って…。あれこれと話しながらの侑里と由比子。

楽しそうにスキップをしている長女の美里。後ろを振り向いて、
「育美ちゃんもおいで~~。」
育美に手招きをする。
そしてまた前に振り向いたと思ったら、その途端に左足が躓いた形になり、床にバタリ。

その音にいきなり後ろを振り向いての女性、
「あらら。大丈夫~~???」

侑里、ベビーカーを押しながら、
「だから~~。」
そして、その女性に、
「すみません…。」

女性、
「いえいえ。」
女の子の体に触れて、
「大丈夫~~。」

その女性と一緒にいた女性も…、
「あらららら、転んじゃった…。」

侑里、
「すみません~~。」

ようやくひとりで立ち上がる美里。
女性に、丁寧にお辞儀をして、
「ありがとうございました。」

女性、
「おやおや。凄い。」
そしてその母親らしい女性に振り向い…、
「えっ…???」

侑里も、その女性の顔を見て、
「えっ…???」

お互いに、女性、
「羽田さん…???」
「成宮先生…???」

自然に侑里が、薫子の隣の女性に視線を…。
「わっ。成宮…、茉祐子…さん…???」
びっくりした顔で…。

薫子、茉祐子共々、
「わっ。」

侑里、
「えっ…???えぇぇぇぇぇ…???」

茉祐子、目をパチクリと…。
薫子は、顔を顰めて…。

侑里、ふたりを見て、
「ど…ぅ…。な…って…???」

薫子、既に顔が困ったような笑顔で…。

茉祐子、必然に侑里に首をコクリと…。
そして転んだ女の子の頭を撫でて、
「大丈夫~~。怪我…な~~い???」

美里、元気な声で、
「うん。大丈夫。ありがとう~~。」

侑里、
「あ…、あの…、成宮先生…。」
茉祐子の顔を見ながら…。

薫子、
「向こうで…。ねっ。」

侑里、
「えっ…???え~~???」
侑里、隣の由比子に首を傾げて。

由比子、笑顔で…。

通路のテーブル席に…。
侑里、
「いきなりだから…、び~~っくり~~。」

その声に薫子、にっこりと…。
茉祐子、また侑里にお辞儀を…。

薫子、
「実は…。」
茉祐子を見て、
「私たち…、血は繋がってないけど…。親子なの…。」

侑里、
「へっ…???うそ…。」

薫子、口を一文字に、笑顔で、顔を傾げて。
茉祐子はにこやかに首をコクリと。

由比子は口を尖らせて、目を真ん丸く…、
「おや…こ…。何歳…違うんですか…???」

その声に薫子、
「8つ。」

その瞬間、侑里、
「あっ。もしかして…。成宮…茉祐子さん…。あの…、TBAの…。」

茉祐子、
「はい。」
また首をコクリと、
「元…TBAの…、プロデューサー、成宮優希弥の、娘です。」

すると、由比子、
「へっ…???テレビ局の…方の…娘さん…。凄っ。」
そして、この時点でようやく由比子、
「あっ!!!…もしかして…、料理研究家の…、成宮薫子さ―――――――んっ!!!」

その声に薫子、
「はい。成宮薫子です。」
女性に丁寧にお辞儀をして。

「うそうそうそうそ。私…、大ファンなんです~~。」
いきなり落ち着かなくなる。
「ねね、ねね、侑里さん、侑里さん。」
右手で右頬を抑えるような仕草で…。

そんな由比子を見て侑里、
「かかかか。由比子さん、目…涙…。」

由比子、
「やややや。だって、だって、だって…。本物…、目の前に…。わわわわ。どうしよ、どうしよ。」

侑里、
「かかかかか。や~だ~~。」

由比子、いきなりバッグの中を…。
「何か…、何か…。サインできる…。」

「かかかか、由比子さ~~ん。」

薫子、自分のバッグの中を…。
「私も…。」

茉祐子、
「あっ、おかあさん…、私、持ってる。」

その時、由比子、
「あっ!!!」
いきなり立ち上がって、
「侑里さん、ごめん。」
目の前で両手を合わせて。
「10分だけっ。育美…お願い。」

侑里、
「はっ???」

薫子と茉祐子~その愛~   vol.58.   侑里、「美里(みさと)~~、あんまり走らないでよ~~。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋