ドキドキ  美珊の体には、既に、ひとつの命が…。
それを知った社員それぞれが…、衝撃も衝撃。
今までの美珊の実績。そしてなにより美珊の、誰にも優しい姿勢、周囲との信頼関係で、
一颯と美珊のこれからを祝福しての…、美珊の寿退社を祝福したのだった。

そして、心から美珊の結婚、そして妊娠を祝ったのが、
優希弥の、既に未亡人となった薫子でもあったのだった。

実際、美珊と薫子は、テレビ局の番組では一緒になる事は殆どなかったが、
優希弥から一颯の関係、その他にも優希弥と朱里との関係から薫子と美珊も親交が深かった。
当然ながら、子供の頃からテレビ局に遊びに来ていた茉祐子も同様、親交はある。

エクレール、セールスプロモーション部。
それぞれが忙しく、そして時間が過ぎていく。

愛耶乃は迅のデスクでモニターを見ながら意見交換。
数分後、愛耶乃から凛花が手招きで呼ばれて、加わる。

手元の受話器を持って、
「はい、セールスプロモーション部、流川~~。……、あっ、お世話になっております~~。」

その隣には勇吾と瑛輔、パソコンでデスクワーク。
少し離れて、千晶、ただ今、会議用のコピーの最中。
そして茉祐子、こちらも電話中。その隣は巴。不在…。トイレ…かと…。
そしてその隣が、結月。現在、データの集計に忙しい。
そして、その隣が和歌葉。デスクの上に資料やら書籍やら何冊も…。
一生懸命、ページを繰っている。

その…隣が…、三村和沙(みむらかずさ)。…ではあるが、こちらも席を外している。
どうやら同じフロアのテーブルで部署外のスタッフと打ち合わせ中。
株式会社エクレール化粧品、唯一、出生地は日本だが、国籍は韓国である。
父親が韓国人で、母親が日本人。幼少期より、韓国と日本を行ったり来たりしている。
そのためか韓国コスメにも強い。

午後7時。

千晶、
「さてと~~。行こか。」

茉祐子、
「うん。」

巴と和歌葉、
「あん。後で追っかける~~。」

千晶、
「あ~~い。」

茉祐子、他のスタッフに、
「お疲れさまでした~~。」

凛花、朱莉、
「はい。お疲れ~~。」

迅、
「おぅ。お疲れ~~。」

茉祐子と千晶、ビルのエントランスまで下りて、
これから出掛ける先が、「洋食店、エトランゼ~異邦人~」
この洋食店、別に、この地域周辺に外国人が多い訳ではないのだが、
店のネーミングに何故か惹かれるのか、客層が日本人だけでなく海外の人も目立つ。

その理由が…、マスターとウェイトレスが、外国人。
なんと、出身がアメリカはヒューストン。店が出来て7年になる。
実はこのエトランゼのマスターとウェイトレス、ご夫婦。
そしてなによりこのおふたり、宇治川家に大きな繋がりがある。
既にこのご夫婦は日本国籍を取得、帰化している。

ドアを開けて千晶と茉祐子、
「こんにちは~~。」

そしてカウンターから、
「ハ~~イ、マユコ~~。ライチ~~。」
名前を呼んで茉祐子と千晶に駆け寄り、
ふたりをハグして迎えてくれるウェイトレス、ルーシー・モーガンである。

千晶も茉祐子も、
「はい、ルーシー。お疲れ~~。」

ルーシー、
「フフン、オツカレ~~。」

そして千晶、ふとカウンターを見れば、
「…ってか…、道理で、ふたりともいないと思ったら~~。来てんじゃん。」

茉祐子、その千晶の声に、
「あ~~。来てたんだ。」

カウンターで既に生ビールを飲んでいる勇吾と瑛輔。

後ろを振り向いて、勇吾、ジョッキを持って、
「お疲れ~~。」

瑛輔、首をコクリと、恥ずかしそうに、
「お疲れ様で~~す。」

「30分前に来て、飲んでるよ~~。ユウゴとエイスケ。」
ルーシー。

カウンターの中で料理をしながらダニエル・モーガン、
「ハイ、オカエリ~~。マユコ~~。ライチ~~。」
マスターである。

カウンターから少し離れた席に、千晶と茉祐子。ルーシーに、
「巴と和歌葉、後で来るから。」

ルーシー、笑顔で頷きながら…。

薫子と茉祐子~その愛~   vol.18.   美珊の体には、既に、ひとつの命が…。

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋