ドキドキ 親族と家族だけで執り行われた法要。
茉祐子の父親、成宮優希弥(なるみやゆきや)の七回忌である。享年54歳。
つまりは妻となった薫子とも20歳、年上なのである。

滞りなく法要を終え、成宮家での会食。

線香を上げ、数珠を両手の平に、
仏壇の前で目を閉じる優希弥の妹の是枝真純(これえだますみ)、
茉祐子と同じ会社、同じ部署の是枝勇吾の母である。

仏壇の前から離れて、
「今頃、天国で姉さんと…、会っているのかなぁ~~。」

その声に茉祐子、
「んふ。そうかもしんない。真純おばちゃん、ありがとね。」

そんな茉祐子に真純、茉祐子の左肩を叩いて、
「もぅ~~、何言ってんのよ、茉祐子~~。ますます綺麗になって~~。どお…???仕事の方は…???」
そして息子の勇吾を見て、
「この子なんて、仕事の事、な~~んにも話してくれないんだから~~。」

茉祐子、
「かかかか。勇吾らしいよ。だ~~って、今だってまだ、勇吾と私…、従弟だって知っているの、同期のライチだけ。でもね、真純おばちゃん。勇吾なんて凄いよ。どっから、あれだけの発想があるのか、製品に対してのコピーなんて、勇吾に敵う人、いないもん。ねぇ~~勇吾~~。」

そんな茉祐子の声に勇吾、
「ふん。うるせぃやい。」

「…ったくもぅ~~。憎まれ口ばっかり。」
真純、
「誰に似たんだか~~。」
夫の克樹を見ながら…。

克樹、
「おぃおぃ、こっちに振らないでくれよ~~。」

そこに、
「は~~い、できました~~。」
大きなトレイに出来上がった料理を薫子。

「うわっ。待ってました~~。薫子さんの手料理、これこれ、これこれ。」
手を叩きながらの難波君人(なんばきみひと)。
こちらも茉祐子の叔父であるが、こちらは茉祐子の母親の成宮朱里(なるみやしゅり)、
享年48歳の姉の難波聖子(なんばせいこ)の夫である。

聖子、そんな夫の右肩をペン。
「ま~~た、はしたな~~い。この人は~~。」
と、言いながら、料理から薫る臭いに、
「んふ…。でも…、やっぱり…美味しそう~~。」

「…って、おまえだって…、そうじゃねぇか~~。」

薫子、
「はははは。沢山作りましたから、どうぞ~~。」

「ん~~。おいしそ。」
真純、にっこりと。

「まぁ…、なんだな…。法要の…お決まり料理もいいけど…。なんといっても、本格的、料理研究家の手料理に…、勝る物なし。…ってね~~、薫子さ~~ん。」
克樹。

そんな克樹に薫子、
「お世辞でも、大変ありがたく、お言葉、頂戴いたします~~。克樹さん。」
にっこりと。

「いやいやいや。お世辞なんて、とんでもない。ほんと、旨いっすよ。間違いなく。」

真純も、
「そうよ~~。私だって、薫子さんの料理番組、毎回しっかりと…、観てますから~~。」
こちらもにっこりと。
「番組、評判いいでしょ。」

にっこりと薫子、
「お陰様で…。ニッ。」
Vサイン。

克樹、
「出たよ、Vサイン。な~~。凄ぇや。」

薫子、
「ささ、みなさん、食べて、食べて。まだまだありますから。」

「いっただっきま~~す。」
勇吾。

聖子、
「ごめんね~~。茉祐子~~。折角の日なのに、夢乃、これなくって~~。」

茉祐子、
「あ~~。ん~~。大丈夫、大丈夫、夢ちゃん、オーストラリアなんだもん。そんな…わざわざ海外から…、なんて。ねぇ~~、おかあさん。」

薫子も、
「うんうん。そうそう。こっちに来た時に、寄ってくれれば、うんうん。」

ここでいう夢乃とは、聖子の一人娘、難波夢乃(なんぱゆめの)、オーストラリア留学中である。

君人の空になったグラスにビールを注ごうと茉祐子、
「あっ、ビール、空。おじさん、ちょっと待ってね。」

君人、
「おっ、ありがと。」

そこに薫子のスマホに着メロ、エプロンのポケットからスマホを出して、
画面を見ると、「六条」薫子、
「プロデューサー…。」
そして、
「ちょっとごめんなさい。電話。」

一同頷く。
和室を出る薫子。

薫子と茉祐子~その愛~   vol.4.  「今頃、天国で姉さんと…、会っているのかなぁ~~。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋