ドキドキ 優里亜、その翔の声に、髪からバスタオルを外して、
「いやいやいや。そんなの…、有り得ない。なんで、あんなところにナツと尾田君、いるのよ…???見当違いも…。アレフーズの近くに…???」

翔、歩きながら、
「その…アレフーズの近くに、ナツたち、これから担当になるかも知れないホテル、インスタンベル…、あるんだって…。今日、会社帰って、尾田ちゃん。そう言ってた。」

優里亜、
「う~~っそっ!!!」
目を見開いて優里亜、
「なになに。じゃあ、私が翔と腕組んでいるとこ…。」
今度は右目を瞑って…。

翔、口をぐんにゃりと…。
「あぁ…、多分…、店…入るとこ、偶然にも…見られた…んだろう。」

優里亜も口をぐんにゃりとさせて…、
「あっちゃあ~~。…って、まさか…。」

「ふん。参った~~。」

優里亜、項垂れた感じで首をダラリと…。

数秒の沈黙。

翔、
「…ったくよ~~。」

優里亜、
「……。」

スマホを耳に翔、
「優里亜。優里亜。おぃ。」

また数秒、沈黙の優里亜、そして、
「ねぇ…、翔…。」

既に駅の壁に背中を付けて翔、
「ん~~???」

「翔は…私の事…、どう思ってる…???」

その声に翔、
「えっ…???」

「翔が、私の事、どう思っているのか、訊いてるの…???」
「どう思ってるって…。」

優里亜、間髪入れずに、
「私は…。私は…、翔の事…好き。…確かに、今までは…翔に嫌な私…だったけどさ…。…でも、今は…。…でも、今は…今までの私じゃない。」
語尾を強く。

「優里亜…。」
「翔には…、申し訳ない事…、やっているかも…知れない。当然…、ナツにもさ…。」
殆ど、鳴き声のようにも…。
「でも…。…でも、今の私の…。…今の私のこの気持ち…。私…、自分に嘘…つきたくない。ナツみたいには…なれないかも…知んないけど…。私は…、私は…、翔のそばにいたい。翔から離れたくない。」

駅構内からぞろぞろと改札を抜けて人が出てくる。

翔、時計を見ながら…。

 

人の雑踏が耳に届く。優里亜、
「翔。翔…???」

翔、
「あぁ…、聞いてる。」

「翔とナツが…、これから…、どうなるのか…、私には分からない。…でも…。…でも、私は翔の事…待ってる。」
また…語尾を強く…。

翔、その時、伸永から言われた言葉、
「七瀬さんを悲しませないでください。」
その言葉が妙に頭の中で引っ掛かる。今度は翔の方が数秒の沈黙。

優里亜、
「翔、翔…???」

翔、壁から離れて、
「優里亜、一旦電話…、切るぞ。」

その声に優里亜、
「あっ。ねぇ、翔。翔…???」

音が途絶えた。

優里亜、
「あん、もぅ~~。」
正座していた脚が、いきなり崩れて絨毯にヘタレこむような姿勢になって…。
「ぶ~~。あんにゃろ。」

時計の針は既に10時を回っていた。

奈都美、
「ふ~~。ノブ~~。10時過ぎたよ~~。そろそろ…。」

その声に伸永、にっこりと、
「そうですね~~。そろそろ…、帰るとしますか。」

「うん。」

「なんだか…、良い感じに…なってきたし…。」
そして、
「この分で行くと、なんとか…。…ダメ出し…、食らってますからね~~。」

奈都美、
「帰ろ。」

その声に頷いて伸永、
「はい。」
すると、伸永のスマホに着メロ。伸永、
「はっ…???誰…???」
画面を見て、
「ね…、姉ちゃん。」

奈都美、
「ん~~~???」

伸永、
「もしもし、姉ちゃん…???」

スマホの向こう、梨花、
「お疲れ~~。会社の玄関にいる~~。」

伸永、
「へっ…???」

「迎えに来たよ。」

「うそ~~~???」
奈都美に、
「迎えに来たって。」

奈都美、
「へぇ~~。凄~~。」

「七瀬さんも一緒でしょ。」
スマホの向こうから…。

「あぁ~~。うん。」
「送ってく。」

「七瀬さん…、姉ちゃん、送ってくって…。」

奈都美、
「はぁ~~~あ…???」

会社の玄関で…。

奈都美、
「すみません、私まで…。」
梨花にお辞儀をして。

梨花、
「ううん。こっちの方こそ、ありがと。」

「へっ…???」
「伸永が、お世話になって~~。」

奈都美、照れながらも、
「あ~~、いや…。いえいえ。そんな…。」

梨花、
「さっ。乗って、乗って。」

奈都美、
「ありがとうございます。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋