伸永も、びっくりしたような顔で、目をパチクリさせて…、
「おおおお、お疲れ様です。」
瀧澤、思わず、
「ぷっ。何よ、伸永、声…、裏返ってるよ〜〜。」
そして袋をふたりに見せて、
「ほぃ。まだ何も食べてないでしょ。」
「わっ。マイルドナルド〜〜。ハンバーガ〜〜。」
伸永。
奈都美も、
「うわぁ〜〜お〜〜。」
両手…、小さく叩いて、
「おいしそう〜〜。」
「まっ、インスタンベルのフレンチには…、敵わないけどさ。」
そして袋の中から、
「ほぃ。ナッちゃん。」
奈都美、
「ありがとうございます。」
舌をチロリと出して。
「ほぃ、伸永。」
伸永、
「ありがとうございま〜〜す。」
そして、奈都美、いきなりバーガーをパクリ。
「んふ…。お〜〜いし〜〜。…丁度、これから一息…。ムフフフフ。」
瀧澤、
「はいはい。…で、ど〜〜れ…。どんな感じ…???」
伸永の机に…。そしてサンプル画を見て、
「へぇ〜〜〜。うんうんうん。今までのとは、全く違う。…と言うか…。へぇ〜〜。こういう…発想…。」
そしてふたりを見て、
「ふんふんふん。これが、インスタンベルでの…から…???」
奈都美、伸永、
「はい。」
「えぇ…。」
けれども伸永、
「…でも、まだまだ…。」
奈都美、
「それから、まだ、追及します。」
瀧澤、
「へぇ〜〜。凄いね〜〜。」
そして、
「…でも、あんまり…無理は…。一昨日は徹夜で…。昨日は…、ふたりとも…、寝たの…???」
その声にふたり…、
「えっ…???あ…、はははは。」
「…まぁ…。なんとか…。」
「体力…、資本だからね〜〜。…それに…。」
サンプル画を右手で持って、ニヤリと瀧澤、
「これが…OKでも、そこが…ゴールじゃ、ないんだから…。」
その声に奈都美、
「はい。」
伸永、
「肝に…銘じて…。」
瀧澤、それだけ言って、
「ふん。んじゃ…、私は…この辺で…。」
奈都美、キョトンと、
「へっ…???…部長…、もぅ…、帰っちゃう…???」
伸永もキョトンとして。
瀧澤、
「な〜〜に言ってんの〜〜。ふたりの…邪魔なんて…。私…、そんな野暮は…致しません。ふふん。」
そして、
「伸永〜〜。ナッちゃん、頼んだよ〜〜。」
伸永、
「えっ…???」
奈都美、目をパチクリと…。
瀧澤、
「ナッちゃん…。伸永、鍛えてよね〜〜。」
奈都美、
「いやいやいや。鍛えてよねって…。私…。」
頭の中で、
「…私が…鍛えられていると…、言うか…。」
瀧澤、
「頑張れ、頑張れ。」
バッグを持ちながら、
「アレフーズも、いい方向…、向かってる。うん。」
そして、
「期待…、してるよ。」
そう言ってドアに向かって。
奈都美、
「ありがとうございます。ご馳走様で〜〜す。」
伸永も、
「お疲れ様で〜〜す。ご馳走様で〜〜す。」
後ろ向きでふたりに右手を挙げて、手をひらひらと。
ドアの外に瀧澤。
そして歩きながら、
「ふ〜〜ん。…なんとも…、意外な…展開。」
バッグからスマホを…。
そして左耳に…。
「あっ。庸ちゃん…、私…。」
電話の相手、内海、
「お疲れ様です。お馨さん。」
翔、マルシェで葉月と別れて。そして…、駅までの…。スマホで…。
丁度シャワーを浴び終わり、部屋着を着て髪にドライヤーの優里亜。
スマホの着メロに…、
「はいはいはい。へっ…???翔…???」
画面をスワイプして、耳に…。けれども…、
「も…。へっ…???何よ…、切れてる…。」
翔、
「電話…、出れねぇ…てか…。」
…と、いきなり着メロ、
「なんだよ。」
スマホの向こう、
「ごめん、ごめん。シャワー浴びてた〜〜。ごめ〜〜ん。…どしたの、翔から電話なんて…、びっくり。」
翔、
「あっ。あ〜〜。」
「何…???どうしたの…、元気ない声で…???」
「あの…さ。」
「うん。」
「今日…、アレフーズの帰り、フードショップ…行ったじゃん。」
「うん。」
「あん時、俺たち…、見られた…。」
優里亜、その声に、
「誰に…???」
髪をバスタオルで乾かしながら。
翔、
「ナツと尾田ちゃんに…。」
その瞬間、優里亜、
「えっ…。」
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋