ドキドキ 「レストラン、シエル」ランチの時間が過ぎ、料理人たちは交代で休憩を取っている。

奈都美、伸永、
「ここが…レストラン、シエル。」
「凄ぇ~~。」

美緒、
「ふふ。懐かしい~~。」

龍二、
「どうぞ。」

厨房から出てきた萌咲。
「いらっしゃいませ。レストランシエルへ。」

奈都美、
「凄~~い。城嶋さん、かっこいい~~。」

伸永、にっこりと、顔を傾げて、
「はははは。」

萌咲、厨房の中に4人を。
「どうぞ~~。」

奈都美、
「失礼…しま~~す。」
静かな声で。そして料理人にお辞儀をしながら…。

伸永も静かな声で、
「お邪魔しま~~す。」

ロナルドはひとりの料理人に個人的に指導している。

萌咲、
「シェフ。」

その声にロナルド、後ろを振り返って、
「Oh。」

太っていても、何かしら愛嬌のありそうな…。

萌咲の下に。

萌咲、
「ご紹介します。クック・ル・ポットの、七瀬さんと尾田さん。」

ロナルド、
「初めまして、ロナルド・ニコルフと申します。」
奈都美に右手を…。

奈都美、あまりにも人懐っこさを感じて、
「は…、初めまして、七瀬と申します。」
握手して。

そしてロナルド、伸永を見て、
「ん~~。キュートな男性。初めまして、ロナルド・ニコルフと申します。」
伸永にも右手を…。

伸永、恥ずかしそうな顔をして、
「初めまして、尾田伸永といいます。」

「おだ…のぶなが…。あの…、本能寺の変の…???…ん???楽市楽座…???…それとも…、傾奇者…???」

その声に萌咲、思わず変顔をして、
「ちょ…、ちょっと…シェフ。」
ロナルドの左肩を撫でて…。
「それは…、日本の歴史上の…。こちらは…。」

ロナルド、そんな萌咲に、
「はははは。分かってま~~す。ジョーク、ジョークねぇ~~。」

奈都美、
「日本語…上手~~。」

龍二、
「もぅ…日本に来て、6年。…だけど、60歳で、ここまで日本語出来るとは…天晴。」
奈都美に小さく囁きながら…。

奈都美、眉を上下に。

そしてロナルド、一旦、厨房を出る。
一同、それに続くように。資料が置かれてあるテーブル。

そのテーブルに就いてロナルド、
「ナナセさん、そして、オダさん。」
今回提出したサンプル画、数枚を取り上げて。悲しい顔をして、
「今回も…、ダメで~~す。」

その声に一同、動揺の顔で…。

奈都美、がっくりと両肩を落として。
伸永、がっちりと唇を絞って。

ロナルド、けれども笑顔で、
「ふふん。ゆっくりと、見るところ、全部、見て行ってくださ~~い。」
そして、
「ただ~~。邪魔だけは…、NOよ~~。」

奈都美、伸永、ふたり同時に、
「いいんですかっ!!!」

ロナルド、
「もっちろ~~ん、よろこんで~~。私たちにとっては…すべてのみなさまが…ゲストで~~す。ん~~~。」
にっこりと。

奈都美、伸永、また同時に、
「あっ。ありがとうございます。」

それからというもの、奈都美と伸永、厨房で、他の料理人の仕事の邪魔にならないように…。
自分たちが納得するまで…。…そして、その真剣な姿勢は…。
しかも、料理人とも和気藹藹に…。

萌咲、ロナルドに、
「シェフ…、あのふたり…、ここに来ること…???」

ロナルド、
「ん~~~。当然。頭で考えていてばかりでは…。インスピレーションというのは…、いずれ…限界がくる。彼ら…、あのふたり…。人を喜ばせる気合が溢れている。人は…、若い人たちばかりではない。子供からお年寄りまで…。」

萌咲、
「シェフ…。」

「見てみなさい、あの厳しい目。…けれども、ものすごい優しい目。クック・ル・ポットには…、いいスタッフがいる。」

美緒、萌咲、
「シェフ…。」

ロナルド、
「龍二~~。いい人たち…見つけたね~~。」
龍二の左肩をバンと叩いて。

龍二、
「痛って~~。」

凡そ30分。
隅から隅まで見ながら奈都美、伸永、
「凄い。」
「うんうん。」

奈都美、爛々とした目で、
「うれしくなってきた~~。しあわせ~~。」

伸永、
「これほどまでだなんて…。想像以上。」

美緒も萌咲も嬉しそうに…。

萌咲にウィンクするロナルド。
「では…、もうひとつ。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋