ドキドキ  「でも…、翔が今付き合っている、その彼女だって、翔の事が心配で…。会社の人に翔の住所、訊いてまで、翔に会いたくって…。」
続ける泉美。
「私だったら、どっちも責められない。姉としては、両方に…ありがとう。」

翔、
「姉ちゃん。」

「人間、素直であるべし。うちのとうさんみたいに。」

翔、顔を歪めて、
「はぁ~~あ…???」

優里亜、その声にキョトンとして…。

泉美、可笑しがりながら、
「うちのとうさんね。」
そして頭を傾げて、
「どっちかっていうと…、お笑い系の顔なの。それに~~。なんでか、かあさんには…頭が上がらない。…あんた…。あっ、そっか…、アルバムなんて…ここにある訳…ないか…。かかかか。」

翔、
「あたりまえだろ。ねぇよ。」

少しずつ優里亜、緊張が解れてきて、今度は笑顔に、
「はは。」

泉美、
「うんうん。そぅそぅ。可愛い人には笑顔が一番だよ。」

そんな女性にお辞儀をして優里亜。

「これからも、翔の事…、よろしく。…んじゃ、私はこれで…。」

優里亜、
「えっ…???」

翔、
「はっ…???」

泉美、
「ばか。私…まだ仕事の途中。ちょっとだけ…、抜けてきただけ。近くまで来てたから。」

翔、口を尖らせて。
「ふん。」
頷く。

優里亜、
「どうも…すみません。」

泉美、立ち上がり、
「優里亜さん。ありがとね。んじゃ。」

優里亜、玄関に向かう背中に、
「ありがとうございます。」

「明日あたり…、かあさん…、来るかな~~。」

翔、靴を履いている姉に、
「分かった~~。」

「んじゃね~~。」

朋代、奈都美から翔の部屋に優里亜が来ていたという話に、
「そっか~~。とぅとぅ…。」

奈都美、
「私…、どうしよ…???」

朋代、
「どうしよ…って…言ったって…。ん~~。や~~っぱか~~。」

「トモさん…。」
泣きたくなるような声で奈都美。

「まぁ…。勝巳さんがル・モンドに移った時点で、優里亜との事は…、もう…終わってるから…。それからの事が…気になっては…いたのよね~~。…だから、ナツにも、気を付けなさいよ~~って…。」

その声に奈都美、
「…うん。…でも、まさか…。」

「やれやれ…。で~~。これから…どうすんの…???」
「分かんないよ。分かんないから…トモさんに…。」

「ん~~。…多分…、優里亜…、前に翔と付き合って…。その頃、翔の部屋…、知ってたんだろうね~~。」

その声に奈都美、
「あっ。そっか~~。」
右手で右頬を撫でながら…。
「じゃあ…やっぱり…。」

「何…???やっぱりって…???」
朋代。

「うん。だから…、お互いの…住んでいるとこ、もっと前から…。」

その声に朋代、
「いやいやいや。それとこれとは…全然、話、違うよナツ~~。過去は過去。それは、それで仕方がない事だよ~~。優里亜だって、そんな…、ナツと翔…、現在、付き合っるって、知ってるんだから…。」
そこまで言って朋代、
「うん。今…、翔と優里亜、同じ仕事…なんだっけ…???」

奈都美、
「あん。アレフーズ東京。営業とタッグだから…。でも今は、紀本主任と…。」

「多分…、その辺から…なんだろうね~~。仕事と、プライベート…。それに…、ほら…、ナツたちも言ってたじゃない、優里亜が熱中症で病院に…。病院に連れてったのが…翔。…いろいろと…何かしら…重なったって…。」

そこまで聞いて奈都美、
「あ~~ん。どうしよ…。」

「あっ。でもさ。ここが肝心なんだけど…。今の翔、ナツ~~。怒れないよ。…翔自体、普通じゃないんだから…。今、怪我人。」
そこで朋代、フィンガースナップ。
「別に今、翔が優里亜を好きになったって訳じゃなし。」

「そう…だけど~~。」
「…でも、見てしまったものは…ねぇ~~。」

「見ちゃったんだも~~ん。」
「…やれやれ…。…でも、落ち着いてよね。あんたが焦って変な考え…起こしちゃったら、身も蓋もない。」

「ん~~~。でも…、カンちゃんも…一緒に見てるから…。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋