ドキドキ 翔、
「ごめんな、ナツ~~。俺のアパート、場所、教えてなくって…。」

「かっかかか。それを言うんなら、私だって…。まだ翔にウチ…教えてないもん。」
スマホの向こうの翔に奈都美。

「……。」
「…でも、まっ。マルシェ、行ってるから、ウチの家族は、翔の事…。知ってるけど…。かか。とうさんとかあさんは、顔までは…。妃呂美は…、もぅ…、逢ってるけどね…。」

翔、
「ナツ…。」

奈都美、
「うん。おかあさんいるなら、大丈夫だね。」

奈都美の声に翔、
「あ、あ~~。」

「何よ、その…つまんなそうな…。」
「…い…、いや…。だって…。…その…。分んだろ…。」

つまらなそうな翔の声に奈都美、
「あ、あ~~。ははは…、翔のおかあさんとお姉さん。グイグイと行く感じ…なんだぁ~~。」

「ふん。なんでかな~~。とうさんはとうさんで、かあさんには頭が上がらない。それが伝染したみたいに、姉にも頭が上がらない。まっ、そんな姉貴も、どっちかって言うと、自分の好きなように…。しかも…今は、モデル系の事務所のチーフアシスタントだから…。なんともはや。」

その話に奈都美、
「お姉さん、凄いパワーの持ち主ってね~~。」

「もぅ~~。勘弁してくれよ~~。…俺の居場所がなくなる。」
「はは。この際、美味しい手料理…、作ってもらいなさい。あっ、そうだ。作り置きしてもらっても…いいんじゃない…。」

その声に翔、
「ん…。あ~~。うん。そう…だな~~。」
一瞬、言葉に躊躇して…。

いきなり玄関のドアが開いて、
「あんた…怪我人が、いつまで電話してんのよ。」
鈴江。

翔、
「おっと~~。」

奈都美、
「あは…。なんだか…声が聞こえたような…。」

翔、
「悪ぃ。じゃ、またな。」

その声に奈都美、
「うん。分かった。おやすみ~~。」

そしてその15分後には…。ドアのチャイムが鳴って、鈴江、
「はいはい。」

ドアが開いて、
「私~~。」
泉美である。

当然の事ながら、靴を脱いで、すぐさまリビングに…。
「おっと~~~。派手になっちゃってんじゃないのぉ~~。」
そして、
「な~~にやってんだか~~。…ったく~~。」

翔、そんな姉に、
「仕方ねぇじゃねぇか…。」

そして泉美、
「…で、ででででで。」
すぐさま冷蔵庫に。

そんな泉美を見て鈴江、ニッコリと。
そして翔を見てまたニッコリと。

翔、
「な~~んだか…。」

泉美、
「おっと~~。こっちはこっちで…。や~~るじゃ~~ん。ふんふんふん。」
そして腕組みをして、
「女性が…男性に…ここまでやっちゃうって言うのは…。翔~~。その彼女…、良い子だよね~~。うんうんうん。普通…、ここまでやんないって~~。」
そしてフードコンテナのひとつを手に取って、開けて口に、モグモグと…。
そしてニッコリ、
「ふんふん。いいんじゃな~~い。かかか、ヤミ。」

鈴江も、
「でっしょう~~。」

「まっ、確かに…。」
キッチンからリビングに…。
「料理が…出来ない女性…も、いる。まっ、全員でもないけど…。」
泉美、バッグを置いて絨毯に座りながら、
「…今って、結構…外食が凄いじゃん。それにコンビニだって、スーパーだって、捨てたもんじゃない…。そうなると…、どうしても…料理しないで、そっちで済ませるケースって…多いもんね~~。とにかく、出来るだけ友達と一緒にいたい。そして忙しい仕事のせいで…。…で、ある意味、ひとりでいるのが苦痛…。…けど、そんな中でも、しっかり自分で料理…。」

鈴江、そんな泉美の声に、
「うんうんうん。」

「翔が、今、24だから…。年上って…印象…ないよね。あの感じじゃ。…っという事は…。同い年か、ひとつ…下かな…???…それだったら、尚更、彼女、いいセンス…。あるよね。うん。」

翔、口をへの字にして、目を真ん丸く、そして首をグリグリと、
「はいはい。」

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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。

※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。

 

 

 

 

 

 

 

Source: THMIS mama “お洒落の小部屋