奈都美と伸永の肩に手を置く人物。
奈都美、伸永、共にビクンと。
剛輔、笑顔で顔を傾げて。
奈都美、いきなり後ろを振り向いて、
「わぁ!!!びっくりした~~。」
伸永も、
「わぁ~~。ははは、桐ケ谷さ~~ん。」
奈都美、
「び~~っくり~~。」
フルレットのオーナー、桐ケ谷美緒である。
美緒、
「こんばんは。ナッちゃんから、八神さんのお店、いっつもいるから、どうぞ~~って言われて店の子たちと来ちゃった。」
そして後ろを向いて…。
奈都美、
「あは、都築さんに椎名さんも~~。」
ボックス席にいるふたりにお辞儀をして。
美玖がカウンターの中に入り、サワーの準備をし始める。
剛輔、
「それにしても、久し振りだね~~。美緒ちゃ~~ん。」
美緒、
「ふふ。」
笑いながら、
「マルシェ。さすがに、流行ってますね~~。」
「お褒めに預かり…、恐悦至極。へへへ。…それは、そうと、そっちは…どう…???この前…、ひでぇ目に遭ったんだろ…???」
その声に美緒、
「ふん。」
腕組みをして、
「ひでぇ目に遭った。」
奈都美、
「ぷっ。」
「…けど…、クック・ル・ポットから…救われた~~。ねぇ~~。」
奈都美、
「ははは。」
伸永、
「ありがとうございます。」
美緒、
「あらためて、ありがとう。」
そして、伸永にまたお辞儀して、
「尾田さん。ありがとう。あの時、画像…、削除してもらって…。物凄いホッとしたのよ~~。」
奈都美、
「あの時はね~~。私もびっくりだったもん。」
美緒、
「うんうん。…それにしても、尾田さん、絵~~、上手~~。感心。」
伸永、照れながら、
「ありがとうございます。」
美緒、
「じゃ、私…。」
奈都美、
「うん。わざわざありがと。」
剛輔、
「ゆっくりしてけよ。」
美緒、
「は~~い。しっかりご馳走なりま~~す。」
「おぅ。」
にっこりと剛輔。
葉月、奈都美に、
「誰…???あの人…???…もしかして…、フルレットの…???」
奈都美、
「ふん。桐ケ谷美緒さん。オーナー。」
「へぇ~~。綺麗な人~~。それに、おっ洒落~~。」
剛輔、
「まっ、フランス…いたからな~~。」
オムレツをもう少しで食べ終わりそうな伸永。
カルボナーラ、まだ半分も食べていない奈都美。
こちらも、あと数口で食べ終わりそうな葉月。同じくカルボナーラを一口。
「ナツ~~。カルボ、冷めちゃうよ~~。」
剛輔、
「ん~~~???」
美玖、
「どうしたの…ナッちゃん???」
サワーを飲んで葉月、
「翔にライン送ってんだけど…、全然、既読にならない。」
「へぇ~~。」
伸永、両手を合わせて、
「ごちそうさまでした。」
両手を合わせて頭をコクリと。
剛輔、
「おぅ。尾田ちゃん、それで、また、家に帰ったら、まさか…晩飯…???」
そんな声に伸永、右手を振り、
「いえいえ。姉には外で食事していくからって、伝えてありますから。」
「ふん。なるほど。そっか。うんうんうん。」
美玖、
「いらっしゃいませ~~。あは、お帰り~~。」
朋代、
「へぃ。ただいま~~。ふ~~。着いた~~っと。」
「おかえり、トモさん。」
朋代、剛輔に頭を下げて、
「ただいまです。」
駅からさほど遠くもない優里亜のアパートの前。
優里亜、
「ありがと。」
翔、
「ふん。」
「コーヒーでも…、飲んでく…???」
翔、その声に、
「あ~~~。いや~~。」
腕時計を見て…。
優里亜、口を一文字に、そして笑顔で顔を傾げて…。
翔、
「これ…から…。」
優里亜、
「うん。分かってる、マルシェ…、行くんでしょ。ナツが…待ってる。」
翔、優しく微笑む優里亜に、
「優里亜…。」
優里亜、翔の前で丁寧にお辞儀をして、
「ありがとうございました。」
そして、頭を上げたかと思ったら、その瞬間、いきなり翔に駆け寄り、翔の唇にチュ。
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庄司紗千 つつじヶ丘の坂道で…。
※ご本人の承認の下、紹介させて頂いております。
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋