亜美、そんな亮子に…、
「いやいやいや。そりゃないでしょ。幸村翔って言ったら、同じ部署の…七瀬と…、でしょう~~。」
桃花、
「へっ…???そうなんですか…???」
亮子、
「でも…さ…。その…七瀬…さんって…、今、新人の…なんだっけ…。人材…育成中って…聞いてるけど…。…だから…、幸村、翔。今…、なんだか…、宙ぶらりん…とか…。」
亜美、その話に、
「亮子…、それ…、どっから仕入れたの…???」
「ふん。経理~~。同期…いるから~~。」
「なになに。な~~に、しけた顔、してんの~~。美味しい弁当にが、不味くなっちゃうよ~~。」
奈都美と葉月、そして伸永の席に靖子。
葉月、奈都美、同時に、
「ヤッさん。」
自然に靖子、葉月の隣に座って。
「伸永、どうだぃ、何とか…、仕事…慣れてきたんじゃないのかぃ。」
伸永、照れながら、
「えぇ…。はい。お陰様で…。」
靖子、そして、落ち込んでいる葉月の背中をトンと。
「カンちゃん、あんた。何、いつまでもメソメソと。ほれ、葉月っ!!!」
葉月、唇をがっしりと絞って、
「…だって…。ユッコが…、あんなんなって…、今度は…、担当している翡翠堂の…おじぃちゃんまで…。」
靖子、
「うんうん。分かる分かる。そりゃ、悲しくない…って言えば、そんなはず…ないよ。」
伸永、奈都美、靖子の顔を見て…。
「けどさ~~。」
靖子、
「私たち…、プロだよ。美味しいもの作って。そして…、お客様から喜んでもらって。そして、それからようやく…、お金…頂けるんだよ。翡翠堂の相談役。ありがたくって、最後、それ、待ってて…。ある意味、安心して、自分で、一生…全うしたんだよ。」
伸永、
「ヤッさん。」
「あたしらは…、今度は、その思いに…応えてあげなくっちゃ。」
そしてまた葉月の背中をバシッと。
「カンちゃん。あんた、泣いてる場合じゃないんだよ。」
奈都美、そんな葉月を見て。
「…でも、まぁ…、泣きたけりゃ、思い切り泣きな。」
そして、
「…うん。…けど、これだけは忘れちゃダメ。葉月。あんたの傍には…私たちがいるって事。」
その話に、少し、鼻水を啜って葉月、首をコクリと。
靖子、
「それにしても、伸永、あんたのお弁当…、美味しそうだね~~。」
伸永、
「えっ…???」
奈都美、
「尾田君の…お姉さんのお手製…。」
靖子、
「へぇ~~。そうなんだ~~。ふんふんふん。」
そして、
「ナツ~~。毎回、お疲れだね、伸永の育成。」
その靖子の声に奈都美、なんともへこたれそうな顔で…2、3回頷いて、
「ヤッさん、分かる~~???」
口をへの字にして。
靖子、
「かっかかかか。」
伸永、右に横目で。
それにまた靖子、
「かっかかか。ナツ~~、伸永、ぷ~~たれてるよ。」
奈都美、
「えっ…???うそ。やだ…、ごめ~~ん。尾田君、かっわいい~~。かかかか。」
伸永の頭を撫でて。
葉月、
「臭っ。なにそれ~~。」
今度は伸永が、口をへの字にして。
靖子、
「かっかかか。あんたら2人、良いコンビだね~~。」
奈都美、顔をクシャリと、
「…な~~訳、ないでしょ。ぶ~~。」
靖子、
「はいはい。なんでもいいから、弁当食べて。時間…、なくなるよ~~。」
「ごめんなさいね、昼食、摂りながらの打ち合わせって…。日程調整…、中々…。」
某レストランで伊織。
「いえいえ。」
千尋。
「こんな雰囲気も…、素敵ですよね。お互い…。」
「ありがとう~~。幸村さん…???」
翔、
「ははは…、少しばかり…緊張してます。こういうケースって…あんまりなくって…。」
伊織、そんな翔を見て、
「ふふ…、リラックス、リラックス。」
亮平、
「慣れておいた方…、良いですよ、幸村さん。逆に、美味しいもの…食べられるし…。くくく。しっかりと…経費で…落ちますから。」
伊織、
「こら~~~。」
亮平、照れながらも困ったような声で、首をコクリと、
「すんませ~~ん。」
千尋、そんな亮平と伊織を見て、
「くく…。」
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庄司紗千 きっと大丈夫
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋