内海、
「かっかかか。今度は逆か…。神田~~。悪い、翡翠堂、ひとりで。」
葉月、にっこりと、
「うん。ナツ~~。デランナさん、お願い。」
奈都美、
「わお。ごめん。うん。」
そして、
「尾田君。」
伸永、
「あっ、はい。」
そんな伸永を見て翔、
「頑張れよ。」
伸永、
「はい、ありがとうございます。」
優里亜は3日間入院。最後の日に木綿子の病室に見舞い。
木綿子、病室に入ってきた優里亜に、
「ヨッ。」
優里亜、病衣のままで、
「かかか、元~~気じゃ~~ん。」
「そりゃ、そうでしょ。毎日、誰かかしら、見舞いに来てくれるから~~。」
「そっか~~。うんうん。商品企画開発、凄いチームプレーだもんね~~。」
その声に木綿子、
「うん。私の今、大好きなチーム。」
そして、
「あっ、そうそう。アレフーズ…???」
優里亜、
「ふん…???…あぁ…。うん。…私、明日…退院なんだけど…。…すぐに現場復帰は…無理。会社に行ったら、叱られる。」
木綿子、
「かっかかか。体調ねぇ~~。うん。」
「しかも…、相手がアレフーズ…だから。かなりシビア…。」
「うんうん。」
「私の代わりに…、紀本主任。」
「だってねぇ~~。」
「今日、初めて、翔と紀本主任、アレフーズに…。」
少し唇を絞っての優里亜。
「なんだか…、噂…あるけど…。」
木綿子。
「うん。翔には、昨日…見舞い来てくれて、念を押したんだけど…。」
木綿子、
「…けど…???」
「なんだか…、全く印象が違ったんだって…。」
「は…ぁ…???」
「主任と最初に話して、引き込まれそうだっって…。」
摩訶不思議な顔をして木綿子、
「えっ…???…えぇぇぇぇ…???引き込まれそう…。何…それ…???」
「ん~~。紀本主任って…。結構…寡黙なんだよね~~。余計な事…一切言わないから、営業部じゃ…。でも…、それでいて…さすが…。ある意味…、主任以上の仕事…してるから…。」
その話に木綿子、
「へぇ~~。」
「初めまして、クック・ル・ポット、営業部…、紀本千尋と申します。」
千尋、隣に翔。そして向かいの伊織と亮平。そのふたりに名刺を差し出して。
伊織、
「ありがとうございます。」
そして話をしながらにして伊織、
「紀本さんって…、何か…やってらっしゃる…???」
そんな伊織に千尋、
「い…いえ…。何も…???…はい。」
伊織、亮平に顔を…。亮平、にっこりと顔を傾げて。
伊織、
「幸村さん。」
翔、
「はい。」
「今回、素敵な仕事…、出来そう~~。」
「はい…???」
「クック・ル・ポットさん。加瀬さんもそうだけど…、紀本さん…。嬉しい~~。ねっ、亮平。」
亮平、
「はい。ごもっともで…。」
翔、千尋を見て、
「あ…え…???え~へへへへ。」
伊織、
「紀本さんみたいな方と仕事出来るの、光栄です。」
千尋、その声に、少し照れたような顔で、
「そ…そんな…。」
続ける伊織、
「もしかして…、私と…それほど…違わないかしら…???」
千尋、
「43…ですけど…。」
「わ~~お。同い年~~。タメだわ。はは。」
そして伊織、突然、椅子から立ち上がり、千尋に右手を差し出して、
「これからも、よろしく。」
千尋、
「あ…???あ~~。はは。」
同じく立ち上がり、右手を差し出し、握手。
その後、打ち合わせは何と、3時間以上に亘り…。
アレフーズ東京を出て翔、
「まさか…。ここまで話が進むとは…。」
千尋、
「なんだかんだで、3時間以上…。凄いよね~~。」
そして、
「翔君、何か…、食べてこっか…。どうせ…直帰でしょ。」
その声に翔、
「へっ…???…そんな…主任…。」
「あ~~。あなたも…噂の~~???」
翔、いきなり両手の平を…、
「いえいえいえ。」
千尋、
「はは。まっ、いいけど…。ふふ。とにかく、年上には…礼儀を…。」
「あ。はぁ……。」
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※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋