ドキドキ  翡翠堂の徳康の部屋の縁側。
徳美と徳康。徳美は胡坐を掻きながら。
徳康は正座のままで腕組みをしながら…。

徳美、
「爺ちゃん、どう思う…???今日来てくれた人たち。」

徳康、景色を眺めながら、
「おまえのやりたいように、やってみたら…、良いと私は…思うんだが…。時代が…時代だ…。謙臣だって、なんだかんだ、言われながら…。けれども、この翡翠堂を守ってきてくれたんだ。」

徳美、
「爺ちゃん…。」

「どんな人間であれ、いろんな考え方がある。その考え方が、いろんな人に愛されている。…私も…そう感じながら、そう思いながら、やってきたつもりだ。けれども、その考え方…、今の時代は…。昔以上に、敏感になっている。」

徳美、
「…うん。」

「今までのものを作り続けるも良し。けれども、今の社会に…、着いていくためには…、新しさは…。私は…必要だと思う。…はは。こんな老いぼれが…言う言葉ではないが…ね。」

徳美、今度は体育座りになりながら…。そして空を見上げて、
「とうさん…。」

徳康、お茶を飲んで、空を見る、
「あやつ…、なんだか…、心残りじゃ…なかったのかな~~。」
空に向かって、
「なぁ…、謙臣。」

徳美、体を浮き上がらせて、
「仕事に戻るわ。」

徳康、
「おぅ。」

部屋から出て行った徳美。
徳康、ゆっくりと柱に凭れて…、目を閉じる。
そして目を開けて、懐に入れた右手を見て…。
そして、拳を握る。

クック・ル・ポット、営業部。

優里亜と亮子の真ん中の電話が鳴る。

「はい、営業、三谷~~。……あ、え~~っと。優里亜…今…外回り…。うん。うんうん、分かった~~。」
電話を切って、外線3番。
「お電話代わりました。クック・ル・ポット、営業の三谷です。お世話様です。」

相手が優里亜にと…。

亮子、
「すみません。ただいま加瀬、席、外しておりまして。…加瀬の方からお電話させて頂きますので…。…はい、失礼します。」
受話器を戻して、今度は自分のスマホから、3回のコールで相手が出る。
「お疲れ~~。」

スマホの向こう、
「ん~~。お疲れ~~。何~~???あ~~。」

亮子、
「かっかかか。コーヒーブレイク~~???」

すると優里亜、
「ん~~。今、ようやく喉…潤してたとこ~~。暑っちぃ~~。10月手前だって言うのに、何、この暑さ。半端ないわぁ~~。」

「かかかか。おつかれ…です。今さぁ~。アレフーズ東京の…、加賀美さん…???」

カップに口を付け、またゴクリと。
「うんうん、加賀美伊織(かがみいおり)さん。」

「うん。電話来てたから、連絡入れてくれる~。優里亜から電話させるって言っといたから。」

優里亜、
「あ~~。はいはい。うん。分かった~~。ありがと~~。」

スマホの向こうで…、
「今、外…何度あんのよ…???」

優里亜、
「ん~~。分かんないけど…、とにかく、太陽、ぎんぎら。」

「バテんじゃないよ~~。」

そんな声に優里亜、
「かかかか。バテてる暇…な~~いよ。」

「あ~~い。んじゃね~~。」

「うん、お疲れ~~。」
そして優里亜、バッグから名刺を…。そしてスマホで…、
「クック・ル・ポット、営業の加瀬と申します。お世話さまです。…そちらの……。」

大凡1時間後、アレフーズ東京の、「フーズ・デベロップメント事業部」の会議室。

既に、目の前に現れた、アレフーズ東京と言う建物を見た時点で、
優里亜の鼓動は高鳴っていた。会社自体の大きさとその中の一環さ。

「おっきぃ~~。こんな会社と一緒に…仕事…。」

事業部に入った途端に、そのスケールに…、
「広っ。」

事務の女性が一人の女性まで案内する。
そして女性の前で…、
「加瀬様…、お連れしました。」

「ありがとう。」
笑顔で、
「お世話様です。先日はどうも…。」
アレフーズ東京、フーズ・デベロップメント事業部、課長、加賀美伊織(かがみいおり)。

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋