ドキドキ 徳美、
「うんうん。そうそう。僕も、最初…そんな風に…。…けど、相談役のあの…。」
そして徳美、右隣りの光流を見て、
「はは、ちょっと…考え方…、変わりましたね…。うん。」

光流、
「なんだか…楽しみ。ふふ。」

葉月、そして奈都美、
「わはっ。」
「ありがとうございます。」

「まっ。実は、先代がいた頃は、あんまり…、柔軟には…出来なかったんですよ。実に…頑固で…。…でも、まっ、その頑固の御蔭でここまで…。やってはこれたと…思うんですけど…。今の時代…、固定客は固定客でも…。いつまでも…って、いう訳には…。」
徳美。

葉月、
「あのぅ…。失礼ですけど…、先代と…言いますと…。」

「蓬田謙臣(よもぎだけんしん)。翡翠堂、8代目です。去年…肺炎で亡くなりました。」

「肺炎で…。」
そしてすぐに、
「あっ。すみません…、失礼な事…。」

その声に徳美、
「いえいえ。構いません。頑固に偏屈。まっ、職人としてはさすがに凄いんですけど…。なかなかどうして…、ワンマンで…。ははは。お恥ずかしい限りで…。」

「そのワンマンが嫌いで修業に出ちゃったんですもんね~~。」
左隣を横目で見て光流。

葉月、
「修行…???」

「えぇ…。フランスに…。パティシエになりたくって…。」

奈都美、伸永、
「へぇ~~。」

「でも、修行半ばで…、先代が肺炎で危ないって…。急遽、日本に帰る事になって…。」
光流。

「店主は、昔から、蓬田の後継者が継ぐのが…翡翠堂の…家訓なんです。」
徳美。

「そうだったん…ですか~~。」
葉月。

「まさか…、先代が亡くなって、その上、先々代が、また現役復帰…。有り得ませんから。…しかも、年齢も…もはや…80手前。」

奈都美、
「80…手前って…。」
唇を尖ら…、
「そんな風に…見えない…。」
小さな声で…。

葉月も、
「うんうん。」
頷きながら…。

肇、
「日々の…鍛錬の賜物でしょう。自分のリズム…、大切にしてますから…。」

葉月、
「へぇ~~。」

「ワンマンも…ワンマンで、何とか…やって来れましたけど…。…しかし…、今の時代…。」

光流、
「えぇ…。逆に…、徳美さんが帰ってきて、いよいよ新しいものに…って、職人が…、多いんです。」

徳美、
「えぇ…。でも、私も…まだまだ修行の身で…。先代のようには…。」
そして、ひと呼吸置いて、
「そこで…、若い職人や女性職員たちからアイディアを出してもらって…、クック・ル・ポットさん…。御社の…、瀧澤馨子さん。部長の…。」

葉月、
「えぇ…。」

「何年か前に…、私も、パーティで、ご一緒させて頂いた事があるんです。」

その声に奈都美、葉月、
「えっ…???…あっ、あ~~。そうだったんですか~~。」

光流、葉月たちから受け取った企画書を見ながら、
「やってみた~~い。」

葉月、そして奈都美、
「ありがとうございます。」

奈都美、
「今日、お持ちした企画書は、弊社の紹介とも言えるものなんですが…。…それ以外にも、お客様に喜ばれるものを…提案させて頂きたいと思っております。」

肇、
「クック・ル・ポットさん、ホームページも拝見させて頂きましたが、凄い、人気ですよね。」

3人、
「ありがとうございます。」

その後、商談成立して翡翠堂を後に…。

葉月、にこにことしながら、
「全~~然…、一癖なんて…。」

奈都美も、
「ねぇ~~。全~~然。」

伸永、
「えぇ…、好感触ですよね~~。」

「しっかし…、びっくり~~。」
葉月。
「あの…おじいちゃん、合気道…五段なんて…。」

奈都美、
「うんうんうん。全然見えない。凄い、優しそうな顔~~。」

「ですよね~~。握手して、びっくりしました。」
伸永。

葉月、
「ふふ。あのおじいちゃん、尾田ちゃん、なんだか、気に入ったみたいだったもんね。」

その声に照れながら伸永、
「いえいえ。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋