ドキドキ  奈都美、頭の中で、
「…優しい手~~。」

徳康、真ん中の葉月とも握手して、ニッコリ、
「よろしくお願いします。うんうん。」

葉月、その笑顔と語り掛けに、いきなり赤くなり、
「よ…ろしく…。」
そして葉月も頭の中で、
「…優しい…手~~。」

最後に徳康、伸永と握手して、
「ん~~???はははは…。うんうん。よろしく、頼みます。」

伸永、老人と握手した瞬間、
「…この人…。」
そして、声に出して、
「初めまして。よろしくお願いします。」

徳康、伸永の手を握り返しながら、強い口調で、
「うん。ははは。」
そして伸永の右肩を左手で撫でて、
「うんうん。」

その景色を見ながら、徳美と肇、そして光流が…、
「……。」

徳康、
「それでは、私はこれで…。」
入口に向かって、そして女将の隣で振り返って、3人に一礼。
そして笑顔で、右手でこめかみに、
「ゆっくり、して行ってください。」

奈都美、葉月、伸永、そんな老人に一礼で、返して、
「ありがとうございます。」

女将、老人の背中を右手で叩いて、
「ふふ。ありがと、とうさん。」

徳康、
「ん~~。ふふふふ。いいですね~~。若い人たちは…。うん。」

徳美、そして肇、光流、老人が去った後の…、伸永を見る顔…。

光流、
「あの…、すみません…けど…。」
名刺を見ながら、
「尾田さんって…、何か…、やってます…???」

徳美や肇も、
「うんうんうん。」

奈都美、葉月、目をキョトンとさせて、
「はっ…???」

伸永、困ったように、
「えっ…???」

途端に奈都美、
「いえいえいえ。別に…これといって…。」

奈都美の前の肇、
「えっ…???」
小刻みに顔を左端から右端に…。

葉月、
「ぷっ。」
そして小さな声で、
「ナツ…、ばか…、あんたに言ってるんじゃなくって…。」

その声に、途端に奈都美、顔を赤くして、
「あっ。はっ…。そっか…。」

徳美、思わず、
「ぷっ。」

光流、にっこりとさせて、
「いえね。相談役が、初めて会った人に、あんな風に接するのって…、珍しいから…。」

葉月、奈都美、
「えっ…???」

徳美と肇、
「うんうんうん。普通はさらりと握手する程度…。」

光流、
「だから…。…尾田さん…、何か…やっているのかな…って思って…。」

伸永、恥ずかし気に、
「…いえ…。別に…。」
葉月と奈都美を見て。

葉月、奈都美、思わず可笑しくなって…、
「ぷっ。」

徳美、書類を見ながら、
「相談役…。あぁ見えて、合気道…五段…。」

伸永、
「えっ…。」

奈都美に葉月も…、
「うそ…。」
目を真ん丸く、そして口を開けて。

奈都美、
「全~~然っ、そんな風に見えない。握手した瞬間に、なんだか…、凄い菓子職人の手って…感じ…、実に柔らかくって、優しそうな…。」

葉月、
「うんうんうん。私もそんな風に感じた…。」

伸永、
「えっ…???」

途端に奈都美も葉月も伸永の顔を見て…。
 

「尾田…ちゃん…。」
葉月。

伸永、
「…僕…、握手した瞬間、握った感触…なかったんです。…だから、可笑しいなって…思って、握り返したら…。…それだけで倒されるって…。そしたら…今度は余計…力…入っちゃって…。…そしたら、ニッコリと笑って、右肩を撫でられて…。」

葉月、奈都美、
「へぇ~~。」

徳美、
「へぇ~~。握手だけで…、そんなに…。凄いよね。」

奈都美、
「…って、事は…部長より凄いって…。」

葉月、
「うんうん。」

肇、
「えっ…???」

葉月、
「あっ、いや…。弊社の商品企画開発部の…部長の瀧澤も…、合気道…有段者…なんです。…二段…ですけど…。」

徳美、その声に、
「ほぅ…。」

光流、笑顔で、
「へぇ~~。」

肇、こちらもにっこりと、
「なんと。かかかか。」

そして光流、
「尾田さんって、なんだか…物凄い、ナイーブな感じ…受けるんですけど…。」

奈都美、葉月、目を真ん丸く、パチクリとさせて、口は真一文字に…。

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋