「友達が、尾田君のお姉さんの旦那様。池辺先生と会えて喜んでました。かっこいい先生だって。」
奈都美、スマホを耳に。
隣で葉月と朋代、
「尾田ちゃんの…お姉さん…???」
奈都美、葉月に、
「うん。」
スマホの向こう、
「ありがとう~~。はは、今、伸永と一緒なのねぇ。」
「はい。5人ほどで…。」
「そう~~。ありがとう~。」
梨花。
「今夜は…ちょっと、家、行けなくって…。姑が熱…出しちゃって…。」
ワンテンポ置いて、
「こういうときに限って、舅も小姑も…学会やら研修で家にいなくって…。」
奈都美、
「そう…ですか~~。」
梨花、
「これからも…伸永の事、お願いね。」
「いえいえ。こちらこそ、よろしくです。」
「ありがとう。うん。じゃ。」
「あ、はい。あの…尾田君に…。」
梨花、
「ううん…、大丈夫、みなさんによろしく~。」
奈都美、
「はい。ありがとうございます。」
通話が切れる。
伸永、
「えっ…???」
奈都美、
「ふん。お姉さん、尾田君に代わらなくって良いって。」
「あっ。はい。」
そして奈都美、いきなり、
「さてと。」
葉月と朋代を見て、
「カンちゃん、トモさん。」
葉月、朋代、
「ふん…???」
「今日…、これから何か予定…???」
葉月、
「はい…???」
朋代、
「予定って…。ある訳ないよ。だから、ここ、いるんだし。」
葉月も、
「ふんふん。」
「んじゃ、ちょっと、私に、付き合ってくんないかな~~。」
葉月、朋代、
「は…ぁ…???」
「尾田君ちに行く。」
またまた葉月、朋代、
「はい…???」
奈都美、
「今夜、尾田君のお姉さん尾田君の家に来れないんだって。だから、明日の準備、出来ないんだって。…その準備を私…やる。」
葉月、そして朋代、
「え~~~~~???」
翔、
「かっかかかか。こりゃ、いいわ。」
伸永、何も言えずに…、キョトンと。
剛輔、笑いながら、
「おやおや。」
美玖、
「へぇ~~~。」
朋代、
「わ…私は…通りの向かいが、尾田ちゃんちだから…、構わ…ない…けと…。…でも…。」
葉月、
「そんな事して…、尾田ちゃんのお姉さんに、迷惑…なんないの…???」
奈都美、その声に、
「これからも、伸永をよろしくお願いしますって…。」
剛輔、いきなり、
「おぃおぃ、都~~。意味…履き違えてねぇか~~。」
そんな剛輔に奈都美、膨れっ面をしながら、両手拳をウエストに。
「いいの。…それにぃ。」
葉月の耳に囁く。
葉月、
「うんうん。…あっ、そっか…。うんうん。それなら納得。」
伸永、首を傾げて、
「…???」
奈都美、
「んじゃ。」
そして、また伸永のスマホを、履歴から何やら文字打ちをして、
「ほぃ。これで良し。」
そして数分後に着メール。
奈都美、
「ふんふん。OK。お姉さん、ありがと。」
葉月、
「なにしたの…???」
奈都美、
「ふん。これから尾田君の家に行って、明日の準備、させて頂きます。尾田君に助けられたお礼にって…。」
他の客の相手をしている剛輔に、
「剛ちゃん、タクシー、お願い。」
剛輔、
「あいよ。」
奈都美、
「そしたらお姉さん。わざわざすみません。お願いしますって…。まっ、一応は…、連絡入れておかないと。」
葉月、
「な~~るほど。」
伸永、始終キョトンとして。
そして、伸永の自宅。
「ひゃ~~。さすがに…建設会社の社長のお宅。おっきぃ~~。」
奈都美。
翔、
「あ~~。そういえば、尾田ちゃんのお姉さん、病室で、そんなこと…、言ってたよな~~。」
葉月、
「うんうん。」
奈都美、
「三樹建設、元社長。」
そして玄関を開けて…。伸永、
「どうぞ。」
「どっひゃ~~、広っ!!!」
葉月。
奈都美、
「うんうん。凄っ。ウチの玄関、どんだけ入るんだろ。」
「あらためて見回すと、さすがだよな~~トモさん。」
翔。
朋代、
「うんうんうん。確かに。」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
《PR》
庄司紗千 きっと大丈夫
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋