郷池、
「いやいやいやいや。えっ…???」
目をパチクリさせて…、
「え~~~…???」
そしてビールを一口。グイッと。いきなり、
「ぶっ。」
そして、
「ゲホッ、ゲホッ。」
内海、
「汚ったないなぁ~~。」
康、そんな郷池を見て、
「ぶっ。くくくく。」
郷池、テーブルをおしぼりで拭きながら、
「ごめん、ごめん。すまん、すまん。…あ~~。いきなりで、咽ちまったよ…。へぇ~~。やばい、やばい。」
そして、
「なになに。…で、それって、商品企画開発部、全員…知ってるって事~~???」
内海、
「まぁ…な…。」
「信じられん。あの…、ひ弱…そうな…やつが…。」
「まっ、実際、七瀬が、襲われそうになった時…、助けられてる。ほんの…一瞬だったそうだ…。そして、菱川の…今回の事件の…、犯人も、七瀬が襲われそうになった、その男と同一人物。」
郷池に内海。
康、
「……。」
「…で、一応、警察にも情報を提示したと…。」
郷池、内海からの話を、何度も頷きながら。
「七瀬が…。ふ~~ん。」
頷きながらも郷池、
「…ん…???…七瀬って…、翔と…付き合ってんだっけ…???」
康、
「そうですけど…。」
内海、
「な~~に言ってんの~~。お馨さんと、俺があいつら、くっつけてんだってぇ~~。」
その声に郷池、右手を立てて、
「あっ。そっかそっか。そうでした~~。うんうん、はい。」
腕組みして、
「ん~~~???…って~~事は…。」
内海、
「あ~~~ん…???」
康、
「ん~~~???」
郷池、
「ん~~。いや…、ちょい、インスピレーションが…。」
内海、
「インスピレーショ~~ン~???」
「おっと、そろそろ…、面接時間…。」
翔。
優里亜、
「あっ、ほんと…。」
木綿子、
「あっ。そうだね~~。もぅ…話しちゃってると時間…早い~~。ひとりの時は…物凄い長いんだけど…。」
翔、
「しゃあねぇだろ。」
そして椅子から腰を上げて、
「また来るよ。」
木綿子、
「うん。ありがと。」
優里亜、
「お大事に、ユッコ。」
「うん。わざわざ、ありがと。」
優里亜、木綿子にバイバイ。手を振り、翔の後ろに…。
廊下を歩きながら優里亜、
「ユッコ…、大変だね~~。かわいそ。」
翔、
「あ~~。」
「会社でも、総務からメール…。注意喚起。」
「ふ~~ん。早く…犯人…。」
「うん。」
ナースステーションを通り、看護師たちに挨拶をし…。
優里亜を見て翔、
「それに…しても…。」
優里亜、
「ふん…???」
「なんとも…バッサリと…。」
優里亜、少し赤くなって、
「ふん…???うん。バッサリと…。」
「なんか…あったの…???」
その一言に優里亜、
「ひっど~~い。それ…、女性に訊く~~???」
その声に翔、頭に手をやって、
「あっ。あぁぁぁぁ。ごめん。」
「セクハラになっちゃうぞ~~。」
翔、
「ごめん…。ごめん。」
エレベーターに乗って…。
優里亜、
「…な~~んてね。」
そして、
「ふん。何か…なかったら、こんな風に…なってないよ。」
翔、
「えっ…???」
優里亜を見つめる翔。
そんな翔に優里亜、
「バ~~カ。なんていう顔で見てんのよ~~。」
「えっ…???」
エレベーターから降りて…。
「仕事…忙しい…???」
優里亜。
翔、
「あっ。あ~~。お陰様で…。」
「ふん。」
「おまえだって、アレフーズ東京。」
その声に優里亜、
「うん。」
病院の玄関を抜けて、
「ナツと、尾田君に、悪い事…したよね~~。私。」
そんな優里亜に翔、
「何言ってんだよ。でも、その御蔭で、アレフーズ東京。」
「うん。そう…なんだけど…。」
翔、
「そんな風に…、考える事…、ねぇよ。ナツも尾田ちゃんも、そんな風には…全然思ってねぇから…。」
優里亜、
「翔…。」
「そんなことより、これから…もっと忙しくなるよ。ユッコなしで…。」
「うん。」
少しばかり沈黙。
そして翔、
「あ~~、優里亜…。」
優里亜、
「うん…???」
「ユッコに…、ありがとうな。」
「ううん…。どういたしまして…。」
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※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋